clover chronicles Ⅱ

b-flower・Livingstone Daisy 八野英史の音楽年代記 クローバークロニクル2


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さあ、今回でいよいよ五豆週間、Five Beans Chup のセルフレビューも最終回です。



茶色と白のスパニエル / Five Beans Chup

唾をつけたら せーの 鉄棒で回れ別世界
砂場に落ちたキャップ 見下ろす黒い影

中庭のひまわりや百葉箱
ただ風が吹いて

走り出せ!茶色と白のスパニエル
女の子たちを追い越して

ギンヤンマのいない池から 深い用水路
金網越え逃げる どこまで どこまでも

歪んでくコールタールの感じだ
素直に言うならば

走り出せ!茶色と白のスパニエル
女の子たちを追い越して行けよ
川べりの道を舌を出し
日傘さすおばさんの脇をスルリ抜けて
俺たちの絆なら
何にだって負けはしないさ



オニヤンマも大きくてかなりカッコイイんだけど、僕のお気に入りは圧倒的にギンヤンマでしたね。あ、すみません。トンボの種類のことです(汗)。

大阪の高石に住んでた小4までは都会(しかも高度成長期)だったので近くの川はドブ川。
なので、居てもイトトンボどまり。
自転車で15分くらい行くと当時(40年以上前!)開発中だった加茂というところに小さな川や用水路ができはじめていて、そこまで行けばなんとかシオカラトンボやナツアカネくらいは採れました。
なので、ヤンマを採りたいとなると堺の御陵さんの池までいかないとという感じ。

でも高松に引っ越して住んだ家は田んぼの真ん中。あぜ道みたいなところを通って小学校に通うんだけど、それはそれはいろんなトンボと遭遇できました。

今は改善されたのかもしれないけど、当時の高松は毎年夏になると深刻な水不足で、給水制限で水道の水が止められて、トラックで各家庭に水が配給されるような状況。
だから田んぼも水が干上がる危険性が高いので、ため池が近所にもたくさんありました。
きっとそれもトンボには好条件だったのでしょう。

ただ僕が中学生の頃には、その田んぼのあぜ道もアスファルトで舗装されはじめて、あちこちで熱せられたアスファルトやコールタールの匂いが。
水たまりがその油で虹みたいな色になってたのとかを思い出します。

こうして振り返ってみると、この曲の詞にはその頃の僕が見ていた夏の光景が時間も場所もいろいろ織り混ざって登場しているようです。

ちなみに僕んちが飼ってた犬はスパニエルではなく柴犬。字数の問題で「スパニエル」をこの詞に抜擢しました。




さてさて Five Beans Chup の曲を紹介する五豆週間はいかがでしたでしょうか。
長々とおつきあい下さってありがとうございました。

何か地味地味な子供時代の夏の日記のような曲達ですが、また夏が近づくたびに思い出してもらえれば幸いです。
ではでは、残り少ない夏をみなさまお楽しみください!






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grey starling

                2012年配信EP 

午後は白い真夜中

光とともに空が落ち 町の空気は濡れ始め
道端の雑誌のグラビアにも
ララ 夏の雨が染み込む

プリーツの奥 もぐり込んだ
トホシテントウを捜すような
きみの瞳が結んだ その点の先に
いつもぼくが居れたら

激しく強く降り続き 川が濁りを増すたびに
マッチを何本も無駄にして
花火に火をつけるぼくさ
ララ 夏の雨に打たれ

美術室の窓から 屋上の金網から
流れてく火の細い糸

いつかは忘れるだろう 口に出すこともない
ぼくだけの景色の闇を 闇を





ものすごい雷雨や最近の言葉で言うとゲリラ豪雨が起きやすい8月の半ば。

僕が高2の秋まで通っていた香川県の高松西高校は少し小高い丘の上にあって、校舎の裏手は山林(今はどうか知りませんが)のど田舎と言えなくもない立地でした。
自宅から1時間くらいかけて自転車で通っていた僕は、まだ整備されていなかった川の橋桁みたいなとこを自転車を降りて歩いたり、校舎につくまでの最後の難関の心臓破りの坂に苦労したりしていました。
今でもそんな場面をたまに夢に見ます。

この学校でのことを思い出すと決まってイメージとして頭に浮かぶのがこの曲の歌詞の光景です。

夏の終わりの夕方。
人の気配がない運動場に大粒の雨が降って来て雷が鳴るのを合図に、何十人かの生徒が花火を持って各教室の窓際へ。
美術室や理科室や視聴覚教室(今でもあるのかな・・)の窓から、屋上の金網の柵の間から、それぞれ手持ちの花火に火を点けて窓から差し出します。
校舎から何本もの花火の火花が運動場に流れて落ちていく、そんな光景です。

