5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます

自分がビリビリと刺激的電撃を受けたCDやレコードなどの音を中心に、レビューっぽい感じで綴っていきます。よろしくです。


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2013年2月発売のアルバム「ENTER THE FANTASY」。
Brother's Machinegun FunkはダースレイダーとDJコペローによる1MC、1DJのグループ。今作はジャケでも強く押し出しているようにFINAL FANTSY VI (以下、FF VI)へのオマージュ作で、トラックは全てFF VIのサンプリングで作られている。

したがって、FF VIをプレイしたコトのある人とそうでない人でこの作品の評価は大きく別れてしまうだろう。ちなみに高3くらいまでドラクエしかやらなかった俺にFFの楽しさを教えてくれたのがスーファミ版 FF VIだったってくらい、個人的には馴染みがあるゲームだ。

1曲目「IIコンマイク世代 & 最後のスーファミ世代」はダースとコペロー、それぞれの年齢でのゲーム初期体験時代を当時の主流ハードで比喩した内容のオープニング。不安感を煽るようなトラックは、魔大陸でアルテマウェポンを倒した後に帝国のガストラ皇帝とケフカが出てくるイベント時の音ですね。2曲目「世界崩壊」はゲームスタート時のセーブファイル選択の時の音なので、当時プレイしていた人にはかなり耳馴染みが強いトラックだろう。HOOLIGANZからBANと、Tilなる女性シンガーを迎えたリードシングル曲だが、ゲストが2人ともトラックの良さに負けていて残念。

3曲目「BATTLE!」は誰しもテンションの上がる 敵モンスターとのバトル時のトラック上で、e.k.yとTK da 黒ぶちという埼玉を代表するバトルMC2人+自身も果敢にバトルに参加するダースの三者三様のバトル観を吐き出していくという、かなりコンセプチュアルな曲。疾走感がある音にコペローのスクラッチが相まってかなりカッコいいビートなのだが、ゲストの2人がMC松島が言うところの「BMKD」にモロに当てはまってしまう仕上がりでツラい。誤解のないように言わせてもらうと俺はこの2人のバトルMCとしてのスキルはかなり高いと思っており、実際に現場で見て声を上げたコトは何度もある。e.k.yは押韻が売りで、相手の言葉を拾ってのアンサーも含めこれでもかと踏み倒してくるタイプ。即興性の高さも魅力的だ。TK da 黒ぶちはビッグタイトルにこそ恵まれないが、覚醒した時なんかは現存するバトルMCでは勝てる相手がいないんじゃないかってくらいヤバい。ちゃんと意味を繋げながら随所随所にライムを挟み高速ラップでまくしたてるスタイルは、その頭の回転の早さにド肝を抜かれる。 …が、そんな2人であっても「BMKD」に当てはまってしまうという悲しい現実。共通して言えるのは、バトルと音源でフロウに差がないところだろう。どちらも自身名義での音源が出た際は即購入するだろうってくらい気になる存在なので、フロウの幅が増えるコトを切に願う。

4曲目「BROTHERs MACHINEGUN DANCE」はモーグリステージの軽快な音で、パーティーで相成れないダンサーとの確執がテーマ。視点がオモロい。5曲目「WHAT YOU WEAR NOW?」はリルムステージの音でゲストにYurikaを迎え、アクセサリなどのそうび品を自身のファッション観とリンクさせていく曲。

6曲目「コッチミエルソッチミエナイ」はドラムが秀逸なガウステージ (獣ヶ原)の音で、隻眼になったダースならではのテーマ。この人は自分の病気にふさぎ込むコトなくパフォーマンスとして消化する生粋の表現者だと改めて思う。7曲目「HOW TO PLAY」はゲーム序盤のハイライトに上げる人も多いだろう、オペラ館でセリスがマリアの代役を務めた際の名曲「♪いーとーしーのー、あなたーはー」をダースが歌い上げる怪作!笑

