勝ちにいって勝ったメイショウサムソンは強い馬だった。

 ダービーの前に、二冠を獲るほど強い馬だとは思えないと書いてしまった自分の未熟さを深く反省しています。

 そしてレース後ウイニングランを終えたメイショウサムソンの気持ち良さそうな仕草と石橋守騎手がスタンドの観衆に向って深々と頭をたれる謙虚な姿を観たとき、実にすがすがしいダービーだと感じました。

 勝ちにいって勝つということは、言葉でいうほど簡単ではない中で、実に堂々とした見事な騎乗でした。

 2着に敗れたとはいえ、アドマイヤメインは強い馬だと思いました。もう完全に脚があがっているのに、交わしていったメイショウサムソンを必死で差し返そうと二の脚を使って伸びていました。

 メイショウサムソン石橋守騎手がゴール前追うのを控えたということを考慮したとしても、アドマイヤメインの闘争心は素晴らしいものだと感じました。そして柴田善臣騎手(もう大センセイとは呼びません)の絶妙なペース配分、彼とアドマイヤメインが作った流れが、後方待機の馬たちの勝機というものを総て奪い去ったといっても過言ではないでしょう。

 そんな中でもドリームパスポートやマルカシェンクはいい伸び脚でした。

 一瞬これは、と思える瞬発力を発揮していました。

 

 最後に、勝ちにいって勝った石橋守騎手とメイショウサムソンを賞賛する気持ちは不変ですが、勝たなければならない馬、あるいは負けることが許されない馬たちに騎乗し勝ち続ける武豊という偉大な騎手の大きさを改めて実感した第73回日本ダービーでした。


 

 

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 毎年世代が変わる3歳クラシック戦線において、馬の絶対能力(体調面を含めて)から予想する年と、レース展開を読むことによって予想する年という二通りの予想をそれぞれ楽しんでいる。

 そういう意味において昨年は馬の絶対能力から予想した年だった。

 今年はどうなのだろう。自分なりに分析してみた。

 皐月賞を勝ったメイショウサムソンのレースを見て『強い』という印象は受けなかった。

 メイショウサムソンはその父オペラハウスの良い資質を受け継いだ堅実で優秀なオールラウンドタイプの馬だということは認めるが、どうしてもダービーに勝利して二冠を獲るような馬だとは思えない。

 かといって掲示板を外すような成績にムラのある馬ではない気がする。

 今回は府中の1マイル半で『メイショウサムソンを負かす可能性のある馬』ということで考えてみようと思う。

 皐月賞で悔しい思いをした馬ということで思い浮かべるのならサクラメガワンダーだろう。新潟コースで出した上がり時計を別物と考えるなら、自身最速の末脚だったが、いかんせん位置取りが後ろ過ぎた。

 ジョッキー内田博の二走目に期待したい。

 サクラメガワンダーとは逆の意味でよく頑張ったのがフサイチジャンクではないだろうか。

 手ごたえの割りには頑張った。初の強敵相手であのレースが出来たのだから雰囲気にも慣れた今回は楽しみがあると考える。

 アドマイヤメインが青葉賞より少しだけ上がり時計を縮めて35秒2以上を出したなら、おそらく逃げ切ってしまうのではないだろうか。実際単騎逃げが考えられるメンバーだけにその可能性は充分考えられる。

 最後にメイショウサムソンを負かす可能性のある馬という一点にのみ集中して考えた場合マルカシェンク福永ジョッキーの名前が浮かんだ。

 彼は昨年のオークスをシーザリオで勝利したときから府中の1マイル半というコースと距離になにかしら重要なモノを掴んだような気がする。

 今年のダービーにおけるマルカシェンクの結果はわからないが、少なくとも後方でじっと待機するマルカシェンクのようなタイプの馬に騎乗する福永ジョッキーには、おおいに勝利するチャンスがあるのではないか。

 

 残念ながらロジックとフサイチリシャールには能力とローテーションに不満があるのでノーマークとしたい。

 アドマイヤムーンには距離の壁があるような気がするのだが、武豊ジョッキーに敬意をはらい3着候補には入れておくことにする。

 他に考えられる3着候補として、トニービンの血が流れるるドリームパスポートと鞍上横山ジョッキーのジャリスコライト、そしてひょっとしたら強いのかもしれないトーホウアランとパッシングマークまでを押さえておきたい。

