2006年。WorkingTitke. "SMOKIN' ACE".
ジョー・カーナハン脚本・監督。
 劇場公開時のタイトルは、『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』になっていたが、総じて評判は良くなく、登場人物が多すぎて、演出がそれをさばけていない、という意見が平均的なものだったように覚えている。
 しかし、これはDVDで見ると、けっこう面白かった。
 前半が無駄に不必要な説明的シーンが多かったり、ラストもいまひとつパッとしないなど、ちょっとふざけた犯罪映画としては、他にもっと面白いのがたくさんあるので、相対的に評価は低くなってしまったように見える。

 有名俳優が大勢出演しているが、最も印象深いのは、これが映画初出演らしいシンガー・ソングライターのアリシア・キーズが殺し屋役で出演している場面で、
 相棒のスナイパー、シャリス(タラジ・P・ヘンソン)との複雑な純愛のエピソード(アリシア・キーズにその気はないが、レズビアンらしいシャリスが一方的に想いを寄せている。アリシア・キーズが殺されたとかん違いしたシャリスは、理性を失い、『ワイルド・バンチ』のような大殺戮を始める、という良い感じの泣かせる場面になっている)が、良いアクセントになっていた。
 IMDb        公式サイト(日本)
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 育ちも良くて、社会意識も強く、’60年代のR&Bをレスペクトする歌手アリシア・キーズ、「尊敬する人はU2のボノ」と言う、反差別運動やボランティア活動に熱心な、まじめでお堅い人というイメージがあったが、ここでは娼婦に変装する殺し屋役で予想外の大活躍を見せる。
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 ジョージア(アリシア・キーズ)とシャリス(『ハッスル&フロウ』 や、『フォー・ブラザース/狼たちの誓い』 にも出ていたタラジ・P・ヘンソン、好演)の2人組の殺し屋は、ラスベガスの人気トランプ手品師でマフィアのイズラエル(ジェレミー・ピヴェン)の首に賞金100万ドルがかけられたことを知り、行動を開始する。
 しかし、賞金につられて、世界中から腕の立つ殺し屋が、他にも6組訪れることになる。
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 エレベーターの中で、FBIの捜査官(レイ・リオッタ)と殺し屋(ネスター・カーボネル)が撃ち合いの末に2人とも死にかけているのを発見する。
 この後、ジョージアはFBIとの激しい銃撃戦に巻き込まれる。
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 他に、ベン・アフレック(すぐに殺されるチョイ役に近い)、アンディ・ガルシア、ライアン・レイノルズ、コモン、クリス・パイン、ジェイソン・ベイトマン、『LOST』のジャックことマシュー・フォックス、
 来月公開の話題作、『キングダム/見えざる敵』の監督ピーター・バーグもチョイ役で出演している。
Alicia Keys.com
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 アリシア・キーズ。モデルではないので、体型(特にウエストから下)がもっさりしているように見えるのが、かえって好ましく見えた。1980年ニューヨーク生まれ。166センチ。
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
スモーキン・エース
 
サントラ, プロディジー, モーターヘッド, ストゥージズ, コモン feat.ビラル, スカル・スナップス, ニルトン・カストロ
「スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい」オリジナル・サウンドトラック