~渓流
ちゅんちゅんちゅんちゅん(小鳥さえずる渓流の山道を歩く二匹の猫)
ミッチ「いやぁ~悪いっすね。ひよこ寺まで行くのを付き合ってもらってしまって」
芋助「とんでもござらん。俺も今日は非番でしてな。丁度いい息抜きになるというもの。気遣いは無用ですぞ、ミッチ殿」
ミッチ「さすが猫侍の鏡っすね。その謙虚という美徳を是非うちの主人も見習って欲しいものっすよ」
芋助「ははははは。そういえば、まだひよこ寺に何用で参るのか聞いていませんでしたが・・」ちら(ミッチが大事そうに抱えている小包を見る)
ミッチ「これっすか?これはUBU殿から授かった「あんまん落雁」っす。これをひよこ寺の和尚に見てもらって、製品化出来るか意見を聞いてくれと頼まれたんすよ」
芋助「ほほぉ・・それはまた大事ですな。しかし、あんまんを落雁にするとは・・さすが丞相だ」ふぅ~む
ミッチ「まったく。なんでも「のうじょう」にあんまん御殿というのを建立するのも時間の問題だとかで。その資金集めに新製品「あんまん落雁」を開発して、村内での今年のお中元の贈り物に推そうというんすから、抜け目がないというか大したもんすよ」
芋助「なるほど。落雁であれば、檀家の方々が寺に贈る品としては丁度いいですしな。それでひよこ寺の和尚に鑑定をしてもらいたいというのですな」
ミッチ「ウッス。さて、そのひよこ寺が見えて来たっすよ」
「あたちのモンハン日記」
~怨念どんぐりの巻~
~渓流、ひよこ寺本堂
和尚「ワシに鑑定して欲しいとな?」ぬう(つるっぱげの和尚の顔面のアップ)
ミッチ「ウッス」(立派な本堂の上座前で、ふかふかの座布団に並んで正座してるミッチと芋助)
和尚「これがそのあんまん落雁とやらか・・どれ」パカッ(木箱の蓋を開ける、綺羅びやかな袈裟を纏った「ちいちゃい」老和尚)
ちんまり(小箱の中にちんまりと3つの「まあるい」白い落雁が入ってる。もちろん真ん中に赤い斑点がちょこんとついている)
和尚「ほお・・・これはまた一見大福にも見間違えるほどの色加減と・・実に精巧・正確な「まあるさ」じゃな」ふ~む
ミッチ「ちゃんとあんまんの証明である「赤い斑点」も烙印されているっすよ。商店街のお菓子職人さんにお願いしたそうっす」
和尚「練り型はどうしたのじゃ?」ふ~む(あんまん落雁を手に取り、天にかざして見てる)
ミッチ「UBU殿が設計図を作成し、それを元に武具屋のおじさんが鍛造したんす。素材は「のうじょう」で掘れた各鉱石をブレンドして作った独自の鉄鉱石っす。図面通りの正確無比な円周を形にするのに10日ほどかかったそうっす」
和尚「じゃろうな。各円弧を形成する中心角、円周角も実に均等じゃ・・そうか!接弦定理に基づいて図面を作ったのじゃな!?通りで見れば見るほど・・美しい「まあるさ」じゃ」うっとり・・
ミッチ「お褒めの修飾語はもういいから、早く食べてみるっす」
和尚「ふむ・・では・・・」はむ
ミッチ「・・・・・・・・・」
和尚「ふむ・・・「しいろい部分」は通常のでんぷん粉を乾燥させたものじゃが・・・そうか、ちゃんとあんまんの皮も混ぜておるのじゃな」ぺろぺろ(落雁を舐めて味を確かめる)
ミッチ「あんまんの主役はあんこだけにあらず・・とはUBU殿が常日頃から口を酸っぱくして言ってる言葉っす」
和尚「ほほお・・・むっ!?これは・・・!!」れろれろ
ミッチ「・・・・・・・・・・・」
和尚「なんと!!本物のあんまん同様、あんこが出てきおったわ!!」ちろちろ(舌を伸ばして落雁の中心を舐めてる)
ミッチ「そのあんこはユクモ商店街、猫飯店お手製の「究極のこし餡シリーズ」から、一番この落雁に合うと選ばれた「マークⅣ」を使っているんす。その裏ごしのきめ細かさは、職人さんのこだわりを感じさせる舌触りに仕上がっているっす」
和尚「なんとも上品かつ気品溢れる舌触り・・至高の限りを尽くした程よい甘味・・・・」じーーん
