【27.1％の女性は「結婚後も、結婚前と同じ仕事を続けたかったが、続けられなかった」】
【19.3％の女性は「出産後も、出産前と同じ仕事を続けたかったが、続けられなかった」】
あなたの会社の人財は足りていますか？
あなたの会社でこれだけの女性が仕事を続けることができたら、人財不足はどの程度解決しますか？
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2008年3月期決算で過去最高益を更新する企業も多く、業績改善、そして団塊世代の大量退職もあって、各社が採用を拡大しています。
必要な社員数を確保するためには、「新しい社員を採用する」ほかに「既存社員が辞めないようにする」という方法もありますよね。
仕事、そして自社を理解している社員がたくさんいることは、企業力を高めることにもつながります。
それでは既存社員はどの程度継続して働いているのでしょうか。
厚生労働省は2002年時点で20～34歳だった全国の男女とその配偶者を対象として、毎年「21世紀成年者縦断調査」を実施しています。
この中に「結婚」「出産」と「就業継続」との関連性についての報告があります。
人生の一大イベントでもある「結婚」と「出産」は、「就業」にどのような影響を与えているのでしょうか？
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■「結婚」と「就業」
結婚後も結婚前と同じ仕事に就いている割合は、男性が72.0％であるのに対し、女性は44.5％と半数以下です。一方で28.7％が離職しています。
では離職した女性はすべて「結婚したら仕事を辞めたい」と考えていたのでしょうか？
残念ながらそうではありません。
結婚1年前に、仕事を「結婚した後も続ける」と考えていた女性で、実際結婚後も同じ仕事に就くことができたのは、72.9％、すなわち27.1％の女性は、「本当は仕事を続けたかったが、実際は何らかの理由で続けられなかった」ことが分かります。
背景には、結婚相手やその家族、そして会社の雰囲気があるようです。
「結婚を機に離職した女性」の55.9％、「結婚後も同じ仕事を続けている女性」でも35.3％が、「結婚を考えている相手や家族が結婚後退職することを望んでいる」あるいは「会社に結婚後働き続けにくい雰囲気がある」と答えています。
■「出産」と「就業」
それでは出産後の就業はどうなっているでしょうか。
仕事をしていた女性の48.6％は、出産後も同じ仕事を続けています。
仕事を「出産した後も続ける」と考えていた女性の80.7%は、出産後も同じ仕事を継続しています。つまり19.3％の女性は、「出産後も同じ仕事を続けたかったが、続けられなかった」ことが分かります。
ではどのような女性が仕事を続けているのでしょうか。
まず「正規」と「非正規」を比較してみると、「正規」は70.4%、「非正規」は22.2％が同じ仕事を続けています。
次に職場の状況で比較をしてみると、「女性の職場に育児休業制度があり、利用しやすい雰囲気がある」場合は77.9%、「制度がない」場合は19.3%が、同じ仕事を続けています。
そして興味深いのが「夫の平日の家事・育児時間」による比較。
夫の平日の家事・育児時間が「ない」場合は45.0%、「4時間以上」の場合は65.3%の妻が、同じ仕事を続けています。
逆に離職した妻では、「ない」が50.0%、「4時間以上」が22.4%となっています。
夫が平日も家事・育児に時間を割けるかが、妻の就業継続に大きな影響を与えていることが分かります。
また出産後の就業継続においても、結婚相手やその家族、また会社の雰囲気が影響しているようです。
「出産を機に離職した女性」の71.4％、「出産後も同じ仕事を続けている女性」でも23.8％が、「配偶者や家族が出産後退職することを望んでいる」あるいは「会社に出産後働き続けにくい雰囲気がある」と答えています。
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【27.1％の女性は「結婚後も、結婚前と同じ仕事を続けたかったが、続けられなかった」】
【19.3％の女性は「出産後も、出産前と同じ仕事を続けたかったが、続けられなかった」】
まず、隣に座っている女性が「結婚」しても「出産」しても働き続けやすい雰囲気を作る。
人財不足を本気で解決しようとするならば、まずここから始めてみるのはいかがでしょうか。
「ダイバーシティ」「ワーク/ライフ・バランス」等といった言葉は、なんだか遠い存在、自分一人ではできないことのように聞こえてしまうかもしれませんが、実は「結婚おめでとう！結婚しても一緒に働こう！」「妊娠おめでとう！新しい命とともに働いていこう！」の一言が、すべてを変えるきっかけになるのではないでしょうか。
↓厚生労働省「第5回21世紀成年者縦断調査」HPはこちらをクリック ↓
http://www-bm.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/seinen08/index.html