2006年。アメリカ。"IDIOCRACY".
マイク・ジャッジ監督・製作・脚本。
ルーク・ウィルソン主演。
ルーク・ウィルソンが出演していなければ見ることはなかった作品だった。
この映画のセールス・ポイントは数多いが、いくつか例をあげると、
(1)製作された2005年の段階で、史上初の黒人大統領の誕生を予言していた。まだオバマではなく、民主党の勝利も確定的ではないときに、次期大統領の最有力はヒラリー・クリントン氏ではなく、民主党のバラク・オバマ氏の勝利を確信していたことになる。
(2)ピクサーの『WALL・E』が発表される4年ほど前に、すでに数百年後の地球の絶望的な未来像を提示していた。これを見ると、『WALL・E』はこの『26世紀青年』のパクリで著作権侵害にあたるのではないか、という疑問も浮かび上がってくる。
(3)『20世紀少年』が映画化されるはるか前に、滅亡へと向かう地球の危機を救おうと努力する主人公の複雑怪奇な物語を描き出していた。
『26世紀青年』というタイトルは、『20世紀少年』がこの映画のパクリで著作権侵害だということをつつましくほのめかし、暗示してもいるようにも見えないことはない。
(4)昨年あたりから一種のブームになったかのように見えるディザスター・ムービー、『感染列島』、『ブラインドネス』、『ハプニング』、その他多くの作品の数年先をいっていた。
時代を先取りしすぎた映画だったのかも知れない。
しかし、実際はとてもくだらないだけの映画で、よほどひまな人でも、もっと有効な時間の使い方があるだろう、と言いたくなるような作品だった。
くだらないB級映画の愛好家か、ルーク・ウィルソン、あるいは準主役的なジャスティン・ロングのファン以外の人は途中で見るのをやめてしまうかも知れない。
しかし、ルーク・ウィルソンが間抜けヅラで必死に努力する姿が全編に見られて、多少の面白さはあった。
IMDb
アメリカ国防総省の極秘実験がひそかに企画され、人間を一定期間冬眠状態にして、成長を止める実験がおこなわれることになった。
実験台になったのは、すべてにおいて平凡で何の特徴もないジョー(ルーク・ウィルソン)と、売春婦のリタ(マーヤ・ルドルフ)の二人だった。
実験は成功したかに見えたが、極秘実験の責任者が麻薬不法所持と売春あっせん容疑で逮捕されてしまい、ジョーとリタは冬眠したままに忘れ去られてしまった。
ジョーが目をさましたとき、すでに500年が経過しており、人類は堕落しつづけた果てに、経済も文化も破壊され、まともに会話することさえ出来ない状態になっていた。
その年のアカデミー賞の主要部門を独占受賞した映画は、『ASS(尻)』というタイトルで、人間の尻をただ映しつづけただけの映画だった。
格闘技世界チャンピオンのカマチョ(テリー・アラン・クルーズ)が合衆国大統領に就任しており、カマチョはジョーが地球上で最高の知能指数の持ち主だと知り、ジョーを国務長官に任命する。
カマチョは施政方針演説で歌のうまいところを見せ、ソウルフルにシャウトして民衆の喝采をあびる。
スターバックスは風俗店と化していた。「ラテ」という言葉は、とてもいやらしい行為を意味する。
26世紀にはフライドポテトが主食となっていた。
いちおう弁護士だが法律のことなど何も知らないドク(ジャスティン・ロング)に協力を依頼して、ジョーは農作物が育たない農地を調査する。
地球はゲータレード社にいつの間にか支配されてしまっており、水のかわりに水道からはゲータレードが出ていた。
リタとジョーはタイムマシンが置いてあるという博物館から元の21世紀の地球に戻るための条件として、農作物が復活するように水を使うことにする。
しかし、ゲータレード社の陰謀により、ジョーは死刑判決を受けてしまう。
食糧危機はジョーの努力で解決の道のりを見つけることが出来るのか、死刑判決を受けて公開処刑ショーでテレビ中継されるジョーの運命はどうなるのか、ジョーとリタはタイムマシンで無事にもとの世界に戻ることが出来るのか。すべては絶望的に見えたが、リタの機転でかすかな希望が見えてくる。
マイク・ジャッジ監督・製作・脚本。
ルーク・ウィルソン主演。
ルーク・ウィルソンが出演していなければ見ることはなかった作品だった。
この映画のセールス・ポイントは数多いが、いくつか例をあげると、
(1)製作された2005年の段階で、史上初の黒人大統領の誕生を予言していた。まだオバマではなく、民主党の勝利も確定的ではないときに、次期大統領の最有力はヒラリー・クリントン氏ではなく、民主党のバラク・オバマ氏の勝利を確信していたことになる。
(2)ピクサーの『WALL・E』が発表される4年ほど前に、すでに数百年後の地球の絶望的な未来像を提示していた。これを見ると、『WALL・E』はこの『26世紀青年』のパクリで著作権侵害にあたるのではないか、という疑問も浮かび上がってくる。