8曲目「チャーリー・シーン」は唯一の外部トラックメーカー KO-ney作の一曲。カイエンステージの硬派な音の上で、アメリカが誇る希代の好色漢 チャーリー・シーン (5000人の女性とセックスしたという伝説を持つ)をテーマにするという組み合わせにニヤリとさせられる。曲中で語られる押尾学や寺の住職のハナシも生々しくて好き。そして、感動的なフックのメロディに乗せてこのリリックかよ…!という、アルバムのハイライト。

全10曲。
ダースの深いFF VIへの愛情が作り上げたアルバムは、同ゲームを愛したプレイヤー達からの賛同は得られる出来映えだろう。3曲目、8曲目に代表されるように、テーマに沿ったトラックとリリックの組み合わせが殆どの曲に施されているのもポイントだ。

やはり良いヒップホップアルバムに必要なのはオリジナルのアイディアなのだ。FF VIをモチーフに、曲毎にこれだけのアイディアを盛り込めるダースはさすがの奇才と言わざるを得ない。惜しむべくは、各ゲストにダースの熱意が伝わらなかったのか、はたまたFF VIをプレイしたコトがないMC達だったのか、足並みが揃わず孤軍奮闘になってしまったコトだろう。ノーゲストでやっていれば文句ナシの5000VOLTの電撃アルバムになっていた可能性は拭いきれない。

マイク4本、いや、4000VOLT。




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約一年振りの更新。
年明けに2Dcolvicsに、2013年の日本語ラップベスト13を掲載していただきました。毎年、アリガトーゴザイマス。

今年は曲単位ではなく、アルバムで選ばせてもらいました。自分の聴き方がアルバムで聴くって方にシフトしてたってのもあったので。

選んだアルバムをいくつかピックアップしてレビューしていきたいと思います。あまりにも久しぶりすぎて、(元々そうなのに拍車をかけて)拙い文章だと思いますがご容赦を。



2013年5月発売のEXPOのアルバム「EPOTION」。
stillichimiyaのオリジナルメンバーである Mr.麿、DATA、TURBOの3人によるユニットで、公式サイトによると「新感覚ポップスユニット」とのコト。何ともつかみ所のないキャッチコピーと異様な雰囲気をかもし出すジャケット、これで食指が動かないワケがない。

1曲目「富士の流れのように」は山梨レペゼンの彼ら(stillichimiya)のアイデンティティとも言える富士をテーマにしたものだが、出だしから何ぞこれ?笑
富士山の壮大さを感じさせるトラックに絡む笛の音、そこに麿の呪いのような何とも言えない歌声が響き、ジャケ負けするコトなく かなり異様な世界観が展開されている。

2曲目「リニアモーターカー」はいきなりダンスチューン。山梨から東京まで15分で移動するコトが可能なリニアモーターカーに対する愛憎入り交じった感情を最新のテクノビートに乗せて立派に歌い上げる。「オマエの街まで15分、カップヌードルならジャスト5個分」のようなラインは日本語ラップが持つ非常に奥ゆかしい言葉遊びであり、韻を踏む為に用意した適当な言葉の羅列とは一線を画すコトは明白だ。フックの「リニアモーターカー、フィフティーミニ~ッツ」もくだらなすぎて良い。

3曲目「巨峰」は山梨の名産である巨峰に切ない想いを寄せる哀愁系バラード。3人体制になった後期たまのような演奏とコーラスでかなりツボ。PVの撮影現場を農家のお婆ちゃんなんかがビニールハウスから出てきた矢先に偶然見てしまったら腰抜かすんじゃなかろうか。

4曲目「テシクとジョンヨン」は6分を超える尺の寸劇でちょっと冗長だが、次曲への導線と考えればまぁ…。続く5曲目「サーキットシティー」はまたもダンスチューンで、高速ダブステップに会わせるようにスピード狂の歌。

