先日、吉本隆明さんがお亡くなりになったというニュースを聞きました。
吉本隆明さんは私たちの世代を語るにあたっては避けて通れないほどのカリスマ的な人物。
当時の大学のキャンパスでは
『共同幻想論』や『言語にとって美とはなにか』など彼の著作を
小脇に抱えながら歩いていた学生が大勢いました。
国家、社会を真剣に考え自由な立場で行動できるという
学生ならでの特権を行使することに喜びを感じながら・・・
でも、その文章はなかなか読み進むことができず
実は、チンプンカンプンながら難解な言葉を駆使して語り合うことに
大学生としての気分を満喫していただけのことだったかもしれませんが・・・
まあ、そうではない方はたくさんいらっしゃったでしょうけれど
少なくとも私はそんなものだったようです(泣)
共同幻想、対幻想・・・
そのアカデミズムではなく
大衆からの立ち位置からの考え方はとても新鮮で魅力的なものでした。
彼の思索を理解したとは、とても言いがたい私でしたが
やはり結構影響されたと思います。
(最近の言動にはちょっとがっかりでしたが)
もう40年も前の事・・・
今、読み直してみたら、どう感じるのでしょうか。
ご冥福をお祈りしながら
書棚にある著作の一つでも、もう一度読んでみることにしましょう。