~新大陸非狩猟エリア、永久凍土山脈南部麓、フローズンバレー地区
ズガガガガガガガ
ドガアアアアアアアアアン
ショットリーパー「怯むな!!山腹を支配してしまえば我らの有利!!ツンドラマフィアなど所詮、時代遅れの先住民!!先進的な戦闘集団である我らの実力を、この永久凍土に思い知らせてやるのだ!!」
黒の兵士「MOVEMOVEMOVE!!」ザシュザシュザシュ(防寒服を纏った兵士達が隊列をなし、山腹へ上がっていく)
砲撃ジジイ「砲撃隊!!麓より元帥を援護するぞぉ~い!!山腹のツンドラマフィア目掛けてナパーム投下じゃ~!!」スコン(号令と共に砲弾を大砲に装填する。全身モコモコの防寒服を纏っている)
砲撃隊「一斉放火、準備よし!!」キリキリキリキリ・・(一列に並んだ大砲部隊が各々照準を合わせながら応答する)
砲撃ジジイ「ファイヤーーーーーーー!!」バッ
ZUGOOOOOOOOOOON
永久凍土に高く聳える山脈一帯は外部からの侵入者にとっては最大の難関である。極寒の寒さに加え吹雪で視界も悪く、もちろん地面は大地を覆い尽くす雪の為、足取りも悪いからだ。この大自然が生み出した天然の要塞を支配する、通称「凍土のマフィア」ことエヴァーウィンターナイツは、凍土での戦闘術に長けたツンドラ先住民族を山腹に置き迎撃態勢に出る。つまりウィンターナイツにとっては山脈一帯が巨大な城郭であり、自分たちがプライオリティをおける山腹という名の「本丸」にて麓より侵入してくる外敵をじっくりと迎え討つことが出来るのだ。この厳しい条件下ではいくら戦争のプロであるブラックガーディアンといえど容易に攻略することはおろか、進軍すらままならない状況に陥り、改めて永久凍土に攻め入ることの無謀さを知ることとなるのだった....
ビュオオオオオオオオオ!!
ショットリーパー「ええい!!忌々しいブリザードめ!!」ザシュッザシュッ
黒の兵士「元帥!敵兵が迎撃を中断した模様です!」ザシュッザシュッ
ショットリーパー「麓からの砲撃に態勢を整えているのだろう・・今のうちに敵陣へ突入するぞ!接近戦に持ち込めば我らのものだ!!ためらわず撃ち殺してくれるわ!!」ザシュッザシュッ
根深い報復心からか、それとも吹き荒れるブリザードのせいなのか、ショットリーパーは判断を誤ってしまう。ブリザード吹き荒れる雪山では、その一瞬の決断が死を招くことも露知らず・・。砂漠の死神と恐れられるヴィラン(怪物)も、この永久凍土では地図やホットドリンクを持たないビギナーハンター同然なのだ。
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・
ショットリーパー「なんだ・・・!?」
黒の兵士「頂上からの震音・・・雪崩です!!」
ショットリーパー「・・・・・・。ツンドラマフィアを迎撃に見せかけ、まんまとその餌にかかった我らに無駄な銃声や爆撃音を鳴らせることによって、その手を汚さず麓へ追い返そうというのか・・・女狐の単純な奸計に気づかぬとは・・!!」
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・!!
ショットリーパー「全軍!!直ちに岩場を見つけ雪崩に備えろ!!」
~山脈頂上
ド・ド・ド・ド・ド・ド・ド・・!!
