日本では、抗議のせいでCMキャンペーンが中止になることは、めったにない。もっとも有名な事例は、1975年のインスタント・ラーメンのコマーシャルであろう。事実、CMで使われたキャッチ・コピー「わたし作る人、ぼく食べる人」は日本のフェミニストたちの怒りを買った。
株式会社マンダムのプレスリリースによれば、つい最近、同社のコマーシャルが中止になった:
http://www.mandom.co.jp/release/2005/src/050609.html
click:
私はコマーシャルを見たわけではないので、<人種差別>の非難が的を射たものであるかどうか判断できない。6月14日付けの『朝日新聞』によれば、件のCMには黒人たちの<猿マネ>をする、チンパンジーが登場するそうだ。(写真はクリックすると拡大して見ることができます。)
この小さな事件で、私の興味を引くのは、全面的に謝罪すると同時に、自社サイトからコマーシャルの痕跡のすべてを一掃させた、マンダム社によるものごとの運び方である。私も探してみたが無駄だった。「ペーパー洗顔モゲハ編」のキャンペーンについて、何も見つからなかった。
正式に謝罪することは、当然のことであると同時に勇気の要ることだ。だが、まるで“何事もなかった”かのように“歴史を書き換える”のも当然のことだろうか?
P.S. このコマーシャルをご覧になった方は、ご意見をお聴かせ下さい。