ミッチ「それだけじゃ・・ないはずっすよ」にやり
和尚「む・・・・うげええええええええええええこ、これは!!」れろ(何かが和尚の舌に触れる)
ミッチ「そう。栗っす」
和尚「あ、あんこの中に栗が細切れにして入っておるとな!?一見こし餡の中に何もないだろうと思わせておいての「まさかの栗」で今までとは違った食感を味合わせる二段構え・・!!恐れいった!!」ガバッ(ザ・土下座スタイル)
ミッチ「そうでしょう」←ただ持ってきただけなのに偉そうにする
和尚「ゴホゴホッ・・・とはいえ、落雁。粉っぽさで喉が乾いてしもうたわ。どれ、茶を持ってこさせよう。お~い、誰か!茶を淹れよ!」
芋助「すみませんな、和尚」
和尚「ゴホゴホッ・・いや、構わんよ」ふきふき(粉で汚れた口元を拭く。もちろん立派な袈裟の袖で)
朴然「お待たせしやしたぁ~♪」ダッダッダッダッダッダ(両手できゅうすが乗ったお盆を持って、すんごい勢いでつるつるの木床を走ってくる生臭坊主)
和尚「こりゃ!朴然(ぼくねん)!!何度も本堂を走っちゃいかんと言うとるじゃろうに!!」ぷんすか
朴然「え!?そうでしたっけ!?」ガーン
和尚「まったく・・。それよりお茶をお出しせんか」
朴然「採れたての「お~い粗茶」ですよ。どうぞ。どうぞ」シュッシュッ(すんごい手際の良さで、お茶が入った湯のみを二人に差し出す)
芋助「かたじけない」
ミッチ「朴然さん、久しぶりっすね。兄貴(カーブー)が呪われたあの事件以来っす。ちゃんと修行に励んでるっすか?」
朴然「はい。ちゃんとお経をひとつ覚えるごとに、スラッシュメタルやグルーヴメタルの歌詞も覚えてます。最近ではストーナーロックっていう薬キメてダウナーな精神状態やトリップ感を表わすバンドにも注目してて・・」ズルズル(いかにも「粉」吸ってる感満載の鼻のすすり方)
和尚「バカも~~ん!!」ごちーん(数珠を握った拳で頬を殴る)
ミッチ「相変わらずのろくでなし生臭坊主っすね」
芋助「それにしても、立派な本堂ですな」きょろきょろ(上座に祭ってある佛像を見たりしてる)
和尚「ほっほっほっほ。一応これでもユクモの渓流を代表する寺じゃてのぉ~。どこぞの拝金主義のばばあが率いておる愚連隊の寺とは違うんじゃぞ」
朴然「そんな事言って、本当は無限如来衆が恐いくせに・・」ずるずる(言ってるそばから手のひらに乗せた「何やら白い粉」を吸おうとしてる)
和尚「やめとけ!!」ぱし~ん(数珠をムチみたいにしてひっぱたいた)
宮司「和尚~!!大変っすよぉ~!!」ダッダッダッダッダッダ(おでこに「怪しげな御札」を貼り付けた宮司がこれまた勢い良く走ってくる)
和尚「今度はなんじゃ!!」
ミッチ「あんなのしかこのお寺にはいないんすかねぇ」
宮司「大変なんすよ!!」はぁはぁ・・(荒い息づかいで、でこに這ってある御札が揺れるも素顔はかろうじて見えない)
和尚「客人がおるというのに騒がしい・・一体何があったのじゃ」
宮司「はい。それが庭でいつもの様に、絶対やっちゃいけない非人道的かつ倫理観に反する儀式の準備をしていたら、突然・・」
どすぅ~んどすぅ~ん
(廊下から何やら音がする)
芋助「む・・・?」
宮司「き、来た・・・!!」
ミッチ「来たって何がっすか?」
宮司「やつが追っかけて来たんだ~!!」
どすぅ~ん!!どすぅ~ん!!
(猫族と同じ身の丈くらいの巨大どんぐりがジャンプをしながら本堂に入ってきた)
和尚「なんじゃ~」
宮司「殺される~!!」ぴゅううううううう
和尚「あ、こら!!わしを置いて逃げるな!!」
朴然「どんぐりっすよ。あれ」
ミッチ「でっかいっすね・・って、なんでどんぐりが「あんなに」跳ねてるんすかね」
芋助「どうやら・・悠長なことは言っておられませんぞ」ジャキ(刀を持ち立ち上がる)
ミッチ「え?」ちら
どすぅ~ん!!どすぅ~ん!!
