両チームの選手の所属先を見ると選抜チームではあってもグランパス対サンフレッチェとの対戦だった。



前半風下に立った愛知は立ち上がりからボールへのプレスが弱く3失点してしまう。失点の原因は様々だが、ボールの出所が緩かったり、誤ったポジショニングから失点が生まれてしまうことが多い。



しかし、愛知は前半終了間際に1点を返し13のビハインドで折り返す。3失点しても愛知は決定機を作っていた。



後半、風上に立った愛知は守備面での改善が見られ広島のパスワークを封じていく。そして次のゴールを奪ったのは愛知だった。右サイドからのFKから23とする。前半から瞬発的に動いていた広島が徐々にそのスピード感が低下していく。広島の選手は、素早く動ける選手が多いが持久的な面では愛知が上回っていた。


さらに追加点を奪ったのは愛知。03から33の振り出しに戻した愛知は交代メンバーを上手く起用し、攻撃の配置などベンチワークの采配は良かった。



その後試合は、広島がスローインからの混戦から43としたが、愛知は粘り強さを発揮し終盤に44の同点とした。



20分間の延長戦では、両チームともにスコアレスでPK戦へ。



一人一人が冷静に落ち着いて決めた広島に対し愛知は二人目が外し53で広島が準決勝へ勝ち上がった。PK戦は時の運とよく言われるが、運だけでは試合には勝てない・・・。



愛知県選抜は、昨年の東海予選で全敗し国体の本大会出場すらできなかったが、今大会ではチームとしてのまとまりや個々の頑張りも含め、良いチームになっていた。結果はベスト8止まりだったが、勝ち上がる力は十分にあったし評価したい。しかし、僅差で負けたことを考えるとその僅かな些細なことが勝敗に関わっていることを忘れてはならない。


僅かな差の大切さを選手達は国体を通して学んだに違いない・・・。