ヤンコフスキー「敵さん、あっさり引っかかってくれやしたね。今頃、雪まみれでスタート地点に逆戻りでさぁ。ここまでは姐さんの言う通りに事が運んでいやすね」
オクサーヌ「棟梁」むすぅ
ヤンコフスキー「す、すいやせん棟梁」ぽりぽり(爪ででっかい鼻を掻く)
オクサーヌ「拍子抜け。こうも簡単に引っかかっちゃうんだもんショットリーパーって、相変わらずただの筋肉バカでがっかり」はぁ~(さほど凍土に似つかわしくない白いドレスを身に纏った白銀の長い髪の少女。その両目は右目が澄み切ったブルー、左目は神秘的な深遠の紫色をしたオッドアイ)
ヤンコフスキー「まともな判断が出来ないくらい、報復心で満たされてる証拠でしょう」
オクサーヌ「相当、ルナストラに仲間を殺されたみたいね。でなきゃわざわざあの大男が自ら先陣きって乗り込んで来ないでしょ」
ヤンコフスキー「砂原からここ(永久凍土)までの進軍速度は、こっちの度肝を抜くものでしたが、まさかそのまま突っ込んでくるとは驚きでしたねぇ・・・兵も疲弊しているだろうし、凍土で戦う為の兵站学も持ってねぇとみえる・・。姐さん・・いえ、棟梁の仰るとおり、砂漠の死神も地に落ちたってことですかね」
オクサーヌ「あははは。うまいこと言うじゃない。雪崩と共に黄泉まで落ちたかも♪」
ヤンコフスキー「笑い事じゃねぇですよ。連中は姐さん・・いえ、棟梁の首だけが狙いなんですよ?だから火力任せの人海戦術で、頂上から棟梁を引き下ろそうって魂胆なんですよ」
オクサーヌ「それにしちゃ脆弱過ぎ人型至上主義のたかだか戦争屋が、あたし達に歯向かおうってのがそもそもの間違いなのよ。頃合い見て、あなたとサドンデスちゃんで一掃しちゃって」ザッ
ヤンコフスキー「え、何処へ行かれるんですか?ん・・」ちら
ブルブルブル・・(吹雪の中、いつの間にか姿を見せていた幻獣)
ヤンコフスキー「リリエンタール・・・って、お帰りですか?」
オクサーヌ「そうそう。おうちに帰るのよ」よいしょっと(幻獣に跨る)
ヤンコフスキー「拠点に戻るって・・ここの指揮は誰がやるんです?」
オクサーヌ「あなたがやればいいじゃない。それよりね、あたしはまだ帰って来ないルナストラの方が心配なの。ねぇリリエンタール」よちよち(幻獣の角をなでなでしてやる)
リリエンタール「ヒヒン」
ヤンコフスキー「ヒヒンって・・おめぇさんも心配なのか。おおかたエリア13の探索が長引いいているだけじゃねぇですか?」ぽりぽり
オクサーヌ「ショットリーパーは「もぉ」ここにいるのよ?なのに空を飛べるルナストラがまだ帰って来ない・・・ってことはよ?エリア13でお宝を発見しちゃったのかも」
ヤンコフスキー「・・・・まだ言ってるんですかい?エリア13の怪談話」
オクサーヌ「あらいけない?あたしは結構本気なの。ルナストラだって、ちゃんとそれを報告する為、エリア13に留まっているに違いないわ。あの子、真面目で忠実だし」
リリエンタール「ブルルル」
オクサーヌ「あ、ごめん。うちの子はみんなそうよね♪」なでなでなで(角の先っぽを撫でてやる)
ヤンコフスキー「ダメですよ。山を降りようなんて」むす
オクサーヌ「・・・・・・・」
ヤンコフスキー「ダメです」
オクサーヌ「ちっ・・」
ビュオオオオオオオオオオオオ
ヤンコフスキー「うおっ」すて~ん(突然の風圧で尻餅をつく白兎獣)
オクサーヌ「あら・・」ふむ(風圧を物ともせず空を見上げる)
ビュオオオオオオオオオオ・・・・
(体表の周りを旋回する猛風と共に降下してくる風翔龍)
ヤンコフスキー「野郎も姐さんの下山を阻止しに来たんじゃないですかね」しっしっしっし(お尻を叩きながら巨体の腰を上げる)
オクサーヌ「棟梁とお呼び!」ぷんすか
ドシャ~~~~~~ン
(豪快に着地する風翔龍)
リリエンタール「ブルゥ~~~~!!」びしゃーん(雪が顔面にかかって怒る)
サドンデス「・・・・・・・・・」ドスン・・ドスン・・
オクサーヌ「サドンデスちゃん、どうしたの?無様な砂漠の軍人の姿を冷やかしに来たの?」
サドンデス「報告。水没林にて猛豚軍がクルセイダーズに攻撃を開始」
ヤンコフスキー「な・・!?」
サドンデス「この事から帝国軍はクルセイダーズ側に援軍を派遣することが推測される」
ヤンコフスキー「・・・・・・・・」ちら
オクサーヌ「・・・・・・・・・」(瞬きもせず、ひたすらに遠くを見つめている)
