~永遠の嘘をついてくれ~

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 それは久しぶりに体の中を電流が駆け巡るような衝撃だった。

 中島みゆきがつま恋のステージに現れ、この曲を歌ったことを事前に知っていながら、それでもなお体が震えた。

 吉田拓郎と中島みゆきのツーショット、さらに言えばその背後で指揮をとっているのは瀬尾一三だ。この三人が同じステージにいること自体が驚きなのかもしれないが、そんなお膳立てなどに全く関係なく、このステージのこの歌に打ち負かされた。

 

 ややこわばった表情の中島みゆきだが、その目に宿る強いオーラ

 それでもなおかつ彼女でさえ緊張しているのが伝わってきた右手で左肘を強く握る立ち姿

 ステージを去り際のバックコーラスの女性とのハイタッチ

 

 中島みゆきにはある意味吉田拓郎以上の深い思い出がある。

 ~永遠の嘘をついてくれ~は吉田拓郎がもがき苦しみ、作品が生み出せなくなっていた時期、彼女に依頼して出来た作品だと聞いている。

 この話は多分真実だろう。そう思えるくらい詩の内容は男に対する熱い想いをいまだに抱きながらも叱咤激励し、そして最後まで貫きとおしてほしいと願うエールが込められているからだ。

 しかしそういった過去のいきさつを抜きにしても、この作品の”つま恋”のステージでのジョイントに震えた。

 生涯忘れられないステージとなった。

 

 ありがとう吉田拓郎、瀬尾一三、そして中島みゆき

 

 

 ~永遠の嘘をついてくれ~  詩/曲 中島みゆき  編曲 瀬尾一三

 

ニューヨークは粉雪の中らしい
成田からの便は まだまにあうだろうか
片っぱしから友達に借りまくれば
けっして行けない場所でもないだろう ニューヨークぐらい
なのに 永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている
永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ二人とも旅の途中だと
君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ


この国を見限ってやるのは俺のほうだと
追われながらほざいた友からの手紙には
上海の裏町で病んでいると
見知らぬ誰かの 下手な代筆文字
なのに 永遠の嘘をつきたくて 探しには来るなと結んでいる
永遠の嘘をつきたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと
君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか


傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく
放っておいてくれと最後の力で嘘をつく
嘘をつけ永遠のさよならのかわりに
やりきれない事実のかわりに
たとえ くり返し何故と尋ねても 振り払え風のようにあざやかに
人はみな望む答えだけを 聞けるまで尋ね続けてしまうものだから


君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ
君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ

 

 

 

 

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