高田崇史『鬼神伝 龍の巻』 | 文学どうでしょう

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鬼神伝 龍の巻 (講談社ノベルス)/高田 崇史

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高田崇史『鬼神伝 龍の巻』(講談社ノベルズ)を読みました。

これは『鬼神伝』の続編になります。前作の主人公である少年が、洞窟の中に入って行って、またタイムスリップするかと思いきや、少年全然出てこなんです。

いやほんとはあれしてるんですが、ここではあれしときます。まあいないものと思って間違いないです。

今度は舞台が鎌倉時代です。日蓮さんが出てきたり。やはり、鬼と人との争いの話なのですが、なんだかみんな歴史の裏側を勉強してみてね! というメッセージがやけに伝わってきます。

そこに興味が持てるか持てないかですね。好きな人は好きなのかなあと。

剣の研ぎ師というか、剣を研ぐということが、今作の大きなモチーフになっています。壊れていた剣の再生だったり、研ぎ師の孫が主人公的な立場だったり。

それに関連して、こいつがあの有名なあの人になるのか、という歴史上の楽しみもあったり。

前作は、現代の少年の目から、平安時代を見るということで、分かりやすい部分があったと思うんですよ。鬼とはなにか、というところで価値観のゆらぎもありましたし。

今作は全くの歴史小説といった感じなので、残念ながら前作を越えられなかったのかなあという印象がしました。これどんどん続くんでしょうか・・・。

その内、アニメ映画も見てみたいと思ったり思わなかったりです。