昨日は、この日で日本の在り方が変わってしまったという
歴史的な日になるかもしれないように思います。
敗戦後70年間営々と築き上げてきた平和への努力が
水泡に帰してしまったような感じがしてなりません。

私自身は戦争は知らない世代です。
でも私の父は実際に戦地に赴き
過酷な思い出とともに後悔の念にずーっと苛まれてきたそうです。
母は女学校からの帰り道、防空壕に飛び込み
もうここで死んでしまうかもしれないという
辛い恐ろしい体験を何度もしたと話してくれました。

私たちは、あの戦争でもう二度と戦争はしてはいけない・・・ということを
学んだはずです。
そして、9条という崇高な理念をもつ憲法を手に入れ
70年間平和に暮らし、世界中の国からも平和を愛する日本という尊敬を得てきました。

敗戦後アメリカから「世界の四等国」とまで言われた日本が
憲法に守られた立憲民主主義の国として
もう日本は戦争をしない国だという信用とともにここまで発展してきたのです。
今、その立憲民主主義が危うくなってきています。
憲法違反と多くの憲法学者が言う法案が昨日強行採決されてしまいました。
安倍首相がアメリカ議会で夏までに成立させると約束したからということです。
三権分立の国会無視というこんなひどいことが
実際に行われるとは夢にも思っていませんでした。
たくさんの犠牲のもとに作られた平和な日本を壊してはいけません。

孫たちの世代が不幸にならないために
多少なりとも敗戦後の貧しい頃を知っている世代として
直接父母たちから戦争の残酷さを聞いた世代として
声をあげていかなければならないと思っています。
私の声はとても小さな「ハチドリのひとしずく」ですが
私にできることをしていきたいと思っています。
小さな勇気をふりしぼって。

『ハチドリのひとしずく』という南米の小さなお話を紹介します。


森が燃えていました

森の生きものたちは
われ先にと逃げていきました

でもクリキンディという名の
ハチドリだけは
いったりきたり
くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
火の上に落としていきます

動物たちがそれを見て
「そんなことをして
いったい何になるんだ」
といって笑います

クリキンディは
こう答えました
「私は、私にできることをしているだけ」


一羽のハチドリではなんの力にもならないけれど
たくさんのハチドリが集まれば
一滴の水が豪雨になり森の火事を消す事もできるでしょう。
自分一人の力ではどうしようもない・・・と諦める前に
希望と可能性を信じて勇気を奮い立たせなければ、と思います。
孫たちの世代も今のような平和な世界に生きられるように
「私のできること」をやらなければ!