全国知事会に設置された国の出先機関原則廃止プロジェクトチーム(PT)の会合が15日、開かれた。国の出先機関が担う事務のなかで、厚生労働省が所管する公共職業安定所(ハローワーク)の地方への早期移管を国に対して重点的に求めていく方針を固めた。

 会合には、PTリーダーを務める埼玉県の上田清司知事、大阪府の橋下徹知事、東京都の猪瀬直樹副知事らが出席。事務内容に則した出先機関の受け入れ体制や、財源確保の方法、重点分野などについて協議した。

 会合のなかで、橋下知事は「ハローワークの移管に関し、国が握るべきというような原口(一博)総務相の発言があったが、どう対処するのか」などと問題提起。これに対し、猪瀬副知事は「住民に近いサービスを踏まえてハローワークの地方移管を最優先事項に掲げるべきだ」などと指摘。ほかの出席者からも「国がやる必然性がない」「二重行政で地方でもできる」などの意見が相次ぎ、ハローワークの地方移管を重点分野として掲げ、国に要求していくことで合意した。

 会合終了後、橋下知事は「大阪府は明日からでもハローワークを受け入れてもいい。実現できそうな気がする」と期待を寄せた。

 PTでは今後、論点を整理して最終報告をまとめ、政府の地域主権戦略会議が6月に原案をつくる「地域主権戦略大綱」(仮称)に反映させたい考え。

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