 

 東京10レース 73回日本ダービー

 

 馬券

 3連単フォーメーション

 

 1着候補

   9番 サクラメガワンダー

  17番 フサイチジャンク

   6番 アドマイヤメイン

   4番 マルカシェンク

 

 2着候補

   2番 メイショウサムソン 

 メイショウサムソンを3着候補に入れた場合には下記の3着候補を2着候補とする。

 

 3着候補

   9番 サクラメガワンダー

  17番 フサイチジャンク

   6番 アドマイヤメイン

   4番 マルカシェンク

  15番 ドリームパスポート

  14番 ジャリスコライト

   5番 トーホウアラン

   8番 パッシングマーク

 

 とりあえず全部で56通りになりました。

 仮に1着候補を1頭減らすだけで42通りに減りますから、もう少しだけ絞ってみようかと考えています。

 

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投資  15100円

配当    320円

収支  14780円△

 

 先週オークス前日からオークス当日にかけて記事を更新していないにもかかわらずアクセス数が大幅に増えていました。

 訪問していただき、ありがとうございます。

 cologneの当たらない競馬予想を逆の意味で参考にされているのでしょうか(笑)

 

 手前味噌になりますが、先週実はオークスのレース直前になって勝つのはカワカミプリンセスだと感じて急遽馬券を買いました。

 2着候補には福永フサイチパンドラの巻き返しがあるという予想は早くから決めていたのですが勝つ馬がなかなか決められなくて、見送ろうかどうか悩んでいました。

 1着2着が決まっても3着馬となるとなにがくるのか全然思い浮かばなかったので、3着は残った16頭総流しにしました。結果的にはこれが幸いして16万馬券をGETすることができました。

 

 自慢話はこれくらいにしておいて、ダービー前日に資金をさらに増やしたいと思い予想しました。

 

 中京11レース 白百合ステークス

 

 馬券の軸は3番マイネルポライト、この馬が絶対的連軸です。

 はっきり書けば2着候補ということです。

 相手は8番ユーワカージナル、9番ホマンアラシ、10番キャプテンベガ、12番ソリッドプラチナム、11番エリモエクスパイアとしました。

 これらの相手候補の中から8・9・10番がマイネルポライトに勝つ可能性が高いとみて1着候補とします。

 そして最後に忘れてはいけないのが1枠に入ったときの岩田ジョッキー。

 

 馬券

 3連単フォーメーション

 1着候補 2・8・9・10

 2着候補 3

 3着候補 2・8・9・10・11・12


 以上40点4000円でお願いします。

 企画予算1500円を遥かに超えていますが、ダービーWeekということで・・・。


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眼鏡

テーマ:

 眼鏡が壊れたので眼鏡屋に行ってきました。

 日曜深夜のF1レースを見ながら眠ってしまったのが原因。

 朝になって真っ二つに割れた眼鏡を枕の上に発見しました。

 幸い運転用の眼鏡を別に持っているのでそれでなんとか間に合わせましたが、近くのものを見ようとしても焦点を合わせられないので大変不便でした。

 コンタクトレンズはハードもソフトも何回か試したことはあるのですが、網膜はく離経験後はやはり眼鏡にしようと決めているので今回も眼鏡にすることにしました。

 以前友人が教えてくれた安い眼鏡屋の話を思い出したので、場所を聞いて電車で出かけました。

  

 一言でいえば、「ここがメガネ屋?」という感じ。

 それほど大きくもない店内に接客の店員が10人くらいいて店の奥にはレンズを加工してフレームに取り付ける技術屋さんが5・6人。

 視力測定機器(アゴを乗っけるやつ)で測定が終わると次の呼び出しがあるまでにフレームを3個選んでおいてくださいと店員が言う。更に「お客様の場合度数がきついので小さめのフレームで枠ありの中から選んでください」という。

 なんでフレームを3個も選ぶのだろう?

 店員に質問してみた。

 「この店は3個5000円で眼鏡を販売しています。」

 そういえばさっき店を出て行った客も、今眼鏡を受け取っている客もみんなメガネケースを3個持っている。

 ワールドカップ日本代表メンバーから久保が落選したことよりもサプライズ!

