鎌倉・円覚寺には何年ぶりの訪問でしょうか?





かれこれ10年以上にもなるでしょうか。
総門の真ん前を電車が走っている光景がなんとも珍しくびっくりしたものです。





臨済宗円覚寺
鎌倉幕府執権・北条時宗によって1282年に創建された由緒あるお寺。
創建目的は蒙古襲来で戦没した霊を敵味方なく弔うことだったそうです。








度重なる火災によって当時の建物は残っていないそうですが
国宝・洪鐘(おおがね)は1301年の鋳造とのことです。
残念ながら、工事中のため今回はこの国宝を拝観することができませんでした。





秋の柔らかな日差しの中の円覚寺にはお花も綺麗に咲き





今でも修行のお寺らしく
何人かのお坊さまが列を作って歩いていらしゃる光景にも出会いました。





私たちもちょっとだけ修行の真似事を・・・と思い
写経に挑戦してきました。





延命十句観音経です。
書きあがった写経は巻物にして末長く納めていただけるそうです。
ありがたいことです。


そういえば、亡き父は般若心経の写経が3000巻になった時
3000つながりで京都三千院に納めさせていただいていました。
87歳で亡くなるまでには4300巻ほどになったと思います。




(上の般若心経は父の作品)

般若心経に比べて少ない字数の今回の延命十句観音経ですら
結構な集中力がいるのに毎日毎日大変なことだったと思います。
でも、そのおかげか80歳を過ぎるころからは
本当に穏やかでいい表情で過ごしていました。
写経は修行だなってつくづく思います。





今回、写経を体験したお部屋は方丈の大書院。
りっぱな書院です。

本来は住職の居間の方丈をこうやって使わせていただけることは幸せなことです。





鎌倉のお寺は武士のお寺。
京都のお寺に比べると雅さにはかけるけれど
その分質実剛健なきりっとした雰囲気を味わうことができました。