この日、我々は、ソースカツ丼の名店「まつくぼ」さんを訪ねました。


 本来の目的はお昼を食べることでしたが、国道に小さく「めがね橋」の標識が。


 ぐるっと見渡しても橋は見当たりませんが、よく見ると案内板がありました。


くーる上伊那-案内板  くーる上伊那-説明書
  

 国道153号線の脇にまつくぼさんとイタリアンのトラットリアベガさんがありますが、その間を結ぶ道の下にあるようです。 (地図


 おっ、登録有形文化財だ。すごい。


くーる上伊那-文化財
  

 ベガさんの近くに階段があるので降りてみます。


くーる上伊那-階段
  

 すると、川のせせらぎの周りにちょっとしたキャンプ場かと見紛うスペースが広がりました。


くーる上伊那-周辺

  

 左側に目を転じ、道路の下を見ると、ありました。


 これがめがね橋です。


くーる上伊那

  

 先ほどの案内板によると、かつての三州街道を通過する際、この川(北の沢川)が、深い谷状になっているため、谷を降りて遠回りすることとなり、とても不便でした。


 そこで、明治21年から26年にかけ、馬車が通行できるように盛土をして谷を埋め立て、道路を直線化した際、その下に建設したアーチ橋がこのめがね橋だそうです。


 思ったよりは小さい。


 寄ってみましょう。


くーる上伊那-近接
  

 橋台は石積みでできており、上部は煉瓦アーチです。道路の橋としてこの構造は希少な例とのこと。


 奥にももうひとつありますね。埋め立てて造られた道は2本あり、奥側の道は現国道153号線です。


 明治44年には、初期伊那鉄道(路面電車)がこの上を走っていたそうですが、手前の道が湾曲していることを考えると、手前側が先にできた道であり、その上に伊那鉄道が走っていたのではないでしょうか。


 へぇー、この上を電車が走っていたのか。


 南木曽町の久保洞水路橋は下を列車が通っていたけど、この橋は上を通っていた。


 (参考)木曽路名水探検隊のブログ 久保洞水路橋 ~誇るべき近代化遺産にぜひ案内板を~  


 まつくぼさんやベガさんには多くの人が集まりますが、みなさん、めがね橋はご覧になるのでしょうか。


 北の沢川に降りると、のどかな風景と近代化遺産を見ることができます。


 お食事の前後に、ぜひこちらにも。 (momo)