 

 とりあえず細かいデザインには全く関心がないので、ずらっと並んだフレームの中から3個も選ぶのが面倒なので適当に選んでもらえたら、その中から自分が気に入ったのを選びますから選んでくださいとお願いした。

 

 5分も経たないうちに名前を呼ばれた。

 専門の技術屋らしき50歳くらいの人と最終打ち合わせをするらしい。

 自分は普段使いと運転用とふたつの眼鏡を使い分けているので3個セットなら運転用と運転用サングラス、そして普段用の3個でお願いしたいと申し出た。

 するとその専門家いわく「運転に使うのが普段使いでもう一つは手元用ではないですか」

 なるほど表現の違いだけとはいえ、言われてみれば納得。

 3分もしないうちに打ち合わせが終わった。

 そしてその間、別の店員が選んでおいてくれたフレームの中からそれなりに気に入ったのを3個選んだ。

 

 清算を済ませると「普通の眼鏡は1時間後、サングラスは1週間後お渡しできます」という。

 お店から10分も歩けば天王寺なのでそこでランチを済まして店に戻ると眼鏡はもう準備できていた。

 

 こんなに安く眼鏡が3個も買えるなんて。

 今まで眼鏡1個に3万とか高いときは6万も支払っていたのはいったいなんだったんだろう。

 そんなふうにしか考えられない、今週のある日の午後だった。

  

 この眼鏡屋の場所をお知りになりた方がおられましたらお教えします。

 

投資  13600円

配当    320円

収支  13280円△

 

 考えてみればこの企画、当たらないなら当たらないなりに続けていくことが、ひょっとしたら他の方々にとって馬券対象から外す目安のひとつになるのではないかと気を取り直して続けていくことにしました。

 

 京都 5レース

 

 有力馬としてはエイシンハンコックが人気になるところですが、ここは昇級戦でも勝味を覚えたアイアンキングから。

 相手候補もエイシンハンコックだけでなく、同じく昇級戦になるシルククルセイダー、そしておそらく道悪が上手いであろうキーンゲイル。

 

 ◎ 7 アイアンキング

 ○ 5 エイシンハンコック

 △13 シルククルセイダー

 △ 8 キーンゲイル

 

 馬券

 馬連

 5-7  7-13  7-8

 馬単

 7-5  7-13  7-8

 3連複

 5-7-13  5-7-8  7-8-13

 

 

 京都10レース 白川特別

 

 「1番枠に入った岩田を買え」、これは数多くあるcologne馬券哲学のひとつですが、この馬券哲学?のおかげで先週土曜日はありがたいことに恵まれました。他にも哲学として「哲学がヒットしたら外れるまで続けて買え」というのもあるのでポップロックから。

 

 ◎ 1 ポップロック

 ○ 4 リキアイサイレンス

 △ 8 トウカイエリート

 △ 6 エキサイトラン

 △ 7イブキレボルシオン

 

 馬券

 3連単フォーメーション

 1着候補 1・4

 2着候補 1・4

 3着候補 6・7・8

 計6点

 

 各100円で合計1500円でよろしくお願いします。

 


表現の誤り

テーマ:

 テレビ朝日系「報道ステーション」のスポーツコーナーで最近アナウンサーの気になる表現が頻繁にある。

 昨夜も千葉ロッテのベニーがライトフライを捕球した際、負傷して動くことも出来なかったのを「ロッテの外野がもたつく間に・・・」と報道したり、日本ハム田中選手のサヨナラヒットのアナウンスの後、「日本ハム田中選手よりもっと凄い選手がいました」

 それがいったい誰なのかというと横浜の石井選手。

 ただ単に通産安打数が田中選手より少し多いだけのことなのに、サヨナラヒットを打った選手より凄い選手がいましたなんて。

 もう少し真摯に的確な表現を心がける努力が必要ではないか。

武豊のガッツポーズ

テーマ:

 NHKマイルカップのレース後、武豊はいったい何度ガッツポーズをしたことだろう。

 それほど彼があのように何度もガッツポーズという形で悦びを表現したのを見るのは久しいことだ。

 武豊ほどのジョッキーにとっても会心の勝利だったのだろう。

 それは負けることが許されないレースでの勝利とはまた違った悦びだからではないだろうか。

 4コーナーから直線にかけて、内がうまく開くかどうかということは非常に高いリスクを伴うことだ。

 ダントツ人気の馬ではないから許されるコース取りという理由ではなく、ロジックという馬の特性を活かしてレースに勝利するには外を回っていたのではかなわないという判断からのイン強襲だったといえる。