6曲目「電影少年 - Video Boy」もPV必見。俺くらいの世代だと小学校高学年~中学2年くらいまではお世話になりっぱなしだった、ジャンプがB地区OKだった時代のラブコメマンガ電影少女 - Video Girlへのオマージュ。EXPOの3人がVHSから再生され、サエない主人公クンと友情を育んでいくサマは刹那の時だというコトも相まって涙モン。

全6曲。
在りし日の坂本龍一のようなメーキャップのMr.麿からもわかるとおり、YMOの世界観をパロディしているのだろうが、90年代中盤のレピッシュのような仕上がりになっているのも好感触。並のHIP HOPアクトだととてもやらないだろうしやれないだろう突き抜けっぷりは異能集団stillichimiyaの層の厚さを強く感じられる。田我流やPONYをきっかけに本隊に興味を持ったヘッズの何人がここまで辿り着けて、更に愛聴できるかは不明だが。

マイク5本、いや、5000VOLT。




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あけましておめでとうございます。

ドドド久しぶりすぎるブログ更新は、2Dcolvicsさんに寄稿した2012年の日本語ラップのマイベストソングBEST12を、曲に対するコメントを加えて記しておきます。元々アレですが、久しぶりなのでかなり文章がアレです。まぁご愛嬌で。

1位:【ORIENTATION / group_inou】
Produced by imai
Lyrics by cp

from ALBUM「DAY」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
日本のHIP HOPシーンに存在しているのかと言われるとハテナであるgroup_inouの3rdアルバムから、長尾謙一郎の手掛けたアニメPVもサイコーなこの曲をチョイス。アルバム自体もかなりの出来映え。ワシに勧められるがままにエレファントラブを聴いてピンとキた諸兄であればゼヒご一聴を笑




2位:【Enumeration Of The Spell / MAXIRIES feat. KAICHOO(GAMEBOYS)、RIPPER、PawaPro】
Produced by Bunichi Muta
Lyrics by KAICHOO(GAMEBOYS)、RIPPER、PawaPro

from ALBUM「The Option 1」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
MAXIRIESの1stアルバム「THE ASCENSION」の特典でついてきた5曲入りのミニアルバム「The Option 1」から、ドラクエIV世代にはタマらないビートに千葉人脈のMCが絡む秀曲を聴き逃すワケにはいかない。特典ミニのみならず、モチロン本作も隙のないビート作りでMUTAさんに惚れる。


3位:【Bullet Train (NYAI NYAI Remix) / LB (LBとOtowa) feat. RANL】
Produced by TND
Lyrics by LB (LBとOtowa)、RANL

from ALBUM「KOJUN FULL & EXCLUSIVE」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
フリーダウンロード界の雄、LBとOtowaが今年リリースした傑作ミックステープアルバム「KOJUN MIXTAPE」からアンミックスのフルバージョンを。それにしても彼らは突き抜けている。そしてRANLちゃんが毎度のコト可愛いすぎる。実態など知る必要すらない。


4位:【女神のKISS / PES】
Produced by 寺岡呼人
Lyrics by PES

from ALBUM「素敵なこと」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
ジュンスカの寺岡呼人が織り成すサウンドは、どこか90年代中盤のポップスを感じさせる作りでノスタルジックな気持ちになる。SPIRAL LIFEをリアルタイムで聴いた時のような…と言うと語弊があるかな。シングル曲では歌に寄ってるけどアルバムではラップ巧者PESのスキルも堪能できますヨ~。


5位:【Moonlight / オノマトペ大臣 & ナオヒロック】
Produced by CAROLIECUT
Lyrics by オノマトペ大臣、ナオヒロック

from ALBUM「Home Work EP」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
tofubeatsとの水星一色ムードだが、ワシが選ぶとなるとナオヒロック御大の復活となるこちらに決まっている。iPodでこれをずっと聴いていたからか、今年はCHATAREYのスタジャンを着る機会が増えました。