ヤンコフスキー「・・・・(姐さんの眼の色が変わりやがった・・やはり最初から砂漠の艦隊なんか眼中になかったんだ・・!姐さんは既に先の戦を描いているにちげぇねぇ)」
オクサーヌ「ついに獣人種の黒幕が駒をうってきた・・帝国軍の追撃を分かっていながらも・・」
ヤンコフスキー「・・・・(軍事力低下を狙い、各フィールド勢力同士を散々ぶつけようと目論んでいた猛豚軍の参謀ニャン=ジュスト・・ってことは今個々で起きてる戦いを見越して自軍を動かした・・?いや違う・・もっと何か決定的な理由があるはずだ・・)」
オクサーヌ「クルセイダーズ側に何かあったのね」
サドンデス「現時点での詳細は不明。予測出来るのは指揮官の交代、及び失脚による一時的な軍事力低下の蓋然性が高い」
ヤンコフスキー「なんだって・・ってぇことは、ユクモの姐さんの身に何かあったってことか?」
オクサーヌ「やっぱり・・」
ヤンコフスキー「??」
オクサーヌ「今、目を離してはいけないのはエリア13・・・そして同時に凍土、水没林で戦闘が開始・・・きっと渓流・・ユクモでも何か起きているのかもしれないわ。火山はどんな感じ?」
サドンデス「現在火の国では暗黒団による統治権的支配権の独占が横行し、市民から結成されるレジスタンスがこれに武力を持って抵抗中。一般的な内紛状態にある」
オクサーヌ「ふぅ~ん・・陸続きはどこもかしこもバトルフィールドってわけね・・・」
サドンデス「追加情報がある」
オクサーヌ「??」
サドンデス「火山噴火口が震源地と思われる地震災害が広範囲に渡り多発。だが、固有地震、連動型地震の傾向はみられない」
ヤンコフスキー「なに・・ってぇことは、陸が原因じゃねぇ「揺れ」が起きてるっていうのかい?」
サドンデス「詳細は不明。火山に近づけばより厳密なデータ分析は可能」
オクサーヌ「・・・・だって。あれやこれや大変ね。新大陸って」う~ん(人差し指を口にあて、さも少女っぽく物思いに耽る)
ヒュウウウウ・・・・・・・ウウウン
ヤンコフスキー「!?」
オクサーヌ「あれ・・この音って・・」う~ん
サドンデス「RPG型ヘビィボウガンによる迫撃砲弾の飛翔音と判別」
ヤンコフスキー「いっ」(慌てて真上を見る)
ヒュオオオオオオオオオン!!
(真っ逆さまに投下してくる砲弾)
ヤンコフスキー「上だ!!」
サドンデス「あと3秒で投下」
オクサーヌ「あらやだ」
リリエンタール「ブルゥ~」
ヤンコフスキー「散れぇえええええええ!!」ドン(リリエンタールのおしりを押す。それとなくバックステップで回避する風翔龍)
ドガアアアアアアアアアアアン!!
シュウウウウウウウ・・・・・・
ヤンコフスキー「ひぃ・・ひぃ・・・・」ボチャ・・ボチャ・・(両手で頭を抑えてうつ伏せになってる。そのお尻に雪の塊が当たる)
サドンデス「損害なし。今の爆撃音による雪崩もなし」ドスン・・ドスン・・(硝煙の中ゆっくり近づいてくる)
ヤンコフスキー「だろうよ。雪崩はさっき起こしちまったからな・・って、姐さんは!?」きょろきょろ
オクサーヌ「ここ」ボコン(雪の中から頭だけ出す)
リリエンタール「ブルルゥ~」ボコン(同じく角だけ出す)
ヤンコフスキー「へぇ・・二人とも無事で何よりでさぁ・・・」ホッ
オクサーヌ「安心するのは早いわよ」
ヤンコフスキー「え・・?」
サドンデス「今の砲撃は麓に配置する敵砲撃部隊にこちらの居場所を察知されたという実質的証拠を示すものだと・・」
ヒュウウウウ・・・・・・・ウウウン
ヤンコフスキー「要するにあっしらの居場所が敵に見つかったってことだろう!?また来やすぜ!?」ガッ(両拳を合わせて空を見上げる)
オクサーヌ「慌てないの。こんな時の為のあなた達でしょ?」じー(雪に顔面を半分を埋もらせながら二人を見る)
ヤンコフスキー「よっしゃ!!任せてくだせぇ!!」パァ~ン(手を叩く)
ずんむ(両手で雪ボールを掴み上げる)
ヤンコフスキー「うらぁああああああ!!」ブーーーーン(雪ボールを砲弾目掛けてぶん投げる)
ドゴワァアアアアアアアアアン
(空中で爆破する)
オクサーヌ「お見事」(まだ顔半分しか出していない)
ヤンコフスキー「落下してくる砲弾が見えればどうってことねぇ!!」
サドンデス「5秒後、二発同時に着弾」
ヤンコフスキー「馬鹿野郎!早く言えっての」むんず(慌てて雪を掴む)
サドンデス「二発の弾道確認。同時に迎撃を開始する」クッ(空を見上げる)
ヤンコフスキー「へ・・?」
バショオオオオオオオオン!!
