2007年。アメリカ。"GRACE IS GONE".
ジェームズ・C・ストラウス監督。
監督の名前は聞いたことがない人物だが何かどこかで見た記憶があると思ったら、これが初監督作品だったが、『リターン・トゥ・マイ・ラヴ』 という映画の自伝的な脚本でデビューした人で、スティーヴ・ブシェミ人脈でジョン・キューザックとも知り合いだったらしい。
『リターン・トゥ・マイ・ラヴ』は地味ながら、感じの良い映画だったが、この映画にもその良さが生きていた。
イラクで妻が戦死した、という知らせを受けた主人公が二人の娘にそのことを告げるまでの物語。
娘たちが帰宅したとき、いったんは母親の死を伝えようとしたが、娘たちの顔を見たら言い出せなくなり、「外へ出かけよう。」と言ってしまう。
そこから、シカゴからフロリダまでの自動車でのロード・ムービーが始まる。
単調に旅の場面をつないでいっても、十分に間が持つストーリーだと思ったが、初監督ということで不安があったのか、いろいろエピソードを詰め込み過ぎていたような印象もあった。
それでも、わざとらしい演出は目立たず、地味に物語を進行させているのには好感を持った。
日本語タイトルは感動ものの映画みたいで、実際に地味にしみじみとした感動を経験できる映画だったが、内容からすると、オリジナルの『グレイス・イズ・ゴーン』という単純なタイトルが似合う作品のように見えた。
IMDb 公式サイト(日本)
もともとイケメンというわけではない好青年のイメージがあったジョン・キューザックが、ほとんど眼鏡をかけたままで、地味な中年男になり切っていた。
ホームセンター勤務のスタンレー(J・キューザック)のもとへ妻の戦死の知らせが届く。
終始、悲しみをこらえたジョン・キューザックの表情だけで物語になっているので、余分なエピソードは必要ではなかった。
12歳というむずかしい年頃の長女ハイディ(シェラン・オキーフ)と、8歳の次女ドーン(グレイシー・ベドナルジク)を連れて、ドーンが行きたがっていたフロリダの遊園地へ出かけようと言いだす。
とまどいながらも、旅行にはしゃぐドーンと、父親の挙動に疑いを抱くハイディとが描かれる。
演技が上手というのではなく、演じているようには見えない、という自然さを見せる二人の娘が素晴らしい。演出に何か仕掛けがあったのかも知れない。
12歳なりの孤独と哀しみを見せる長女ハイディが特にすぐれていた。
短編小説家としてスタートしたらしいJ・C・ストラウス監督は、人脈は豊かそうなので、今後の活躍にも期待できる。演出面では、おそらくジョン・キューザックや周囲のスタッフのアドバイスにかなり頼ったのではないか、とも思われた。
音楽はクリント・イーストウッドが担当しているのは、『真夜中のサバナ』に出演してから交流があったのだろう。確かイーストウッドの娘の誰かとも友人だったような記憶がある。
ジェームズ・C・ストラウス監督。
監督の名前は聞いたことがない人物だが何かどこかで見た記憶があると思ったら、これが初監督作品だったが、『リターン・トゥ・マイ・ラヴ』 という映画の自伝的な脚本でデビューした人で、スティーヴ・ブシェミ人脈でジョン・キューザックとも知り合いだったらしい。
『リターン・トゥ・マイ・ラヴ』は地味ながら、感じの良い映画だったが、この映画にもその良さが生きていた。
イラクで妻が戦死した、という知らせを受けた主人公が二人の娘にそのことを告げるまでの物語。
娘たちが帰宅したとき、いったんは母親の死を伝えようとしたが、娘たちの顔を見たら言い出せなくなり、「外へ出かけよう。」と言ってしまう。
そこから、シカゴからフロリダまでの自動車でのロード・ムービーが始まる。
単調に旅の場面をつないでいっても、十分に間が持つストーリーだと思ったが、初監督ということで不安があったのか、いろいろエピソードを詰め込み過ぎていたような印象もあった。
それでも、わざとらしい演出は目立たず、地味に物語を進行させているのには好感を持った。
日本語タイトルは感動ものの映画みたいで、実際に地味にしみじみとした感動を経験できる映画だったが、内容からすると、オリジナルの『グレイス・イズ・ゴーン』という単純なタイトルが似合う作品のように見えた。
IMDb 公式サイト(日本)
もともとイケメンというわけではない好青年のイメージがあったジョン・キューザックが、ほとんど眼鏡をかけたままで、地味な中年男になり切っていた。
ホームセンター勤務のスタンレー(J・キューザック)のもとへ妻の戦死の知らせが届く。
終始、悲しみをこらえたジョン・キューザックの表情だけで物語になっているので、余分なエピソードは必要ではなかった。
12歳というむずかしい年頃の長女ハイディ(シェラン・オキーフ)と、8歳の次女ドーン(グレイシー・ベドナルジク)を連れて、ドーンが行きたがっていたフロリダの遊園地へ出かけようと言いだす。
とまどいながらも、旅行にはしゃぐドーンと、父親の挙動に疑いを抱くハイディとが描かれる。
演技が上手というのではなく、演じているようには見えない、という自然さを見せる二人の娘が素晴らしい。演出に何か仕掛けがあったのかも知れない。
12歳なりの孤独と哀しみを見せる長女ハイディが特にすぐれていた。
短編小説家としてスタートしたらしいJ・C・ストラウス監督は、人脈は豊かそうなので、今後の活躍にも期待できる。演出面では、おそらくジョン・キューザックや周囲のスタッフのアドバイスにかなり頼ったのではないか、とも思われた。
音楽はクリント・イーストウッドが担当しているのは、『真夜中のサバナ』に出演してから交流があったのだろう。確かイーストウッドの娘の誰かとも友人だったような記憶がある。
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