ロンドンもめっきり気温が下がってきました
寒い冬がやってきますねぇ
あぁ、落ち込む
こんにちは
えみちんです
それでは出産記録の終盤戦いきましょう
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水中出産の予定だったのに
普通分娩室へと移され
最終的には手術室へ
お産とは計画通りにはいかないものですね
とりあえずもう疲れの限界...
生も根も尽き果てていた...
場所は手術室
20人から25人くらいのスタッフの気配
ザワザワザワザワ...
やたらテンションの高い麻酔医が説明を始めてくれた
『
じゃあチーム、がんばっていこうかっ!』
皆に元気よく号令をかけている
『なんかスゴい... ああ、そういえば、さっき何か紙に
サインしたよな』
もうそんなことはどうでもいい
陣痛の嵐は続いているしその痛みも大きくなるし間隔も狭くなっていた
どうやら
脊髄麻酔をして
吸引分娩になるらしい
子宮口が全開大になっても、赤ちゃんがなかなか下りて来られない状態が続くと、
赤ちゃんの心拍や酸素不足が心配で、早く赤ちゃんを出した方がいいと判断された場合に、
『吸引分娩』や『鉗子分娩』になるそうで...
"Emi, I'm gonna have to shave you just in case we have to switch to a caesarean section"
吸引分娩がうまく行かなかった場合に備えて剃らなきゃいけないらしい
はい、もうなんでもいいです
必要なら好きに剃って下さい
つんつるてんでもいいです
こうなれば
まな板の上の鯉です
麻酔はすぐ効いてきて陣痛が嘘のように
消えた『
ええええええぇ、今までの痛みはなんだったんだ?』
でもそれは
甘かった...
看護婦さんがこれから
りきんで赤ちゃんを出して行こうという
『
は?陣痛がいつ来てるか
わからないのにいつ力めばいいんですか?』
足腰ともに
感覚ないよ『それはこちらで陣痛が来てる時に
合図するからその時に力んで』
『ってか、麻酔がきいて感覚ないのにぃーーーーーー?』
もう訳わからん
しかもプッシュのチャンスはたったの
3回しかないと言う
3回のプッシュで出て来ない場合は
緊急帝王切開だと
『えええええええ、もう分かんない! とりあえずじゃあ力みます!』
相方とスタッフ全員がえみちんを囲んでいる
『えみ、今陣痛がきたよ。はいっ、
プーーーッシュ!』
機械かなんか見てるんだろう
『えみ、
10年分の便秘がたまりにたまって、それを出すように力んでーーーーーーー!』
そんなん言われてもさぁ
なったことないし
1度目と2度目は
残念ながら出て来なかった
『えみ、次の陣痛が
最後のチャンスだよ。わかった?10年分の便秘だよ。』
横に相方
えみちんをはさんで担当の助産婦さん
ぐるり一周全員が手術台のえみちんを囲む
助産婦さんと相方はえみちんの背中の下で手を組み合っていた
もう麻酔で足と腰はぐらぐらで感覚はなかったけど
そこまで応援されたらここはいっちょ日本人の意地じゃ!
最後
力んでやるーーーーーーーーーーーー!
これが最後のチャンスーーーーーーーーーー!
手術室にいたスタッフ全員と相方の大合唱
皆の声が重なり合って
『
プーーーーーッシュ』
部屋が揺れそうな皆の大きな声
『えみ、
赤ちゃん出て来たよーーーーーーーーーーーー!』
信じられなかった
最後の最後で出て来てくれた
長時間キミもお疲れさまでした
約
17時間の出産でした
誕生したのは元気な
男の子で
3750グラムありました。
長い間お付き合いしてもらってありがとうございます