 それにしても横山典と武豊のこの「差」はいったいどういったものなのだろう。

 横山典は彼なりにベストといえるレースをしている、ただその上をいくジョッキーがひとりいるとしか考えないと自分の中で解釈できない。

 そう考えると、まだまだこれからもっと凄い騎手が現れて、誰にも破ることが出来ないと思われている武豊の記録を塗り替えていくジョッキーがやがて登場するのかもしれない。

 

 5月2日の巨人VS阪神戦のときには林投手が、3日には工藤投手が、そして昨夜は福田投手が試合途中のピンチを切り抜けたとき、派手な”ガッツポーズ”をしていました。

 実は初戦の林投手のガッツポーズを目撃した瞬間、その早過ぎるガッツポーズに勝利を確信しました。

 実際は3日の工藤投手も早過ぎるタイミングでのガッツポーズだったので、本来は3試合とも阪神が勝利しなければいけないところなのですが、まあそうはならないところがこれまた阪神タイガースの魅力でもあります。

 

 ・cologneのガッツポーズジンクス

 ガッツポーズには選手それぞれにいろんな意味があってのものなのでしょうが、いくらピンチであったとしても、一選手を打ち取ったくらいでガッツポーズをしたり、ピンチをしのいだからガッツポーズをするようではダメなのです。

 ダメというのは早過ぎるタイミングでガッツポーズをした選手なりチームは自身の目撃統計論でいうと最後には7割方敗れているからです。

 どうして早過ぎるタイミングでガッツポーズをすると良くないのか。

 このことと相手チ-ムが勝利することの因果関係はまだわかりません。

 わからないなりに一応分析などというものをちょっと試みてみました。

 まずピンチをしのいだとはいえ、試合がまだ終わっていない段階でガッツポーズをされると対戦相手のチームは当然のことながらムカつきます。

 これが相手チームの選手にアドレナリンの分泌を促します。そして自身のチームメートの中には、この早過ぎるガッツポーズが危険だということを知っていて『ちょっとそのガッツポーズはまだ早いよ』という不安を抱く選手の闘争心を奪う場合が存在するのです。

 このことについては前者が第1戦の林投手、後者がサードを守っていた二岡選手といっていいでしょう。

 

 私事で恐縮ですが、十数年前に草少年ソフトボールチームの監督をしていたとき、『ガッツポーズは試合が終わるまで禁止』ということを毎回試合前に子供たちに話していました。

 勿論子供たちにいちいち詳しい説明はしません、ただ単純に試合が終わってもいないのにガッツポーズ 

するようなチームは逆転されるというジンクスがあるからだと言って聞かせるだけでよかったのです。

 まあ草少年ソフトボールの試合ではうちのチームが弱かったせいもあって、相手チームがガッツポーズするほどの場面にはほとんど出会わなかったのですが、プロ野球の試合を観ていた子供たちからは『阪神タイガースが逆転勝ちする前に相手チームの選手がガッツポーズしとったのを見たで監督!』なんて知らせてくれたときは嬉しかったものです。

 

 そんなガッツポーズ伝説ジンクス以外に、普段の生活の中にも”早すぎてはいけないジンクス”が存在します。

 車で郊外にドライブに出かけた場合など、例えば今の季節ならGW期間中ということもあって道路が渋滞している場合が結構あります。

 そんなとき、たまたま道路が空いていると、同乗者の誰かが『結構空いてたね』とつぶやいた後に大渋滞に出くわすのです。

 先月両親を乗せて出かけたとき夕方まで一日混雑にも遭わず順調でしたが、なにげない会話の中で母親が『本当に今日は道路が空いていて助かったね』と言ってしまいました。

 以前にも同じような経験があったので、そのときも目的地に到着するまでは、たとえいくら順調でも『路が空いていよかった』とは禁句だよと注意はしていたのですが、母親もうっかり忘れてしまったのでしょう、すぐに思い出して『言ったらあかんかったんやね』と気が付いたのですが。

