浅尾泉のプロフィール(2)~心理カウンセラーへのきっかけと挫折~ | 心の給湯室 ~誰がやってもいい仕事を今日も続けるあなたへ~

心の給湯室 ~誰がやってもいい仕事を今日も続けるあなたへ~

 ●作り笑顔で周囲に合せるあなたへ
 ●いつも損している気がするあなたへ
 ●このまま人生終わっちゃうの?と焦るあなたへ
 ●やりたいことがわからないあなたへ
 ●自分を好きになれないあなたへ

心の給湯室に立ち寄ってみませんか。

「心の給湯室」へようこそ。

管理人の浅尾泉(あさおいずみ)です。

プロフィール記事をお読みいただき、ありがとうございます。

前回↓
プロフィール(1)~あまりにも普通すぎる人生~



心理カウンセラーを目指そうと思ったきっかけ


40歳が近づくにつれ、私は強烈な焦りにたびたび襲われるようになりました。

それは「このままダラダラと人生を終わっていいんだろうか?」
という不安からくるものでした。

私は「とりあえず、無難に稼げればいい」という、
何とも不遜な理由で職業を決めてきました。

そして「自分は何をやりたいんだろう?」という課題に向き合ったことが
なかったせいで、仕事にやりがいというものを感じたこともなかったんです。

表向きはそつなく仕事をこなしながら、内心は
「誰にでもできる、どうでもいい仕事」
をしている自分に、どんどん嫌気がさしていきました。

●この仕事は、私がやらなくても全然構わないんだ
●私の代わりなんていくらでもいる。
●ここで急に私が死んでも、誰も困らない。
●私を必要としている人なんて誰もいないんだな。

毎日のように、こんなことを考えていました。

とんでもなく遅咲きかもしれませんが、このころ私は初めて自分の中に

●このままなんとなく定年を迎えて、老後→死という流れはイヤだ。
●自分という「人間」を必要としてくれる仕事がしたい。
●やりがいを感じられる仕事をしたい。


という思いが生まれてきました。

(やりがいといっても、具体的にどんな感覚か分からず
ただ漠然とそう思っていました^^;)

そして「とにかく、動かなきゃ」と思った私は、まずスクール情報の
専門誌などで、この世にどんな職業があるのか?を調べ始めました。

そして、1冊目の雑誌で「これだ!」と釘付けになったのが
『心理カウンセラー』だったんです。

強い使命感を持ってカウンセラーになった先生たちに比べると、
なんとも不純で脆弱な動機かもしれません。

でも私は、そのときの直感に突き動かされるように、
スクールの無料説明会に即座に申し込み、
説明会当日に、そのまま入学申し込みをしたのでした。



心理カウンセラー養成講座の中で味わった挫折


自分で決めて、学び始めた心理の世界。

見るものすべてが目新しく、新しい知識を吸収するのは楽しかったです(^_^)

クラスメイトは思っていたよりずーっと多く、ほとんどが私と同じで、
昼間は会社員などをしていて夜勉強のために学校にやって来る。

「世の中には、こんなに学びたい人が多いのか!」
と大きなカルチャーショックを受けました(笑)

週に1回のカリキュラムも後半に入ったころ、大きな挫折がやってきました。

それは、私がこれまで「ごくごく普通」の人生を送ってきたことが原因でした。

心理を学びたい、心理カウンセラーになりたいクラスメイトたちは
ほとんどが育った家庭環境に問題があったり、子どものころ
(あるいは現在も)非常につらい経験をしていたのです。

虐待、いじめ、不登校、うつ病、摂食障害、非行、レイプ、離婚、
浮気、DV、リストラ、ハラスメント・・・

●自分の経験を無駄にしてはいけない
●自分と同じ辛さを味わう人を減らしたい
●自分なら、同じ経験をした人の気持ちが分かるから、救うことができる


そんな強い使命感を持って、心理カウンセラーを目指す人が本当に多かった。

授業の中で、自分の経験を語り合うような時間があるのですが、
そこでみんなが語るエピソードは凄まじいものばかり。

(次第に、不幸暴露合戦になっている気がしないでもありませんでしたが^^;)

一方、すべてにおいて「普通」だった私は、そんな経験は一切していません。

ただ黙って座り、話を聞いているしかないのです。

話を振られても
「私は、みんなのような経験をしていないので・・・」
以外は、何も言えず、口をつぐむしかありませんでした。

正直、いじめに遭ったことはあるのですが、みんなに比べると
「そんなのいじめとは言えない」
と言われそうで、言い出せませんでした。

そのときの周りの目が、とても冷たかったことを今でも覚えています。

直接言葉に出さなくても

「幸せに生きてきたくせに、なんでカウンセラーになろうなんて思うの?」
「あなたにカウンセラーを目指す資格はあるの?」


そんな雰囲気がビンビン伝わってきたんですね。

事前リサーチなどまったくせず、ただ直感で飛び込んだ私は
カウンセラーを目指す人には、こういう共通点があるんだ、
ということもまったく知りませんでした。

このときは
「ああ、私はここに来ちゃいけない人間だったのかな」
と、とても強い孤独感にさいなまれました。

誰にも言えずに溜めてきた経験や気持ちを、吐き出せる場所があるのは
本当に救いになります。

私のクラスメイトたちも、今まで言えなかったことを初めて口にし、
「言っていい安堵感」を覚えていたんだと思います。

でも私は完全に仲間外れ。

お叱りを承知で言うならば
「虐待やうつ病のひとつも経験していれば、あの輪の中に入れたのに・・・」
と、本気で思ったものです。

普通すぎる人生を生きてきた自分が情けなかった。

やっと興味の持てる仕事を見つけたのに
「ここはアンタの来るところじゃない」
と、落ちこぼれの烙印を押された気がしていました。

(続きます)