平野啓一郎『かたちだけの愛』 | 文学どうでしょう

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かたちだけの愛/平野 啓一郎

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平野啓一郎『かたちだけの愛』(中央公論新社)を読みました。

ぼくはあまり好きな作家とか嫌いな作家とかがなくて、何読んでも大抵面白く感じる人間なんですが、唯一、嫌いというか、好きじゃない作家が平野啓一郎なんですよ。まあなんだかんだ全部読んでるんですけども。

それでもいくつかいい作品はあって、まあそれはまた、その内読み返した時に書きます。

『かたちだけの愛』は、『決壊』と『ドーン』とに続いて、三部作とされていますが、物語として繋がっているわけではありません。

さてさて、あらすじですが、主人公は相良郁哉という、なんかデザイン関係みたいな仕事をしている人です。バツ1で、自分を置いて出て行ってしまった母親に対して、複雑な感情を抱いています。

そんな相良が、ある交通事故の現場に出くわすんです。交通事故に会ったのは、「美脚の女王」と呼ばれる女優の叶世久美子ですが、事故によって、片足を切断せざるをえなくなります。

相良は依頼を受けて、叶世久美子の義足を作ることになります。芸能のゴシップ記者に付きまとわれたり、叶世久美子の元恋人に脅されたりしながら、いつしか相良と叶世久美子は惹かれあっていき・・・。

とまあそんな話です。ストーリーとしては悪くないんですが、主人公の性格とか、会話とかが、どうもぼくは生理的に受け付けないんですよ。いや~まいりました。主人公が「いっくん」と呼ばれる度に鳥肌が立ちました。

普段はあんまりバッシングをしない立宮翔太が苦手な作家とはどんな感じなのか、そういう興味がある人はぜひぜひ。

あと、これがすごく面白いって人の意見も聞いてみたいです。コメントお待ちしてます。