キルスティ・マキネン『カレワラ物語 フィンランドの国民叙事詩』 | 文学どうでしょう

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カレワラ物語―フィンランドの国民叙事詩/キルスティ マキネン

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キルスティ・マキネン『カレワラ物語 フィンランドの国民叙事詩』(春風社)を読みました。

フィンランドに『カレワラ』という叙事詩があることを知って、探して見つけた本です。これはそれをやさしく物語風に書いたものですね。

ぼくは原典を知らないので比較はできませんが、登場人物さえ把握すれば、それほど読みにくい本ではないかと思います。活字も大きいですし。

ヴァイナモイネン、イルマリネン、レンミンカイネンの3人と、あとは場所さえ把握すれば、大体オッケーです。

なんか黄泉の国のようなところに行ったり、お嫁さんを探したり、死んだ人間が甦ったりします。魔法の言葉で船を作ったりもします。

創世記的なものというよりは、ギリシャ神話とかに近い感じでしょうか。英雄たちの逸話のような。

イルマリネンがサウナに入って、出てきた時には男前になっていたのが面白かったです。

神話的、あるいは魔術的なものを楽しめる人にはよいと思います。ただ、叙事詩とか、神話とか興味がない人は、まあ読まなくてもよいかと。物語というほど物語にはなっていませんので。

その内、ちゃんとした翻訳で読んでみたい気もしますが、地元の図書館には所蔵がないようなので、『カレワラ』に関しては、ひとまずここで終わりですね。