恋愛小説 17才の夏 第40話 | HUMMERの部屋

恋愛小説 17才の夏 第40話

17才の夏 第40話 ~クリスマス~  




時計は既に12時を回り、クリスマスを迎えていた。

「な~に?」

「突然だけど、夢があるんだ。」

「どんな夢?」

「これから、勉強して弁護士になろうと思ってる。」

「弁護士・・・!」

「あっ、最近自分の将来を考えて決めたんだよ!」

急に、聡は自分の将来の夢を語りはじめていた。

「2年生になったら、勉強に集中して大学卒業後、試験を受けるよ。
 絶対に弁護士になって見せる。弁護士になれたら、なれたら・・・。」

「なれたら・・・・?」

「のっこ・・・。俺のお嫁さんになって欲しい。」

突然の話に、紀子は驚いた。

「それって・・・、プロポーズ・・・?」

「いや、プロポーズと言う訳じゃないけど、俺決めたんだよ。
 のっこと結婚したいんだ!」

「はい。私で良かったら・・・。聡のお嫁さんに絶対なるって
 決めているから嬉しいしけど、でも今はまだ考えられないよ。」

「あっ、分かってるよ。まだ、6年以上先の話しだもんな!」

「でも、聡がそこまで考えていてくれてただけで、凄く嬉しいよ。
 弁護士になれる様に、私は全力で協力し応援するからね!」

「のっこ、ありがと。のっこに出会えた事を感謝してるし、本当に
 今は優子(ゆうこ)に感謝してるよ!」

「優子は、私たちの"キューピット"だもんね!私も、感謝してるよ。」

2人のキューピッット役は、聡の中学時代の友達だ。
優子の勝手な行動により、結ばれた2人だったからこそ、優子に感謝した。

「のっこ・・・!愛してるよ。」

「私も、聡を愛してる。大好きだよ・・・。」

聡は、紀子を両手で力いっぱい強く抱きしめた。
紀子は強く抱きしめられ、聡の愛情の強さを受け止めていた。
そして聡と紀子は、長い間キスをした。
聡は、紀子の耳元でささやいだ。

「のっこ・・・!愛してるよ・・・。」

紀子は、聡の言葉に答える様に、力いっぱい聡を抱きしめていた。
聡は紀子の首筋に、キスをした。

「うふぅ・・・!聡、くすぐったいよ・・・!」

紀子は体をよじらせ、ニッコリ笑みを見せた。
その笑顔を見た聡は、一瞬にして緊張から解放された。
いつもの笑顔とは別に見えた聡は、欲望が沸いてきた。

聡は紀子の柔らかい唇を覆い、絡み合う。
徐々に聡の欲望は抑えが利かなくなっていった。

すると、聡の手が紀子の胸に近づいてきた。
聡の手の動きに、紀子は気付き力を緩めた。

聡の手は、浴衣の隙間から、紀子の胸へと運ばれた。
紀子の胸の上で高鳴る鼓動を感じ取っていた。
"ブラ"を押しのけ直接、柔らかい胸を優しく撫ではじめた。
紀子は、以前から覚悟を決めていたので、迷いはなかった。

聡は、今までに感じた事のない感触に、聡自身の暴走がはじまった。
浴衣を帯紐を緩め、ゆっくりと体のラインに沿って浴衣を取り払う。
そして、聡の手は紀子の下着を取り払った。
この時、紀子の心は期待感と不安でいっぱいだった。

自分の浴衣の帯紐を緩め脱ぎ去った聡は、紀子の体を抱きよせ、
優しくキスをしながら、再び紀子の胸へと運ばれた。

手は、胸の中央へと移動した瞬間、今までに感じた事のない
感覚に体が小刻みに反応し、紀子は艶かしい吐息を漏らした。

紀子は、次第の欲情が湧き、濡れているのを感じた。
聡の手が次第に下へと運ばれ、紀子は声を出すのを必至で堪えていた。

しばらくして、聡は避妊用具を身につけ、紀子の体の上へとスライドした。
紀子は、聡の耳元で囁いた。

「聡・・・。優しくしてね・・・。」

「うん。のっこ・・・愛してるよ・・・・!」

紀子は、自分の体に聡自身が入ってくる感触を感じた。

「痛っ・・・・い!」

「あっ・・。ごめん。」

「うん、大丈夫・・・。」

紀子は、痛みを堪えながら聡の愛を受け入れた。
こうして、クリスマスの夜・・・2人はついに結ばれたのだ。

男と女の、"初体験"である。
こうして、2人は心と体で結ばれた。


聡は紀子を優しく抱きしめ、しばらく無言だった。
紀子は、聡の愛情に包まれ、幸せを感じていた。
今の2人には、言葉は必要なかった。

クリスマスと言う日が特別な日になった事が、2人の
心の中に深く刻み込まれた。

しばらくして、紀子が

「温泉で体、綺麗にしよう。」

「わかった。」

聡は、紀子を抱きあげたまま、温泉へと入って行った。
2人の下半身は、情熱の赤で染まっていた。
お互いに、自分の体を綺麗に洗い流した。
温泉から上がり、裸のままもう1つの布団に入った。

やがて、2人は静かに眠りについていた。

朝、太陽の光が差し込み、紀子は目が覚めた。
聡はまだ、眠っていた。
聡の寝顔を見ながら、時間が流れた。

「聡・・・。聡・・・。朝だよ!起きて・・・!」

「うん!」

聡も目覚めた。
2人は裸のまま、室内の温泉に向かった。
朝の爽快な天気と温泉に、元気を貰った気分だった。

「さぁ・・・!今日も楽しく遊んで帰ろう!」

「は~い!」

2人は、温泉から上がり着替えをして旅館を後にして観光に向かった。





続く 17才の夏 第41話 ~こだわり~