いまさらですが「フラット化する社会」を読んでいます。


これを読んでいると、非正規雇用と正規雇用の格差をなくす・・・なんて


話も無意味に思えてきます。



というのは、非正規雇用が「安価だから」製造業の国内回帰なんてことが


あったわけで。高くなるなら仕事は海外に流出する。そして失業が増える。



高度成長期の日本もそうだったのだろうけれど、発展途上にある国は


お手本を真似て追いつけばいい。


まずは安い労働力を提供し、簡単な仕事から請負い、


徐々に難しいところに手を出していき、追いつき追い越そうとする。



品質が一定で、大量に生産されるような「コモディティ化された」ものは


常に価格競争にさらされて労働力の安い国、すなわち後進国に流出する。


人対人の関係や、個別の提案力、企画力が必要な仕事だけが残る。



国内の非正規雇用というのは、日本だけでで見れば「下流」でも


世界レベルで見れば「フラット」なところにいるのかもしれない。


もっとも、この「フラット」な部分が広がりを見せるなかで「上流」の人との


格差が開いているのもまた事実だったりするのだけど。