(迫り来る巨大どんぐり)
ミッチ「いっ」
朴然「うぎゃあああああああああ」どし~ん
ミッチ「あ!朴然殿がどんぐりの下敷きに!!」
ぎゅりぎゅり・・ぎゅりぎゅり・・・
(うつ伏せで倒れる朴然の上を巨大どんぐりがまるで押し潰すかの様に擦りつけている)
芋助「なんと・・・まるで意志を持っているかの様なあの動き・・!」
ミッチ「感心してる場合じゃねぇっすよ」
ぴょ~ん
芋助「こっちに来ますぞ」
ミッチ「うひー!お、和尚、どうしましょう!?」あたふた
和尚「逃げるのじゃ!!こんな時の為に作っておいた、緊急用脱出装置を使ってな!!」
ぺち~ん(木魚を叩いた)
ぱかぁ~~~~~ん
(佛像が真っ二つに割れ、洞窟の入り口が現れる)
芋助「なんと隠し通路でござるか!」
ミッチ「ほんとにろくでもねぇ寺っすね」
どすぅ~ん!!どすぅ~ん!!
(迫り来るどんぐり)
和尚「さぁ!逃げるのじゃ!!」バッ(爺さんとは思えないすばしっこさで木魚をひらりとジャンプ一番で飛び、隠し通路に入る)
ミッチ「とんでもねぇ爺さんっす」バッ
芋助「さ、我々も早く!」バッ
きょろきょろ・・
(どんぐりが辺りを確認している)
ミッチ「今のうちっすよ!」ダッ(洞窟内に入る)
芋助「うむ」ダッ
ミッチ「うひ~!通路は真っ暗で冷え冷えしてるっす」ててててて(二本足走り)
和尚「我慢せい!!」ダッダッダッダッダッダ(もはや爺さんとは思えぬほどの脚力)
芋助「和尚!あの巨大どんぐりは一体何なのですか!?」タッタッタッタッタッタ
和尚「おそらくどんぐりに怨霊が宿ったのじゃろう!」ダッダッダッダッダッダ
ミッチ「怨霊!?またそんな話しっすか!!なんだってこのひよこ寺には物騒な話ししかないんすか!?」
芋助「怨霊の正体とは!?」
和尚「わからぬ!じゃがあのどんぐりが悪鬼羅刹であることには違いないじゃろう!!」
ミッチ「皆さん!ちょっと止まるっす!!」キキ~(両足ブレーキで止まる)
和尚「どうしたんじゃ!?」キキ~
どすぅ~ん・・・どすぅ~ん・・・・・
芋助「この音は・・・」
ミッチ「どんぐりの野郎が追っかけてきてる音っすよ!!」
芋助「こちらを認識しているという証拠か・・・目的は一体・・・」
和尚「四の五の言っておってもこの死地は脱することは出来んぞ!!」バッ(胸から何か取り出した)
芋助「なにを!?」(暗くて見えない)
ミッチ「わかったす!なんか強力な法力が宿っている御札で怨霊を退治するんすね!?」
和尚「そんな非科学的なものワシは信用せんよ」シュボッ(マッチを点けた)
ミッチ「はい?」
和尚「信用出来るのは・・これじゃ」
バチバチバチバチバチバチ
(その手にはしっかりと導線着火してあるポリタン爆弾が握られている)
ミッチ「うひ~こんなところでそんなアブねぇもん出すんじゃねぇっすよ!!」
和尚「悪霊退散!南無三アーメンインシャラー!!」ガッ(ポリタン爆弾を持って振りかぶった)
ぽ~~~~~~い
(宙を舞う可愛らしいあの熊のマークが書かれた爆弾)
ミッチ「和尚のバカ!!伏せるっすよ!!」ガバッ(和尚をかばい身を伏せる)
芋助「くっ!!」ガバッ(身を伏せながら爆弾の方を見る)
バショーーーーーーーン!!
