この秋、横川渓谷を探検した際に、少し足を延ばし、あの名所に立ち寄ってみました。
国道153号を通る度にいくつかの看板を見ながらも、なかなか行くことのなかった名所。
辰野町小野の「しだれ栗森林公園」(地図
)です。
JR小野駅東方の山手にあり、塩嶺王城パークラインを登っていくと、目の前にその光景は広がりました。
引きの画像ではよくわからないかもしれませんが、寄ると、まるで仁王像が見得を切っているようです。
別の見方をすると、盆栽のようにも見えますね。
このしだれ栗には、「子どもたちが楽に栗をとれるように、弘法大師が枝を下げてくれた」とか、「天狗が腰を下ろしたから枝が垂れ下がった」などという言い伝えがあり、それほどまでに、自然のものとは思えない、枝の曲がり方です。
この独特の樹形は、突然変異により 「しだれ」 と 「頂芽が数年で枯れて側芽が成長する」 という二つの性質を併せ持ったためにつくられたもので、しだれ栗自らが盆栽の仕立てを行っているようなものなんだそうです。
こちらに自生しているしだれ栗はおよそ1,000本。
大正9年7月17日に国の天然記念物となり、現在も、四季折々に見事な姿を見せてくれています。
これからのお勧めは、何といっても雪景色。
雪が降ったら、きっと水墨画のような風景が見られることでしょう。
松本と伊那を行き来する際、また寄ってみたいと思います。 (momo)