その光景が何を意味しているのかとか、僕にしかわからないようなこんな架空の光景を歌にしてなんになるのかと言われても困るのですが、まあいいじゃないですかと開き直る僕なのです。
ララ 夏の雨に打たれ・・・。

それから加えて、さらにどうでもいいかもしれませんが、トホシテントウはよく見かけるナナホシテントウとは違い、名のとおり10個の星(というか斑点)があるテントウムシで、ナナホシテントウが植物を荒らすアブラムシを食べる益虫なのに対し、野菜の葉などを食べてしまう害虫ですね。
あくまで人間にとってはの話ですが。






2012年の配信
→amazon mp3
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2000年のアルバム(音源は配信のものと同じです)
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トホシテントウ
tohoshi

ナナホシテントウ
nana
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「あこがれ 」

うとうとして過ぎる夏の午後
打ち水の匂い まだらな日焼けのあと
何かが起きるまでは何ひとつ起こらないで
バタースコッチの甘い風

視界ゼロでのぞむ毎日を
持て余し気味 わざと気づかないふりしてさ
草の色のついた靴 ペダルこぐ力とか
そんなものやなんかといっしょに

腕をかたく閉じて 君だけは失くさないでいよう
あこがれの場面のフイルムをつないでいこう
悪くないよ


深い意識の井戸に 落ちた石の小さな波が
僕をのみこんでいく

指をそっと広げ 君だけに手のうち 明かそう
あこがれの時間の 切れ端をつむいでみよう

腕をかたく閉じて 君だけは離さないでいよう
あこがれの場面のフイルムをつないでいこう




五豆週間、ちょっと日にちがあいちゃいましたが、続けますねー。

今日は「あこがれ」って曲です。

この曲はもともとb-flowerでやろうと思って作った曲ですが、リリースの機会がなかったので、Five Beans Chupでやることに。

だから五豆のアルバム曲とはちょっと違って、特定の思い出を詩にした訳ではないのですが、やっぱり中学生くらいの頃の気持ちや恋愛観のようなものが出ちゃってる曲ですね。
中学生の僕にとっての理想のカップルはジョンレノンとオノヨーコだっだのです。

なので、アレンジはジョンレノンの「Oh Yoko!」みたいにしたいなって作った憶えがあります。
岡部くんのハーモニカ(小学校の時の水色のプラスチックのやつ)が後半大活躍するところやアコギとピアノが中心なとことかね。

この曲の詞は解説するのもこっ恥ずかしいだけなので、取りあえず聴いて感じて下さい。

「The First Day Of Summer」のアルバムバージョンもいいですが、配信版のDemoバージョンのもこもこした感じも結構好きです。




2012年の配信
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2000年のアルバム
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$clover chronicles Ⅱ-firstday

夏休み / Five Beans Chup
Album「the first day of summer」


スーパーボールの甘い香りの中
帰る道すがら 僕の夏が来る
白い水泳帽 いちじくの木の下
埋めてしまいたい そんな夏が来る

家では母さんが麦わらのバッグ持って 僕を待ってる
弟も妹もなんか冷たいもの飲みながら待ってる

黒い絵の具で お日さまを半分
消してしまいたい そんな夏が来る

家では母さんが麦わらのバッグ持って 僕を待ってる
弟も妹もなんか冷たいもの飲みながら待ってる

北向きの海岸に見たこともない生き物の水死体が打ち上げられ
ノコギリクワガタのその大きな上アゴが 
今まさに森の土に還らんとしている時
8月の葬送行列はどこまでも長く 決してとぎれることがない
続く 続く 続く 
ただいつも 気がついた時にはそれはもう
それはもう既に終わってしまっているのだ

線路伝いに 枕木を踏み越え
田んぼの間 アスファルトを焦がし


99年にCDRでも発売していた「夏休み」。
とにかく学校嫌いの僕は「なんで夏休みに学校いかなあかんねん」と登校日にもまともに登校しない児童。親や学校の先生は将来を心配したやろうなぁ。


以下、2011年7月の記事の再掲載です。



小学校4年の10月に大阪から香川県の高松に転校した僕は、ただでさえ内向的なのに、さらにそこに「大阪弁の(言葉の違う)転校生」という大きなハンデを負って、全く友達ができませんでした。
全く一人もです。

小5の秋に穴吹くんというアウトローが友達になってくれるまでは、カナリヤだけが友達のつらい1年が続きます。でもその話は長くなるのでまたいつか。

穴吹くんと仲のよかった3年間くらいは二人でよく海水浴に行きました。

穴吹くんは心臓が悪いってことで学校の体育の授業はいつも見学するんだけど、僕と遊ぶ時は鉄棒で足掛けまわりを連続で50回やったり、海で泳いだりもするのです。

僕はといえば、学校の水泳の授業を仮病で休んだりしていた(顔を水につけるのがイヤ)ので、なんとなくいつしか仲良くなったんだと思います。

ちなみに「夏休み」に出てくる歌詞
‘白い水泳帽 いちじくの木の下 埋めてしまいたい そんな夏が来る’というのは当時の僕の心の叫びです(笑)。

高松の三条ってとこに住んでた僕たちは夜明け前に出発して、自転車で屋島まで行ってました。

屋島は島ではなくて、瀬戸内海に突き出た小さな半島。
海水浴場ではなくて、結構急な崖みたいなとこを降りて行って、そんなに遠浅ではない海岸なのだけど、ほぼプライベートビーチ状態で遊べたのです。白砂と小石が混じったくらいのそこそこの浜辺。