(凄まじい落雷が洞窟内を走る)
和尚「ひょっひょっひょっひょっ!!ほれ見たことぁ~!!悪霊如きが、大陸文明の力を舐めるでないわぁ~!!」
ミッチ「この破壊僧侶」
芋助「む・・・?」
ボオオオオオオオオオ
(爆破ポイントから凄まじい勢いで炎が燃え上がってくる)
ミッチ「うひょおおおお!?なんすか!?」
和尚「いかん!!爆破で洞窟内に付着しておる硫黄に引火したんじゃ!!」
芋助「硫黄・・ということは、この通路の行き先は?」
和尚「ええい!今更隠しても無駄なようじゃな!!何を隠そうこの通路は地下源泉に繋がる地下道なんじゃ!!先代の銭ゲバ和尚が生臭坊主共を奴隷の様にこき使い、源泉を掘り当てたのじゃ!!ワシはその秘伝の湯を独り占めせんと通路を仏像で隠し、こっそりと足湯をするのが趣味なのじゃ♪」
ミッチ「それを知っててなんで爆弾なんか投げたっすか!!バカ!!」パコぉ~ん(肉球で和尚をぶった)
ボオオオオオオオオオ
(三人に迫り来る炎)
ミッチ「芋助殿!このままでは焼け死ぬどころか、地下の源泉に広がる硫黄に引火して大爆発っすよ!?」
和尚「そしたら渓流は山火事で大変じゃな。ほっほっほっほっほ」パシ~ン(言ってる側からミッチに殴られる)
芋助「あれは!?」
バシュ~~~ン!!
(迫り来る業火に包まれ、巨大どんぐりも向かってくる)
ミッチ「うひ~!!死んでないっすよ!?あのどんぐり!!それどころか燃えて尚、炎と一緒にこっちに向かってくるっすよ!!」
和尚「まさに焼きどんぐりというところじゃな」パシ~ン(また引っ叩かれる)
芋助「なにがあのどんぐりにそこまでの執念を・・・しかし今は火を食い止める事のほうが先決ですな」ジャキッ
ミッチ「どうするっすか!?」
芋助「剣の風圧で火を消す」ザッ(抜刀斬りの構え)
ボオオオオオオオオオ!!
(炎と一緒に焼きどんぐりも跳ねて来る)
芋助「きえええええええええええ!!」ジャキーーーーーン(抜刀)
シャオオオオオオオ!!
(剣圧が炎を圧していく)
ミッチ「うひょ~~!!さすがは真田流ニャンコ侍!!」
和尚「火が鎮火したぞい!!」
プショオオオオオ・・・・・
(火は鎮火し、すんごい煙が洞窟内に広がる)
和尚「ゴホゴホ!!なんともひどい煙じゃ」
ミッチ「あんたのせいっす!!」ぺち~ん
芋助「はて・・どんぐりは・・・」
どすぅ~ん・・どすぅ~ん・・・
(煙の中から音がする)
ミッチ「うひ~!!まだ生きてるっすよ!?」
和尚「仕方ない。もう一発・・」すっ(胸に手をやる)
ミッチ「もうやめとけ」ぺち~ん
芋助「む・・・!」ジャキ(剣を構える)
どし~ん・・どし~ん・・
(煙の中よりどんぐりがゆっくりと跳ねながら姿を現す)
和尚「なんという執念じゃ・・・」
芋助「執念・・・・まさか・・・」
ミッチ「どうしたんすか?」
芋助「百聞は一見に如かず!!きええええええ!!」
ジャキーーーーン
(どんぐりを斬った)
ミッチ「おお!?」
ぱこ~~ん(どんぐりが縦に真っ二つになる)
和尚「やったぞ!割れよったぞ!!」
ミッチ「死んだ・・っすかね?」
芋助「いや。さぁ、出てくるのだ!」
和尚「なに?」
もそもそ・・がさりごそり・・・
(真っ二つになったどんぐりの中からあやしげな音がする)
ミッチ「ま、ま、まさか・・お化けが・・」
和尚「ひえええええええええ!!」
ミッチ「仮にも僧侶のあんたが一番慌てるな!!」ぺち~ん
もそ・・・・
(どんぐりから出てきたのは一匹のオルタロス)
和尚「なんじゃ?甲虫(こうちゅう)とな?」
ミッチ「オルタロスが中で跳ねてたんすね」
甲虫「・・・・・」ぺこ(一礼する)
芋助「そなた・・そうか、普通種だな。口が聞けないのであれば虫語で話すがよい」
甲虫「カナカナカナ・・ケショケショケショ」
和尚「なんと言っておるのじゃ?」
芋助「なるほど。そういうことだったのか」
和尚「むう?」
ミッチ「なんてことねぇっす。この甲虫さんは、この先にある隠し湯に浸かりたかったようです」
甲虫「カナカナカナ」ぺこり
和尚「なんとも・・・・それならそうと早く言えば・・・そうか。口が聞けなんだらしょうがないか」
