巻第一(3) 養生は若いうちから始めよう | 『養生訓』を読んでみる

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健康は養生から。無理せずできることを続けること。そのヒントになれば幸いです。現代語への意訳を東洋医学の解説つきでどうぞ。

庭に草木を植えて愛する人は、朝夕心にかけていて、水をやったり、土をかいたり、肥料をやって、虫を取ってと、とてもよく世話をするよね。草木の成長を喜んで、枯れ衰えるのを嘆いている。

そんなふうに草木を大事にするなら、それ以上に、自分のからだを大事にするのは当然じゃないのかな。だけど、そうでない人たちがいるのはなぜだろう。ちゃんと考えればわかることなのに。

養生の術を身につけることは、天地と父母への孝をつくすことになる。自分にとっては、安楽に長生きするためのもの。だから、急を要しないことは後回しにしてでも、若いうちから養生の術を学ぶべきなんだ。養生することは、人間として何より大切なことだもの。

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注)

1) 庭の草木が大切なら、自分のからだはもっと大切なはず。自分のからだをないがしろにして、草木を愛でるのは本末転倒という理屈。確かにそうですよねぇ。そんなふうに比べたことはなかったので、言われてみればなるほど納得!です。病気になれば、草木の世話もできないものね。

2) 巻第一(1)巻第一(2)に重ねて、養生することの重要性を説かれています。今回は、「若いうちから」始めなさいとのこと。つまり、養生するにあたって、早すぎることはないってことですね。もちろん、遅すぎることもないと思いますが。

3) 『養生訓』の各項にはタイトルはついてません。したがって、「養生は若いうちから始めよう」というタイトルは、中身から判断して私が勝手につけたものです。原文をお読みになりたい方は、こちらへどうぞ→中村学園 デジタル図書館

一天一笑、今日も笑顔でいい1日です。