誰かを好きになって、こんなにドキドキするのは
とても久しぶりで、
朝起きてから、夜寝るまでジェイのことで頭がいっぱいだった。
もっと一緒にいたいのに・・・
ジェイが帰国する日がせまっていた。
確か、ジェイはあと3ヶ月で留学終わりだと言っていた。
あと3ヶ月しかない・・・。
私は来たばかりであと1年この国にいなきゃならない。
ジェイと会えなくなる・・・
嵐の夜に結ばれてから
地に足がつかない状態の私はただただジェイと一緒にいることだけ
しか考えられなかった。
宿題を一緒にする、
韓国料理が食べたい、
買い物重いから一緒に行こう、
やる事ないから遊びにいってもいい?
理由はなんでも良かった。
私たちは、Hはしたけどつきあっているとは言えなかった。
Hをした = つきあってる
日本では通用しない。
韓国ではどうなんだろう。
こわくて聞けなかった。
でも・・・
なんとなく分かった。
私たちは、あやふやなラインの上にいる。
そんなある日、ジェイが私に言った。
ー 帰国するのを早めた ー
一瞬、ジェイが何を言っているのか分からなかった。
なに・・・
なにを言ってるの ・・
帰国 ・・ ?
頭の中がパニックで何も冷静に考えられない。
ジェイと一緒にいられるのはあと3週間しかなかった。
パーティー好きの韓国人たちは毎夜のようにジェイの家に
行ったり、ジェイを招いたりして
私はジェイと会えなくなった。
関係を隠しているので私はその輪の中には入れない。
とても悲しかった。
私とジェイの家は近い。
ちょっとでもいいから会いたいと思ってジェイの家に足を向ける。
ジェイの家からはお酒を飲んで楽しそうな賑やかな声を聞こえる。
ジェイの声は聞こえないけど、中に人がたくさんいるのは分かった。
その中に、何人かの女の子の声を聞いた。
・・・
・・・・
どうしてあの人たちがいるの
どうして私がジェイと一緒にいられないの
何をしゃべってるの
ジェイはどう反応してるの
笑ってる?
それともただうなずいて話を聞いてるだけ?
女の子達はジェイと話してるの
悲しさで胸がいっぱいになって涙があふれた。
ドアをノックする勇気もなくて、
今、すぐ外にいるから・・・
電話をする勇気もなくて、
ただ自分の家へ引き返した。