6位:【MYSTERY CIRCLE (未知との遭遇) remixed by CARREC / MEGA-G feat. JUBE、KILLah BEEN、B.D.】
Produced by CARREC
Lyrics by MEGA-G、JUBE、KILLah BEEN、B.D.

from ALBUM「JUSWANNA IS DEAD REMIX」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
購入希望者からのデポジットでアルバムを制作するという新しいフォーマットを試みたMEGA-Gの1stアルバムは中古市場を高騰させるコトには成功したが、耳に出来た人数の少なさからかアルバム自体がさほど話題にはならなかったのは悲しい限り。一般発売されたリミックスアルバムからCARRECの流石というべき和物ビートに豪腕4MCが絡む気持ち良すぎるこのシットをご堪能ください。


7位:【Hakoniwa / キエるマキュウ】
Produced by キエるマキュウ
Lyrics by Magic、CQ

from ALBUM「HAKONIWA」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
9年振りに出た4thアルバムは、待っていたリスナーを1ミリも裏切るコトのない出来映えだった。近年、若手のラップスキルは止まるコトなく向上しているが、マキュウのようなリリックセンスを持った若手は出てこないものかと憂いてしまうほどの語彙力、そしてツボイさんの調味料を飛び越えたミックス、もはや無敵のスリーメン。次作が9年後でないコトを祈るのみだ。


8位:【マズくて甘いケーキ / 空也MC】
Produced by k-over
Lyrics by 空也MC

from ALBUM「独走」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
ロックスター然とした佇まいでエモーショナルなラップを吐き出す空也MCにはどこか青さも感じるが、出来上がる曲が毎度琴線に触れてくるので困ってしまう。アルバム通して熱量のこもったアツい一枚。


9位:【ガマン印のHIGH GRADE DELIVERY / D.O feat. PIT GOb、T2K】
Produced by JASHWON
Lyrics by D.O、PIT GOb、T2K

from ALBUM「THE CITY OF DOGG」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
逮捕後の動きが活発なD.Oのニューシットからは、JASHWONビートに援護射撃はPIT GOb & T2Kと、練馬ザファッカーここにありといった1曲をチョイス。比喩表現の奥ゆかしさをご賞味あれ。


10位:【Straight outta 138 / 田我流 feat. ECD】
Produced by YOUNG-G
Lyrics by 田我流、ECD

from ALBUM「B級映画のように2」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
傑作アルバムをリリースしたstillichimiyaの首領・田我流。女性受けしない(だろう)男のヒップホップは好感度大。石田のオヤジも気合い十分で、10年前に社会の窓 (キ・キ・チ・ガ・イ)を聴いたときの感覚を思い出した。


11位:【JUST A 友達 / 鎮座DOPENESS & DOPING BAND】
Produced by IZPON & DOPING BAND
Lyrics by 鎮座DOPENESS

from ALBUM「だいぶ気持ちいいね」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
アルバムタイトルが示す通り、だいぶ気持ちいい一枚。最近またMCバトルで賞金かっさらってるみたいだしホント多才だなぁ。ソロ、KAKATO、DOPING BAND、どのアプローチで2013年はくるのか楽しみでしょうがない。


12位:【それでもボクたちネコがスキ / ninja wasabi (Y.A.S & DJごーし)】
Produced by 真妻
Lyrics by Y.A.S

from ALBUM「SHINPEITA presents M.B.A ~Mic Battle Association~」
$5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます
晋平太プレゼンツのバトルMCコンピはその多くがやはり即興の魅力を作品に落とし込めていない醜態を晒してしまったのだが、フロム伊豆半島の嫁と子供を大切にするY.A.Sがカマしてくれた。犬派のワシだけどこの曲はツボにくる。


以上。
あとはアルバム単位でもベスト12出したいけど、まぁ余力があれば…って感じで笑

今年もマイペース更新ですが、ヨロシクお願いします~。



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