悪と仮面のルール

悪の欠片（かけら）

悪と仮面のルール (100周年書き下ろし)
	中村 文則 講談社 2010-06-30 売り上げランキング : 13881 おすすめ平均 現在の到達点 悪、血、そして絶ち難き想い―究極のエンターテイメント☆ 掏摸とはまた違った悪 Amazonで詳しく見る by G-Tools

初めて読む作家です。
2005年に芥川賞、昨年、2010年に大江健三郎賞受賞してるらしいが、

そう言われれば、芥川賞作家らしい、観念的な文章もあるが、
ジャンルとしては、ミステリ、クライムノベルになるであろう
娯楽作品。

血（遺伝）による"邪"の本性、
それを隠し、逃れるための、仮面。

それもすべて、ある女性を守るため（？）、
あるいは、その女性を通して感じるある女性への思い（？）。


希望の見えるラストがいい。




「･････ほら、まあ、あなたからすると一番じゃないかもだけどさ、
私だって悪くないでしょう？二番が一番になったりする人生だし。
一番ばかり求めるのも、変な生き方だよ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（本文より）