題名にふさわしく








燃える家
燃える家田中 慎弥

講談社 2013-10-25
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なのか(?)、
赤い表紙に白抜きの題名という人目を惹く装丁で
手に取ったのだが、

著者名を再確認して、いったん戻そうかと。
(実際一旦、棚に戻したんですが)

著者のことを何にも知らずに読んだ、
「神様のいない日本シリーズ」は悪くなかったんですが、
芥川賞を獲った『共喰い』は、あまり好みではなく、
それもあって止めようかと思ったんですが、


わたしの住む市の対岸の本州の市を舞台にしてること、
パラパラっとめくった感じで読めそうな感じだったこともあり、
なんとなく気になって読んでみることに。

ただ600ページ近い長さなので、
とりあえず、ネットで評判を確認すると、
アマゾンでは、2件の評価ですが、その評価の悪さにびっくり。

一方では、全国紙各社の書評欄で取り上げられており、
注目作に。


フラットな気持ちで読み始めると、
なんとなく、古い感じ、今(現在)の時代設定ではないと
思いながら読んでいくと、アメリカ同時多発テロ事件の描写が。

2001年頃の時代設定で、主人公は高校生。

その割には、主人公の考え、思い悩む内容が古い感じがした。
著者の高校生時代、あるいはもっと前の、
いわゆる"昭和"の時代の方が、ふさわしい感じが。

そんな違和感もあったが、そんなに悪い作品じゃないないかな。

精読ではなく、斜め読みでしたが、
最後まで作品への興味は持続しました。