(口内から凄まじい旋風ブレスを吐き上げる)
オクサーヌ「わぁ~お♪」
ボガアアアアアアアアアアン
(空中で大破する砲弾)
ヤンコフスキー「ふう・・って、姐さん・・いや、棟梁!」
オクサーヌ「あんまり遊んでられないわね」ボコン(幻獣と共に雪から這い出て来る)
サドンデス「山腹に多数の人型反応。隊列をなしてこちらに接近してくる模様」
ヤンコフスキー「ショットリーパーだ!野郎、雪崩を回避しやがったのか!!」
オクサーヌ「ツンドラアーミーは雪崩に巻き込まれないよう退避させちゃってるからね。それを読んで急いで登山開始したんでしょ」ぱんぱん(ドレスの雪をはらう)
リリエンタール「ブルルゥ~」
オクサーヌ「ええ。分かってるわ。これ以上この永久凍土の真っ白な雪の上を、部外者に踏ませちゃいけないわよね」
リリエンタール「ブル」こくり
オクサーヌ「力を貸してくれるのね♪」
リリエンタール「ヒヒン」スッ(頭を下げ、主に忠誠を誓う)
オクサーヌ「ありがとう♪」ふぁ・・(手のひらを広げ、幻獣の角に軽く触れる)
ポワァ~~~~~~ン
(幻獣が光り少女ごと包む)
ヤンコフスキー「おお・・・!!」カッ(神々しい光りに顔面が照らされる)
サドンデス「龍エーテル、トランスフォーム完了」
シュウウウウウ・・・・・・
オクサーヌ「今日の得物はこれで決まりね♪」ジャキーーン(召雷剣【麒麟】(大剣)を難なく背負う少女)
ヤンコフスキー「よっ、お見事!!」
ヒュウウウウ・・・・・・・ウウウン
ヤンコフスキー「また撃って来やがったか!?」バッ(空を見上げる)
オクサーヌ「今度はお任せあれ♪」
ゴイン(召雷剣を軽々担ぎ直す)
オクサーヌ「ほっ♪」
バビョーーーーーーーン
(軽い踏み込みで上空にジャンプする大剣を担いだ白いドレスの少女)
ヤンコフスキー「なんて跳躍力だ・・!!」
ヒュウウウウウウウウウン
(勢い良く少女目掛けて降下してくる砲弾)
オクサーヌ「似つかわしくないのよね。その下品な飛翔音が・・!!」キッ
バゴオオオオオオオオオオン
(召雷剣を振り下ろし砲弾を真っ二つに割る。空中を舞う少女の両脇でそれが派手に爆発する)
ヤンコフスキー「たぁ~まやぁ~!!お見事でさぁ~!!姐さん!!」
シュタッ(大剣を担いだまま華麗に着地するオクサーヌ)
オクサーヌ「棟梁とお呼び」パラパラ(爆破の残骸が背後に落ちてくる)
「あたちのモンハン日記」
~Sanctuary of extinction~
サドンデス「敵部隊、間もなく頂上に到着」
ヤンコフスキー「姐・・棟梁!!」
オクサーヌ「新大陸の均衡を、わざわざ崩してまであたしに逢いにお出掛けなんてね・・久しぶりにあの筋肉バカの顔でも見てあげましょうか」
ヤンコフスキー「フッ・・・こっちはいつでもいいですぜ」
ザーーーーーーーーン
(いつの間にかヤンコフスキーの背後で隊列しているウルク装備に身を包んだツンドラマフィア達)
オクサーヌ「みたいね♪ほんと、忠実で頼りになる同志諸君ばかりだわ」にこ
ヤンコフスキー「棟梁!!ご命令を!!」
オクサーヌ「それじゃあ・・・」
すぅ~(胸いっぱいに息を吸う)
オクサーヌ「我らが白銀のサンクチュアリを穢す、破廉恥極まりない兇漢達にはもはや淘汰、駆逐などといった甘い対応では事足りないわ!!そうでしょ!?ツンドラの聖戦士達よ!!」
「うおおおおおおおおおおおおお!!」(悪鬼羅刹の雄叫びをあげる一同。ヤンコフスキーは胸を両手で叩く)
オクサーヌ「じゃ、鏖殺開始といきましょうか♪」くすっ
To Be Continued
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次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはぁ~
11/24(月)0時更新 「エマージェンシー」の巻
をお送りします♪次回も叫んで読んでお隣の人に怒られよう