五線紙
私、最近、作曲の仕方を見直しました。
ここ10年くらいは、ほぼ100%パソコンを使って作曲をしています。
譜面を書く事はめっきりと無くなりました。
譜面を書くといえば、演奏者の方に頼むときくらいですね。
でも、それもパソコンで作成するので、手書きで書く事はほぼ無いですね。
しかし。。。
パソコンは確かに便利で素晴らしいとは思うのですが、あくまで表現するためのツール。
形にするツールですね。
曲を創るにしても、ついつい手癖でフレーズを組み立てて行ったり、使う音色が決まっていたりと、知らず知らずのうちに自分の「形」ができています。
定期的に意識して変えてはいますが、やはり、それ以上の事はできません。
という訳で、作曲をする時に、いきなりパソコンに向かうのではなく、一度譜面を起こす事にしました。
やはり、譜面はいいですね。
書いては消し、書いては消し。
その間楽器は一切使いません。
音は頭の中で鳴るので楽器はいりません。
妄想じゃないですよー。
今までいかに、パソコンに制約されていたかを痛感しました。
そして、明確化することによって、いらない音が削ぎ落とされていきます。
それまでは、頭でイメージしていましたが、その時点では妄想ですね。
そのままパソコンに向かって作ると、妄想のまま作る事になります。
一度譜面に落とすと、それが具現化されます。
クリアになるので、後は譜面にしたがって、パソコンで打ち込んで行くだけです。
まだ、主要なパートのスケッチ程度しか書いていませんが、今までにないくらい躍動感、深みがでてきました。
自分のできる事を今まで殺していたなぁと痛感しました。
パソコン無しでは曲できない、と思い込んでいましたが、五線紙とペンがあれば十分に曲が創れる事を再認識しました。
そして、節電にもなりますね。
パソコンとにらめっこする時間が減ったので、機材の電源をつけている時間が減りました。
いい事尽くめの五線紙。
CPUもメモリも気にせずトラック数も無限です。
データ互換も気にする事はありません。
きちんと記しておけば、何百年経っても再現可能です。
こんなに素晴らしいものがあったのかと、改めて気付きました。
先人のお知恵は偉大であります。