もちろん海の家も更衣室もシャワーもありません。
6年生の夏休み、7月30日に行ったのをよく憶えています。

屋島の北の先っちょは「長崎の鼻」という名前がついていて、ゴツゴツした岩場。
そこはすごく潮流が早くて、投げ釣りとかしてもおもりがすぐに流されて、まったく釣りにならないほど。

今考えるとかなり危ないなって思うんですが、僕たちはその長崎の鼻のところでちょっと流されてみたりして遊んでました。(僕は顔をあげたままの平泳ぎしかできないのに・・・)。
岸辺で日光に暖められた「ぬるい水」から外海の「冷たい水」に変わる潮の境目があって、その感触は「このままこれにのまれたらきっと死ぬんだろうな」っていう全身がゾワっとする感じ。

なんか「ムクドリの眼をした少年」のとこに書いたエピソードもそうですが、こうして冷静に振り返ると、かなり陰鬱な子どもですね。
自分ではちょっとおとなしくて気が弱めの、ごくごく普通の子のつもりでしたが・・・。





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$clover chronicles Ⅱ-結婚しよう
 
結婚しよう / Five Beans Chup
    2012 配信single.「結婚しよう」Seeds dl 1005


わたしほど きれいな娘は もうあらわれないわ
あなたほど 明るむ人は もうあらわれないわ

サイダーの壜を鳴らし 夏休みには結婚しよう

区役所も父さんたちも きっとあきらめるわ
なにひとつ 欲しいものなど 他にはないわ

いわし雲が来る前に 海を見ながら誓いたてましょう
I LOVE YOU




五豆週間まだまだ行きます。「The First Day Of Summer」から4曲目。
2012年にiTnes等で配信もした作品です。

Vocal は Tomoko Imamura さん。
アーティストをしていた人ではなかったんだけど、声質がこの曲にぴったり。
今でもこの曲はいろんな方から「いいですね、この曲」って言ってもらえます。


以下、2011年7月にアップした記事の再掲載です。



小学校5年生の時、音楽の授業で「‘こいのぼり’をオルガンで弾けるようになる」という課題があたえられました。
僕の家にはピアノもオルガンもなかったし、そもそも音楽という教科自体があまり得意ではなかったので、「これは困ったぞ・・・」ということになりました。

男子のほとんどはそういう状況だったので、そこで先生がとった策は、なんと弾ける女子がマンツーマンで男子に個人授業をするというもの。

みなさん、小5の頃を思い出して欲しいのですが、これは男子としてかなり恥ずかしいというか、照れで耐えられん状況なんです。
女子の反応も「えーーーっ」という大ブーイング。
でも結局1週間後に「こいのぼり」の実演テストが行われることになり、その1週間で男子は女子から「こいのぼり」のオルガン演奏を修得しなければならなくなったのです。

僕の学校の音楽室にはいっぱいオルガンがあって、男子で弾けない人は放課後残ってそこで女子に教えてもらうことに。もちろん僕も居残り組です。

僕の担当女子は、少し毛深いがために男子から「ウー(注)」と呼ばれている女の子、Mさん。かしこくて可愛いといえば可愛い子で(毛深いといってもいくらなんでもウーほどではない)、もちろん僕は緊張。
だいたいその年頃の女の子は男子よりずっとマセてますよね。


Mさん:違う違う、この黒鍵は親指で弾かないと
僕:あ、こう?
Mさん:そう、じゃあもう一回はじめから弾いてみて
僕:えっと、こうかな(弾いてみる)あっ・・・
Mさん:きのうちゃんと家でイメージ弾きしてみた?日にちないんだから家で練習せんと間にあわへんよ。
僕:はい・・・。

という感じ。

それにしてもこれは「惚れてまうやろ」環境でしょ。
僕もしっかり「惚れて」しまいましたよMさんに。

でも引っ込み思案の僕は,もちろん告白するでもなく、給食の配膳の時に、できるだけきれいな食器を彼女の机に配備してあげるというとてもとても地味な気配りで恋心を表現したのでした。
なんて淡い・・・。




注:ウーとはウルトラマンに出て来る怪獣の名前


2012年の配信
→amazon mp3
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2000年のアルバム(音源は配信のものと同じです)
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