勉強法は世の中にたくさん溢れています。
にもかかわらず上手く自分のものとして取り入れることができない人が多いのが実際ではないでしょうか。
なぜ勉強法を自分のものにできないのか。
「良い」勉強計画と「悪い」勉強計画
例えば、「就業前に勉強する」という勉強法を参考に明日の計画を立ててみましょう。皆さんであれば、どんな計画を立てるか考えてみて下さい。
例えば、こんな計画を立てた人がいるとします。これは果たして良い計画と言えるでしょうか。
【計画1】
When 就業前に
Where カフェで
What 昨日の復習
How 例題を解く
これは良い計画とは言えません。例えば、Whenの「就業前に」とは具体的に何時から何時まで勉強すれば良いかわかりません。全ての項目について、どうも曖昧で具体的な行動が見えてこないのです。
では次の計画だとどうでしょうか。
【計画2】
When 7時半~8時半
Where 渋谷駅東口のエクセルシオール地下のトイレから3席隣の席
What 昨日授業の財務会計テキストの連結CF例題1-3
How 例題を解く
Whenについては「7時半~8時半」と具体的になっています。これだと何時の電車に乗れば良いかまで具体的にイメージができます。また勉強の内容についても具体的になっているので、目的を持った勉強を行うことができるでしょう。
両者の違い
この2つの計画の差は何かというと、「具体性」の有無による違いといえます。
具体性がない場合、行動へ繋がりにくいというデメリットがあります。
「具体性」というのは、言い換えると「固有名詞化」されたものと言うことができます。
固有名詞とは:『人名やグループ名、地名等、それ以外には存在しない特定の対象を表す名詞のこと(Wikipedia)』を言います。
例えば、カフェ と言って、誰もが同じ店を想像することはできません。
しかし、渋谷駅東口のエクセルシオールと言えば、誰もが同じ店を想像できます。
固有名詞とは誰にとっても、同じ対象を思い浮かべることができるものと言えます。
勉強以外への応用
これは勉強以外の様々なことに当てはまります。
例えば読書。「書籍を読んでも上手く活かせない」という方は多いのではないでしょうか。
その場合は、この固有名詞化という作業をしてみると解決することがあるかもしれません。
仕事でも、固有名詞化できる人は仕事ができる人だと思います。
「銀行と提携して顧客基盤を増やすんだ」という大きな戦略を語れる人は多いでしょう。
しかし、「●●銀行の〇〇さんはアジアに大きなパイプを持っているから、〇〇さんとまずはコンタクトを取ろう」というような固有名詞で語れる人は多くありません。
仕事をするときにも、固有名詞で語っているかチェックしてみてはいかがでしょうか。
以上、今日は固有名詞というキーワードで考えてみました。
読者の皆さんの勉強や実生活に役立てて頂くことができたら嬉しいです。
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コンサルの仕事をしていても、経理財務の仕事をしていても重要になってくるのがExcelのスキルです。Excelのスキルの有無によって業務のレベルは全然違ってしまいます。これも会計士としてのスキルの一部だと思いますので、各自の努力が必要になってくるかと思います。