高坂弾正の言う、武士の喧嘩と刀 -『戦国逸話事典』より- | 武将も今も人の悩みに何ら変わることなし

武将も今も人の悩みに何ら変わることなし

子供のころから戦国武将の逸話に触れてきて思うことは
時が移って世の中が変わっても
本質的な人の悩みは
400年前の武将も今も変わってないなということ。

また、久しぶりに戦国逸話事典を開きました。






パラパラとめくって目に付いた「武士の喧嘩と刀」という文字。






今回は、武田四名臣にも数えられる高坂昌信です。






高坂は正しくは「香坂」だとか、いやそもそも「春日虎綱」が正しい名だとかありますが、




やっぱり馴染みがあるのは「高坂昌信」です。






「逃げ弾正」の異名があると聞いたことがありますので、




きっと退却戦の指揮に長けていた人なのでしょう。






たしか、対上杉の要でしたよねこの人は。






あまり詳しく知っているわけではないのでなんとなくのイメージでしかないのですが、




武田の家臣では気に入ってる人です。






そういえば昔、信長の野望だったかな随分お世話になりました( ´∀`)












 家臣たちの扱いにほとほと困り果てていた甲斐武田家の土屋昌次が、ある時、豪将の高坂昌信に相談した。











 「家臣たちに、寝転んだり、雑談する暇があったら武道に励め、と勧めると、




 気が荒くなって喧嘩ばかりして困る。





 さりとて、人と喧嘩などするな、粗暴な振る舞いを慎めと命じると、武道をおろそかにしてしまう。





 いったい、どうしたらよろしいか、何かよい工夫があったら、お教え給わりたい」











 相談を受けた昌信は笑って、











 「さほど難しいことではござらぬ。





 武士の作法はめいめいが帯びている刀のごとくせよ、とお命じあればよろしい」











 と答えた。そして、なお語を継いだ。











 「刀というものは、よく研ぎすまし、そのうえに鞘をつけて腰に帯びるものです。





 むろん、その目的は人を斬るためでありますが、しかし、鞘がなければ腰に帯びることはできません。





 これは過ちがないように鞘に封じておくのです。





 また、よく研いだとて刃をつけておかねば物の役に立ちません。





 よく研ぎ、よき刃をつけ、よい鞘を作って、しかもすぐ抜けるようにして腰に帯びてこそ、




 いざという場合、役に立つものです。





 武士が喧嘩を好むことは、刀を抜き身で帯びているのと同然、





 またおとなしく武を忘れるのは、よく研げども刃をつけずに帯びたと同様、いずれも役に立ちませぬ」











 昌次は、この言葉を直ちに家臣たちに伝え、教えた。








 それからは家臣たちは、武に励み、喧嘩口論はしなくなったという。














 -『甲陽軍鑑』-










「武士の作法は刀のごとく」ですか。






うまいことおっしゃいます。






まがりなりにも士業を目指す者として心に留めておきたいですね。








いやぁ、逸話って本当にいいもんですね。






それではまたこのテーマでお会いしましょう。( ´・ω・`)ノ~バイバイ








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