アドレリアン本郷ひろなかの「嫌われる勇気」解説 第6回目です。「自分を責めないで」

P56で、青年が「トラウマなど存在しないし、環境なんか関係ない。何もかもが身から出た錆なのであって、お前の不幸は全てお前のせいだ。」と断罪された気になる、と言っていますが、

アドラー心理学に、本人を責めたり、断罪したりする意図は全くありませんし、勇気づけに始まって勇気づけに終わる心理学なので、逆に「自分を責める必要はないよ」と語りかけます。

トラウマと人々が呼ぶような記憶がないと言っているのではなく、「トラウマに残るような経験」が原因だという決定論を否定しているだけです。でも経験の影響までも否定していませんし、環境も「関係ない」とまでは思っていません。

環境の影響はあると思っています。だからこその「やわらかい決定論」なのです。

ましてや、子どもの頃は環境に対して比較的無力な場合が多く、「ライフスタイルはお前が子どもの頃選択したのだから、お前が悪い」だなんて、これっぽっちも思っていません。

むしろ、子どもの頃、生育環境を目の前にして、そういうライフスタイルを選択・決定したのは仕方ないと思っています。

だから、どんなライフスタイルを選択してきたとしても、あなたは自分を責める必要はないのです。

でも、自分で選択・決定したのだから、「今から」変えて行くことが出来るよ。という未来への希望を語っているのです。

人間の自由選択と自己決定を重視する、つまり自己責任だと思っているのです。

自己責任の責任という言葉の意味を、日本人は悪いから責めることだと勘違いしているようですが、「責任」という言葉は「responsibility」の翻訳語で、悪いから責めるというニュアンスは全くありません。

責任は、本来「自由に反応し続ける」という意味なのです。あなたは自由に反応し続けることが出来て、今からライフスタイルを変えて、幸せになっていくことが出来るよと言っているのです。

だから、哲人は、「今ここ」で決まると言っているのです。過去などもう無いのだから。

自分を責めないで。

今の自分を受け入れましょう。

そして、未来に向かって、「今ここ」から、ライフスタイルを変えて行こうと希望に向かいましょう。

あなたならできます。

私たちはそう思っています。

引用元:本郷ひろなかの「嫌われる勇気」解説6 自分を責めないで

 

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