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久しぶりに観たサイバーサイコロジックは私が劇団にもっていた印象を大きく超える素晴らしい作品だった。


原作のある作品だが、単に脚本が良かったというだけでなく、細部の演出、役者の演技、スタッフワーク、それらがトータルとして完成度が高く、非常上質なエンターテイメントに仕上がっていた。


役者は魅力的でかつ達者な役者を揃えているが、なかでも主役を演じた荒川ユリエルがはまり役だ。彼がいなければこの作品は出来なかっただろう。ちょっと影のある二枚目。そして善にも悪にもなれる魅力は往年の日活映画のヒーローを彷彿とさせる。いわゆる華のある役者だ。脇役では白井肉丸・黒澤佳奈、武子太郎が特に魅力的だった。この作品、端役に至るまで見事なキャスティングがされていて、それが作品の質をさらに向上させていた。


サイバーサイコロジックは早稲田の演劇倶楽部(通称エンクラ)出身の劇団。同期にろりえ・たすいちなどの若手人気劇団があり、エンクラの最盛期と言われる世代である。また同じ早稲田の劇研出身の犬と串とも同期に当たる。あまりに同期の劇団が華々しい活躍をしているので、比較されると損をしていたが、それでも地道に活動を続け、気がつけばこんなに成長したのだと感慨深かった。


次回は駅前劇場だそうである。必ず観なければいけない劇団になった。



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