やりたいことと 向いてること

夕飯の後、アイスを食べながらエイリアン（以下アン）がぽつりと言った。

「最近、向いてることをやる方がいいかな、と思ったりする。」

　　何がときくと

「将来。」

ついこないだまで、「ゼッタイ頭よくなって、ゼッタイお金持ちになる」と
豪語していたのに、どうしたんだろう。

きいてみた。

「これができるようになりたい、と思ってやってみると、
頑張って何とかできるようにはなるんだけれど、
その途中でいろいろ苦手なことにぶつかって・・・
ストレスが溜まる。」

そうか。そういう体験があるんだね。

　　例えば

「料理できるようになりたい、と思ったから、厨房のバイトしてるでしょ。
ハンバーグ作れるようにはなったけど、分量測るのが超苦手。
だってテキトーにできないんだもん。
”だいたい２１０g”っていうけど、
”だいたい”って何グラムまで”だいたい”に入るのか悩んでて
遅いって言われたり。」

なるほど～。
言ってる意味がわかってきた。

アンにとっては臨機応変、時間厳守が苦手。
どんなにやりたいことでも、この２つが求められたらアンは苦しくなる。
でも社会では「それ、苦手です！」じゃ通用しないのがわかってるから、
チャレンジして、うまくいかなくて、ストレスが溜まるんだ。

アンが家に帰ったとき、なんであんなにイライラしているんだろう
って思うことがあるけど、
きっと外でいろいろ苦労してるんだろうなぁ。


「じゃ、始めに言ってた”向いていること”ってどんなこと？』

「細かいものを作ることで、締め切りがない仕事」

あるかそんなの。

自分の将来について、私の予想以上にマジに考えてるみたいだから、
チャンスをつかまえて、聴いてみよう。