今日は猫マンガの新作はありません。
明日の夜にアップします。
「どのようにしてマンガを描いているのですか」という質問を時々いただきますので、記事にしましょう。
はっきり言います。私はマンガに関してはシロウトです。どこぞの新人賞に投稿したりとかの経験もありません。ここで描くのはブログでアップする4コママンガの描き方だということを前提にしてください。
マンガそのものを描いたことがない方は、Amazonなどで「マンガ入門」で書籍を検索し、レビューなどを見て、一番よさそうなマンガ入門書を購入してもよいかと思います。
1.ストーリーを考える(プロット)
私の場合ははっきり言ってストーリーは考えません。描きたいものはテレビを見たり本を読んだりして、「こんなん描きたい」と思ったり、たまたま食べたいと思った食べ物の商売ネタだったりします。
いよいよネタがないときは「とりあえず1コマ描く」という作戦に出ます。これは結構使えます。
描きたい場面の1コマだけ描いておくと、それに続く話が自然とできてくる場合が多いです。
しかし、ストーリーを考えずに描くと、オチがつかなかったり、わけのわからない話になることが多いです。
2.下書き(ネーム)
下書きはA4コピー用紙に4コマの枠線を印刷したものに鉛筆書きで行なっています。
ネームという人物やら背景を大雑把に書いた絵コンテを描いてから、下書きを描く方もいますが、私はいきなり下書きです。人物や背景をこの時点で描きいれています。
【下書き】
コピー用紙に描いてます。
3.ペン入れ
私は作画にセルシスのComic Studio Debut 3.0を使っています。
このソフトはマンガ作成に特化したグラフィックツールで、ペンタブレットを使ったペン画やスクリーントーンの貼り込み、セリフの書き込みなどが割と簡単にできます。
割と、と書いたのは、やはり何らかのグラフィックツールを使ってイラストなどを描いた経験がないと難しく感じるかも知れないということです。
Comic Studioシリーズは現在Ver4.0が販売されていますが、入門版のDebutではなく、ProできればEXを購入されたほうが後悔しないと思います。Debutでも問題なく作画はできるのですが、Pro以上のバージョンでは慣れてくるとより高度な作画が可能になるからです。
で、このComic Studioを立ち上げて、スキャナから下書きを読み込みます。
【プリンタ複合機Brother DCP-390CN】
私の場合はこのような安価なプリンタ複合機でスキャンしています。
スキャンした下書きと、ComicStudioでの用紙との位置合わせをして、この下書きをペンタブレットでなぞっていきます。
【スキャンされた下書き】
この下書きのレイヤーの上にペンレイヤー(透明)が覆いかぶさっていて、ペン画はペンレイヤー上で行います。
4.スクリーントーン貼り・セリフ入れ
Comic Studioにはあらかじめ豊富なスクリーントーンが登録されています。ペン画の閉曲線内をグラフィックツールでのペイントのように塗りつぶしたり、ペンでスクリーントーンを描き込むこともできます。
その後、セリフを打ち込んで、それを囲むように吹き出しを描きます。
この作業もComic StudioのDebut版よりもPro版、EX版は簡単にできるようになっています。
5.イメージ出力・リサイズ
出来上がった作品をイメージ出力(bmpまたはJpeg)し、他のグラフィックツールから読み込み、PCの画面上で見やすいようにリサイズします。
私の場合は300dpiで出力した画像データを50%に縮小した後、横440ドット×縦1410ドットのサイズに切り出ししています。
私がこの作業で使うグラフィックツールはソースネクストのPaintGraphicを使っています。
デジタルマンガ作成には、PCやペンタブレット、スキャナはできるだけよいものを使ったほうがいいと思います。特にPC本体は処理能力が高いものを、メモリを大量に積んだほうがよいと思います。
しかし、私の場合はこのあたりも適当かつ低予算で済ませています。
【4コマを描く環境】
PC本体はASUS製のネットブック、EeePC1000(Atom N280 1.6GHz、メモリ2GB)です。普通はこんな低性能のPCでデジタルマンガは作成しないと思いますが、私はこれでも特に不満はありません。
ただし、画面の狭さ(WSVGA 1024×600ドット)はいかんともしがたいので、外付けディスプレイ(iiyama製 WSXGA 1440×900ドット)をD-SUB15ピンで接続し、デュアルディスプレイ環境で使用しています。
ペンタブレットは古い製品ですがWACOM製FAVO(A6版サイズ)を使っています。
スキャナは前述のbrother製複合機DCP-390CNを使っています。かなり安上がりです。
PCが3万、プリンタ複合機が1万、外付けディスプレイが1万5千円、ペンタブレット1万、Comic Studioが
8千円、PaintGraphic2が2千円。仮に一から揃えると総額7万5千円ですね。
今なら同じ値段で、PCは2コアCPUで高速で、外付けディスプレイはフルHD(1920×1080ドット)となりますから、より快適な環境が手に入ります。
この程度でデジタルマンガを作成できるのですからいい時代になりましたね。
ほとんど参考にならないかも知れませんが、私の場合はこのようにしてブログの4コマを描いています。
Comic Studioシリーズの使い方については、プロの方や同人のベテランの方などがWeb上でテクニックを公開していますので、そちらを参考にするとよいと思います。
今回乗せた下書きをペン入れして明日アップします(;^_^A