恋愛小説 17才の夏 第12話 | HUMMERの部屋

恋愛小説 17才の夏 第12話

17才の夏 第12話 ~予想外~ 





2人は、寂しさのあまり、しばらく沈黙していた。

「ねぇ、聡・・?今日は遅くなっても平気・・・?」

「今日は、遅くなっても俺は平気だよ!のっこは?」

「私も平気。」

「じゃ、これから何処か遊びに行く?まだ、3時半だし。」

「うん。行きたい。でも、荷物があるけど!大丈夫?」

「大きいのは、ギターだけだし大丈夫さ!!」

「でも、何処に行くの?」

「そうだな?バスで近くの遊園地にでも行こうか?」

「行きたい。行きたい。」

「じゃ。決まり!!よし、行こう!!」

2人は、遊園地へと向かった。

夏休みに会えない時間を取り戻すかの様に、2人はハシャギまくった。
やがて、閉園時間を迎え、寂しさが急に込み上げてきた2人であった。

「この時間が嫌だね?ほんとに寂しくなる。」

「帰りたくないよ。聡・・・!」

「でも、遅くなったら、両親が心配するよ。まだ、高校生なんだし?」

「うん。うちのお父さん厳しいから・・・!お母さんは平気だけど・・・!」

実は、紀子は真剣に悩んでいた。
この寂しさを乗り越えられないでいた。

「ねぇ・・・聡、もし今日帰らなくても良かったら、どうする?」

「どうするって、泊る所無いし、俺の家にでも来る?うちは全然平気だから!!」

「分かった。お母さんに電話して見る。」

「怒られるだろうが!」

「ちょっと待ってて・・・!」

紀子は、親友のまどかに電話をした。
まどかから、お母さんに電話をして貰う事にした。
しばらくして紀子は、またまどかに電話をした。

「まどか?・・・どうだった?」

「駄目でした・・・!」

「やっぱり・・・・。駄目か・・・!」

「うそだよ~ん!OK貰えたよ!!」

「ほんとに! ねぇ・・ほんとに・・・!まどか・・・!」

「ほんとだよ。紀子・・・。いま仲間くんと一緒なの?」

「一緒・・・。本当に、ありがとう。まどか!」

「それは良いけど、過ちを犯したら駄目だよ・・・?紀子。」

「聡なら、大丈夫だよ。信じているから」

「じゃ、またね!本当にありがとう!!」

紀子は、まどかに感謝した。

「聡、OK貰えたよ!」

「えっ、ほんとに!」

「今日は、まどかの家に泊まる事になっている。」

「バレないの?」

「時々、泊ったりしているから大丈夫。」

「やった~!。のっこ!」

「本当に、嬉しいよ・・・聡。」

2人は更に、その場ではしゃいだ!!。
遊園地から、バスに乗り戻った。

「今、7時過ぎか・・・?夕食を食べてから、帰るか?」

「うん。お腹もすいて来たしね。」

「じゃ、食べに行こうか。」

2人は、また同じファミレスに入った。

「聡は、何にする。」

「さっき、ハンバーグ食べたから、今度はステーキにする。」

「私も同じものにする。」

2人は注文をして、楽しそうに食事を取っていた。

「のっこ・・・?・・・。」

「何・・・聡・・・?」

「今日さ、俺の家って言ったけど、この近くにホテルがあるよね!」

「うん。知ってる。」

「今日、そこのホテルに泊まらない・・・?何もしないからさ?」

「良いけど、私ホテル代のお金持って無いよ。」

「お金なら、俺が持ってる。」

「大丈夫、聡・・・?。」

「バイト代の貯金があるから全然心配ないよ。」

「なら、良いけど」

「じゃ。決まりだ。明日、そこから学校に向かへば、近いからゆっくり出来るし!」

2人にとっては、ホテルは初めてに経験だ。時間が経つにつれ、ワクワクしていた。

「なんか!わくわくして来たよ。だって初めてだもんこんなの?」

「俺もだよ。まぁ社会勉強と言う事で・・・・!」

「聡、なんでさっきは、何もしないから・・って付けくわえたの?」

「別に、深い意味は無いよ!」

「なんか変だよ?」

「変って・・・何が?」

「だって、聡の彼女だよ。別に気を使う事ないと思うし、聡とだったら平気だもん。」

「だって、いきなりホテル・・・だよ!気を使うし抵抗あるかなって思っただけ。」

「私は、場所は気にしないよ。聡と一緒なら何処でもいい。」

「分かったよ。帰りにコンビニで夜食でも買って帰るか?」

「本当に、良く食べるね! 聡に付き合っていたら、豚になっちゃうよ私?」

「無理に付き合わなくたっていいよ。」

「ねぇ聡。私がもし、豚の様にふとったらどうする?嫌いになる?」

「いや、嫌いにはならないと思う。痩せる様に努力させると思うな・・・きっと」

「やっぱり、太ってるの嫌いなんだね?」

「限度の問題だろ?多少はOKでも、極端に、100Kになったら、やっぱり気にするよ!」

「聡は面白いね!そこまで極端じゃないんだけどね・・・?」

「太らない様に、気を付けます。嫌われない様に・・・!」

2人の会話は途切れる事無く続いた。

「じゃ、もう9時だし出ようか?」

「うん。なんか緊張してきちゃった。」

「なんでだよ。」

「何となく・・・?」

「じゃ・・行こう・・・・!」

2人はレストランを後にした。








続く 17才の夏 第13話 ~2度目の夜~