ミッチ「それで人目を避けるために、このおっきいどんぐりの中に入って、隠し湯に繋がる通路を探そうとしていたら、あの危ない宮司に見つかってしまい今の騒ぎになったというわけっす」
和尚「宮司め。慌てふためきおってからに」(自分たちも)
芋助「どうだろう、和尚殿。これを機に、渓流のものにも地下温泉を提供してみては?」
ミッチ「そうっすよ。危ない宮司や朴然殿だって、きっと喜ぶに違いないっすよ」
和尚「むう・・・」ちら
甲虫「・・・・・・・」キラキラキラキラ(懇願の眼差し)
和尚「わかった。よかろう」
甲虫「カナカナカナ♪」
和尚「しかし、条件があるぞよ」
甲虫「カナ?」
和尚「綺麗に使うこと。それに・・火気は厳禁じゃ」にっ(歯を見せて微笑む。奥歯の金歯が実に優しげに光っている)
甲虫「カナカナ~♪」
~数日後、ひよこ寺地下温泉
わいわいざわざわ(鉱石輝く鍾乳洞に温泉が沸いてる。湯には渓流の動物達(甲虫やファンゴ達、アオアシラの姿もある)が浸かっている)
芋助「ふぅ~む。またユクモとは違った湯加減ですな」ぽちゃん
朴然「ほんとほんと。こんないい温泉を今まで独り占めしてたなんて、和尚さん、ずるいや」ちゃぷり
宮司「ねぇ和尚!これから入場料取って一儲けしましょうよ!」ちゃぷり(湯に浸かっているものの、やはりおでこには怪しげな御札を貼っている為、素顔はぎりぎり見えない)
和尚「たわけ!!それが仏に仕える身のすることか!」ぱち~ん(宮司の頭をぶった)
宮司「いてててて・・・和尚が一番、雑念だらけのくせして」ぽりぽり
和尚「それはそうと・・お~い!ミッチ!そなたは入らぬのか!?」
ミッチ「いいっす。自分は皆さんのお背中を流すのが仕事っす。それとアシラの旦那がのぼせねぇように見張ってないといけねぇっすから」(浴衣を着て温泉の縁に立ち、監視している)
芋助「なに。ミッチはただ単に風呂が嫌いなだけなのさ」ちゃぷり
和尚「なんとも。不精なやつじゃ。おい、そこの」
アオアシラ「ぐへぇ?」(頭の上にタオルを乗せたスタイルで湯に浸かりながら「俺?」的な感じで親指を自分に向けてる)
和尚「そうじゃ。そなたミッチをな」こそこそ
ミッチ「はいはい。順番っすよ。そこのジャギィ殿。ちゃんと足を洗ってから湯に入らないとダメっすよ」
むんず(湯から出てきたアシラのお手に足を掴まれるミッチ)
ミッチ「うひ~!!」
バシャーーーーーーン
(湯に落とされた)
ミッチ「うげええええええええ。あち~~~」
芋助「はははははは。温泉はいいもんでござろう?ミッチ」
朴然「あははははは。ありがたい湯に浸かって煩悩は払えたかな?」
宮司「メタルや音フェスが好きなお前に言われたくねぇや。な、ミッチ」
アオアシラ「グハハハハハハハ」
甲虫「カナカナカナカナ♪」
和尚「まったく・・賑やかなもんじゃな・・。ま、こういうのも・・悪くはないかのぉ」ちゃぽん(湯に顔を沈める)
ミッチ「あちぃ~!!温泉、きらい~」ジャバジャバジャバ(クロールで湯から出ようとするがアオアシラに両足を掴まれてる)
「怨念どんぐり」/完
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UBU「うおりゃ~!たまご運んであぼっちぼっち!!ランキング参加中だす!皆様の運搬心溢れる一票で応援しておくれやすだ!!」
デブ「やぁUBUちゃん」ぬう
UBU「ああ?なんだお前。誰の許可貰って、この敷居の高い「わんぱく次回予告」に顔出してきてんだよ。おお?」
デブ「そんな言い方ないだろ?僕だって次回のお話に登場するんだから、これは正当な出演なのさ」
UBU「ハン!!あんたなんかが出る話しじゃたかが知れたこと!!アクセス数だってガク落ち必至だわよ!!ああ!?そんなわけで次回は!!」
6/16(月・大安)0時更新 「Return of Fishing frog~釣りカエルの逆襲~」の巻
UBU「を送るだわよ!!ええちみこら!!」
デブ「あ、でた。UBUちゃんの怒りの最上級、ええちみこら」
UBU「次回も見てね」けろ