日刊スポーツから。
長嶋さん北京五輪監督に意欲 (日刊スポーツ)
長嶋氏が北京五輪へ向けて、いよいよ動き出した。5月下旬に、日本代表編成委員会の長船委員長と会談し、監督復帰への意欲を示していた。長船委員長によれば、「長嶋君から『会いたい』と連絡があった。顔色も良く、よくしゃべり、大変元気で驚いた。五輪への意欲も口にしていた」と明かした。日本-北京間の約3時間のフライト時間を考慮してか、「主治医からは3時間以上のフライトも大丈夫と言われました」と、うれしそうに話していたという。
だが最も重要なのは長嶋氏の体調面だ。心配する家族の思いも強い。長船委員長は「あと2年あるので、本人の体を最優先しながら最終的に編成委員の話し合いで決めることになるだろう」と話した。
[ 2006年6月3日10時12分 ]回復ぶりが強調されてはいるが、現時点でリハビリ中の人に対して、監督推戴をにおわすのは非常識じゃないか。
ああいう人だから、名前を挙げてもらえたら意気に感じてやりたいといい出すのは明らかだ。
でも本来、仮に長嶋氏が自分からやりたいと言ってきたら、
委員長の方で、何よりもご自分の体をいたわってください、と押しとどめるのが筋ってもんじゃないのか。
新聞も、それをあおってどうするの。
誰が待望してるんだ。
長嶋氏の回復は待望してても、彼に指揮をとってもらいたいとまで心から願っている人がどれくらいいるんだ。
けれども一方で、
五輪代表監督にまでなれる人材が限られてるのも確かだ。
王さんが辞退しているのは、現時点でご自分がホークスの監督であることも理由だろうけれど(シーズン中の派遣になるから)、
いちばんは後進に託したいということなんだろう。
ただ日本では、どの競技でも監督に対して必要以上にカリスマ性が求められることが話を難しくしている
(もっとも、日本代表監督ともなれば、
戦術以上に求心力が必要とされるのはWBCを観ればある程度納得だけれど)。
それに加えて、球団側が監督も選手と同様に育てようとせず、経営の無能さをぜんぶ監督におっかぶせて、
例えば田尾氏のような熱血漢をあっさりクビにしてきた姿勢も大きく影響している。
ONの次世代も次々世代も、彼らに取って代われる力を持った人がいない。
次世代の山本・田淵・星野は結果を残せてない。誰も日本一になってないし、田淵氏に至っては優勝すらしていない。それでもこの中ならやっぱり星野氏になってしまうか。
次々世代に至っては、監督にもなかなかなれない。江川・掛布氏といったスターが指導者にすらなってないのが痛い。落合氏は、現監督とはいえ実力は充分だけれど、発言が誤解されやすく人気がない。田尾氏は正直面白いと思うけれど、ある意味賭けにも近いか。
誰がなっても一長一短で、
だからどこからも一番文句が出しにくく、何よりも日本で一番野球を愛している長嶋氏に、
ということになってしまうんだろう。
けれども、右手すらポッケから出せてないのに、
あと2年、いや予選まであと1年ちょっとのうちに指揮が執れる体になれるものなんだろうか。