こんにちは。
マーケティング開発チームの武田みはるです。
教養シリーズ、ちょっとご無沙汰してしまいました。
今後も引き続き発信していきますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
シリーズ15回目で取り上げるのは、
満を持して登場、
光源氏の永遠の恋人『藤壺』です。
出典元:あさきゆめみし画集
藤壺は光源氏の父・桐壺帝の後妻として入内してきます。
光源氏にとっては継母です。
といっても歳が5つしか違わないのでお姉さんといったところでしょうか。
光源氏9歳、藤壺14歳の出逢いです。
母親に瓜二つのキレイなお姉さん。
亡き母の面影を藤壺に追い求めて慕い続けます。
父の若い後妻との禁断の恋(今風に言うと昼メロのようですが・・・)
ついに、源氏が18歳、藤壺23歳の四月に一夜を共にし、
藤壺は光源氏との不義の子を産むのです。
見てもまた 逢う夜まれなる 夢のうちに
やがてまぎるる わが身ともがな
(ふたたび逢うことも難しい夢のような逢瀬
このはかない夢のなかにわたくしは消えてしまいたい)
光源氏との狂おしい逢瀬のあとに詠んだ藤壺の歌。
身分高く生まれ、容姿端麗でセンスに富み
人望に厚く、思いやりにあふれた女性・藤壺。
物語の中で藤壺は完璧な理想の女性として描かれています。
こんな完璧な女の人、いてへんわと思いますが、
完璧に見える藤壺も人生でただ一度の恋は
光源氏との恋。
それはあの世まで持っていかねばならない恋だったのです。
藤壺は藤という名前からも
高貴な紫のイメージが強いです。
理知的で誰からも慕われる人柄の良さ。
平和主義で公私のバランスをとる緑
フレンドリーな黄色
女性的なピンク
すべてに完璧ということは、
全方位を包括する白のイメージともいえるでしょう。
美人薄命といいますが、藤壺は37歳で亡くなります。
亡くなってからも、彼女は光源氏の心に永遠に住み続けます。
女三宮を迎えることになったのも、藤壺と所縁があるから似ているかも?と
ヨコシマな思いが原因です
すべてが藤壺に始まり、藤壺に終わるといっても過言ではない光源氏の愛の遍歴です。
中宮になり、女院になり、見た目にはおんなの栄華を極めた藤壺ですが、
真の女性としての幸せはあったのだろうか?
見えるものだけがすべてではないと
彼女の生きざまが教えているようです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。