恋愛小説 17歳の夏 第33話 | HUMMERの部屋

恋愛小説 17歳の夏 第33話

17才の夏 第33話 ~初体験~



「なぁ・・・!のっこ・・・・。」

「何、聡・・・。」

「まだ決まってないけど来週からバイクの免許、取りに行くよ。」

「聡、取りたいって言っていたもんね!!」

そして、数日間が経ち聡は、念願だったバイクの免許を
取るため教習所へ通う事にした。

ある日の放課後。

「のっこ、今日からバイクの免許取りに行くよ!」

「そうなの?でも、なんか不安だな!やっぱり・・・・!」

「不安って・・・何が?」

「何がって、事故に決まってるでしょ!本当に、気を付けてね。
 聡1人の体じゃないんだよ。約束だよ・・・!!」

「分かってるよ。ありがと・・・!」

「どのぐらい通うの?」

「まぁ!2~3週間は・・・?」

「そんなにかかるの?」

「毎日行ける訳じゃないから、行けるときに行くって感じ!」

「そうなんだ。それで、バイクはどうするの?」

「あっ!買うつもりだよ。今度お店を見て回るよ!
 のっこも付き合ってよ!!」

「うん!良いけど。私はバイクの事は分からないからね。」

「あっ!分かってるさ。実はもう決めてはいるんだけどね。
 のっこに見て欲しんだよ。」

「うん、分かった。いいよ・・・・!」

聡は、購入するバイクはもうすでに決めていたが、
どうしても紀子に見て欲しかったのだ。

2人は次の休みの日に、バイクを見て回った。
そして数日後、聡は中型の免許を取得したのだ。

バイクも、バイトで貯めた貯金で購入した。
いよいよ、今週の土曜日に納車が決まった。
聡は、興奮していた。
翌日の放課後、聡は紀子に声を掛けた。

「なぁ!のっこ・・・!明日、休みだろ!なんか予定ある?」

「今のところ何もないけど・・・。どうして?」

「じゃ!明日ドライブに行こうか・・・。明日が納車なんだ!」

「えっ、そうなの。行きたい・・・!行きたい・・・!」

「絶対に、のっこを1番に乗せたいから・・・!」

「ありがとう!じゃ、どうすればいい?」

「明日、朝10時に納車予定だから、11時頃にバス停まで行くよ!」

「じぁ!バス停で待ってるね!楽しみだなぁ!!」

「何処行くかは考えておくよ!あと、スカートじゃなくパンツにしとけよ!」

「なんで・・・?」

「スカートじゃ、パンティー見えちゃうぞ!!」

「聡のエッチ・・・・!」

「言っている意味が分からん・・・・!じゃ、明日ね・・・・。」

2人は、なんだか興奮していた。

聡は、あまり眠れずに納車当日を迎えた。
2人のドライブを祝福するかの様に、青空が広がっていた。

朝10時前に、聡の自宅に1台の軽トラックが着いた。
聡は、2偕の自分の部屋から見てすぐに気がついた。
慌てて、外へと飛び出した。

ピカピカのバイクに、聡は感動していた。
念願だった”HONDA CBX400F”と言うバイクだ。
お店の人から説明を受け、終わったのが10時15分頃だった。

「さてと・・・!まだ!少し早いけど、ゆっくり行くか!!」

聡は、紀子を迎えにウキウキ気分で向かった。
待ち合わせの場所が近づいて来た。
時計は、11時10分前頃だったが紀子は、すでに待っていた。
聡は、紀子の前にバイクを止めた。

「おはよう!聡。やっぱり・・・!早かったね!」

聡は、ヘルメットを脱いだ。

「おはよう!そんなに早くないだろ!」

「でも絶対、早く来るなって思ってた!聡のことだから・・・。」

「1秒でも早い方が良いでしょ。はい!ヘルメット!」

「その前に、はいこれ・・・!」

「何・・・?お守り・・・・・!のっこ・・・ありがとう!」

紀子は、聡と自分のお守りを購入していたのだ。

「しっかり、お願いしておいたからね!」

「のっこは、優しくて気がきくな!いいお嫁さんになれるよ!」

「えっ!聡のお嫁さんにしてくれるんじゃないの!!」

「考えておくよ・・・!」

「もぅ・・・、聡のいじわる・・・・。」

2人は笑いながら、聡は紀子にヘルメット渡しドライブへと行った。
紀子は、バイクが初めてだったので気持ちに余裕がなかったが、
しばらく走ると余裕が出てきた。
赤信号でバイクは停車した。

「ねっ!聡・・・!気持ちいいね!」

「そうだろ!どう、怖くない・・・!」

「うん、大丈夫。」

お互いに、心地よい風を感じてドライブをしていた。

この時、紀子は初めて聡の背中にしがみつき幸せを感じていたが、
何か不思議な感覚を覚えていた。
聡の広い背中に、安心感を感じて力いっぱいしがみついた。

この日、ドライブは2人にとって、記念すべき初めての経験だった。



続く 17才の夏 第34話 ~2人の危機~  







※PS(一言・・・。)
 ・今回の話は、初体験と言う題から、期待されていた方に!
   期待させる題ではありましたが、ご期待に添えない内容に
   なってしまい、期待を裏切ってしまったと感じております。
   期待されていた方は、怒らないで最後まで、お付き合いの
   程よろしくお願いいたします。まだまだ、続きますよ。