(3)『20世紀少年』が映画化されるはるか前に、滅亡へと向かう地球の危機を救おうと努力する主人公の複雑怪奇な物語を描き出していた。
『26世紀青年』というタイトルは、『20世紀少年』がこの映画のパクリで著作権侵害だということをつつましくほのめかし、暗示してもいるようにも見えないことはない。
(4)昨年あたりから一種のブームになったかのように見えるディザスター・ムービー、『感染列島』、『ブラインドネス』、『ハプニング』、その他多くの作品の数年先をいっていた。
時代を先取りしすぎた映画だったのかも知れない。
しかし、実際はとてもくだらないだけの映画で、よほどひまな人でも、もっと有効な時間の使い方があるだろう、と言いたくなるような作品だった。
くだらないB級映画の愛好家か、ルーク・ウィルソン、あるいは準主役的なジャスティン・ロングのファン以外の人は途中で見るのをやめてしまうかも知れない。
しかし、ルーク・ウィルソンが間抜けヅラで必死に努力する姿が全編に見られて、多少の面白さはあった。
IMDb
![映画の感想文日記-idiocracy1](https://stat.ameba.jp/user_images/62/2a/10137808101.jpg?caw=800)
アメリカ国防総省の極秘実験がひそかに企画され、人間を一定期間冬眠状態にして、成長を止める実験がおこなわれることになった。
実験台になったのは、すべてにおいて平凡で何の特徴もないジョー(ルーク・ウィルソン)と、売春婦のリタ(マーヤ・ルドルフ)の二人だった。
実験は成功したかに見えたが、極秘実験の責任者が麻薬不法所持と売春あっせん容疑で逮捕されてしまい、ジョーとリタは冬眠したままに忘れ去られてしまった。
![映画の感想文日記-idiocracy2](https://stat.ameba.jp/user_images/4e/df/10138020030.jpg?caw=800)
ジョーが目をさましたとき、すでに500年が経過しており、人類は堕落しつづけた果てに、経済も文化も破壊され、まともに会話することさえ出来ない状態になっていた。
その年のアカデミー賞の主要部門を独占受賞した映画は、『ASS(尻)』というタイトルで、人間の尻をただ映しつづけただけの映画だった。
![映画の感想文日記-idiocracy3](https://stat.ameba.jp/user_images/2d/32/10137808106.jpg?caw=800)
格闘技世界チャンピオンのカマチョ(テリー・アラン・クルーズ)が合衆国大統領に就任しており、カマチョはジョーが地球上で最高の知能指数の持ち主だと知り、ジョーを国務長官に任命する。
カマチョは施政方針演説で歌のうまいところを見せ、ソウルフルにシャウトして民衆の喝采をあびる。
![映画の感想文日記-idiocracy4](https://stat.ameba.jp/user_images/4c/46/10137808110.jpg?caw=800)
スターバックスは風俗店と化していた。「ラテ」という言葉は、とてもいやらしい行為を意味する。
26世紀にはフライドポテトが主食となっていた。
![映画の感想文日記-idiocracy5](https://stat.ameba.jp/user_images/c1/85/10138020105.jpg?caw=800)
いちおう弁護士だが法律のことなど何も知らないドク(ジャスティン・ロング)に協力を依頼して、ジョーは農作物が育たない農地を調査する。
地球はゲータレード社にいつの間にか支配されてしまっており、水のかわりに水道からはゲータレードが出ていた。
![映画の感想文日記-idiocracy7](https://stat.ameba.jp/user_images/71/ad/10137808297.jpg?caw=800)
リタとジョーはタイムマシンが置いてあるという博物館から元の21世紀の地球に戻るための条件として、農作物が復活するように水を使うことにする。
しかし、ゲータレード社の陰謀により、ジョーは死刑判決を受けてしまう。
![映画の感想文日記-idiocracy6](https://stat.ameba.jp/user_images/66/b6/10137808296.jpg?caw=800)
食糧危機はジョーの努力で解決の道のりを見つけることが出来るのか、死刑判決を受けて公開処刑ショーでテレビ中継されるジョーの運命はどうなるのか、ジョーとリタはタイムマシンで無事にもとの世界に戻ることが出来るのか。すべては絶望的に見えたが、リタの機転でかすかな希望が見えてくる。
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