 それからわずか5分後でした、突然の大渋滞、全く動かなくなりました。

 とろとろと走ること約20分、ようやく渋滞の原因が交通事故車両の撤去と警察による事故検分だということが判明しました。

 まあこれも単なる偶然なのかもしれませんが、阪神タイガースの選手と自動車を運転される方々は悪いことはいいませんから、騙されたと思って実行してみてください。

 その先には”優勝”と”快適なドライブ”が待っているはずですから。

 

天皇賞を観て

テーマ:

 今回ディープインパクトが天皇賞に勝利したことについて、当日自分が感じたままを今記録しておこうと感じました。
 これを読まれた方々には私とは全く異なる感想を持たれている方もあるかと思います。
 その点については個人的見解ということでご理解いただけるとありがたいです。

 

 競馬の世界において“強さ”というものを論じるとき、それは相対的な表現を用いていなかったとしても、競馬というレースの展開面をベースにした相手関係的な論議され表現されることが多い。
 天皇賞のディープインパクトを見て最も強く感じたことは、“絶対的強さを持った馬”の前では、どのように理想的な位置取り・おりあい・追い出しをしたとしても敵わない馬がディ-プインパクトという競走馬なのだということを嫌というほど実感した。
 スタートが悪く、道中の走りっぷりは理想的な走りとは程遠いというのがディープインパクトだ。
  

 少し話がそれるかもしれないが、淡々と流れているレースの中で私が最も好きな状景は武豊の長手綱の下でスペシャルウィークが気持ち良さそうにリラックスしてに走っている姿だ。
 いまだにこのコンビで疾走している姿より美しいと感じたものを見たことがないし、今後見たとしても、それは同じように長手綱の下で気持ち良さそうに走っている姿だろうと思っている。
 もうこのことに関してはこれ以上美しい姿はないのだと、まるで自身の脳の中で更新されることのないよう確立されてしまっていることなのではないかと思うくらい美しく脳裏に刻まれたシーンなのだ。
 ちなみに直線の疾走という点で美しいと感じたのは、ドバイシーマクラシックでのハーツクライの姿。
 ハーツクライのそれは逃げた馬の疾走フォームではなかった、そうあれはまるで直線怒涛の如く追い込んできた馬かと見間違うような見事なフォームだった。
 逃げた馬のあのような見事で美しい走りもまた、今後二度と見ることはないような気がする。

 

 話をもどそう。
 スタートの悪さ、最もこのことに関してはスタートが良いことが単純に理想的なわけではない場合も多々あることだが、ディープインパクトのスタートは間違いなく悪い。
 そして道中のおりあい、これもディープインパクトなりにはあれが普通なのかもしれないが、どう見てもあれはリラックスした走りではなく力んでいるフォームだ、理想的とは到底言えない。
 そんな欠点を補って余りあるどころか、残り1000mの競馬でそれら総てをひっくり返す力を持っていることが、これまでの競馬の常識では有り得ないことなのだから。

 そう考えると競走馬として感性途上で、まだ延びる余地を残していてあの勝ち方ができるディープインパクトは”未完成な史上最強馬”といってよいのではないだろうか
 そんな負けることが許されない程の“強い馬”に一番似合う武豊というジョッキーが日本にこの時代に存在していることに大いなる悦びと感謝というものを感じている。

 どんな馬に騎乗しても見事な手綱さばきを魅せる武豊だが、とりわけ見事なのは馬と喧嘩せず、行きたがる馬をなだめながら走らせるこ技術だ。

 

 昨年の有馬記念での敗北にも少し触れておこう。
 確かに昨年の有馬記念でハーツクライに敗れたのは間違いのない事実だ。
 昨秋以降、本格化したハーツクライは強い馬だ、そしてル・メール騎手と出逢ったこともまた双方にとって良い出逢いだったのだと思う。
 しかしディープインパクトが普通の状態で出走すれば二度と負けることはないと確信している。

  

 最後に、母馬の名前に英国を感じさせてくれる馬名が好きだ。
 だからディープインパクトの母ウインドインハーヘアとハーツクライの母アイリッシュダンスという馬名は私にとってこれらの競走馬の強さとはまた別な意味で馬たちとの幸運な出逢いだったと思っている。
 そしてさらには、この両馬の再度の対決が今年ヨーロッパのターフで観ることができるかもしれないとは、なんと魅力的で素敵なことだろう。