2006年。WarnerBros. "300".
ザック・スナイダー監督。フランク・ミラー原作。
ジェラルド・バトラー、ロドリゴ・サントロ、その他出演。
紀元前の古代ギリシャ軍とペルシア軍とによる、「テルモピレーの300人の奇跡」という伝記物語を、『SIN CITY』のフランク・ミラーが劇画化したものを、実写化した作品。
 実写といっても、『SIN CITY』と同じスタイルで、劇画調の演出になっている。
 
 『ドーン・オブ・ザ・デッド』のリメイク版で、おーっと思わせたザック・スナイダー監督と、『オペラ座の怪人』と『Dear フランキー』 で一挙に好きな俳優になったジェラルド・バトラー主演、というので期待は高まったが、
 もともと『SIN CITY』の息苦しい映像が苦手だったこともあり、娯楽活劇映画として楽しめる作品にはなっているが、やはり、この演出はどうにも苦手で、息苦しい。
 デジタルな映像技術を生かした戦闘シーンには、見ごたえがあり、観客のアドレナリンを上昇させるようなせりふ回しと、政治的陰謀もからめた物語には、娯楽商品としてすぐれたものがあるとは思ったが、
 『ドーン・オブ・ザ・デッド』のDVDは買ったが、これは買わないと思う。
 何に似ているかと思ったら、テレビゲームの画面に果てしなく似ているのだった。これは、映画にとっては、新しさも、可能性も全くない、と思う。
 この映画のスタッフに、「平家物語」とかの映画化を依頼したら、とんでもなくすごい作品が出来るのではないか、とは、ちょっと思った。
   公式サイト(日本)
 IMDb
3007
 スパルタ戦士の最強戦士として闘いの先頭に立つレオニダス王(ジェラルド・バトラー)。
インタビューで、こいつらとんでもない連中だよ、とクールに語る姿が、さすがプロフェッショナルの俳優さんだ、と思われて、また好感度が高まった。
3001
 戦闘シーンでは、首が切られて飛んでゆき、腕や脚なども吹っ飛び、大量に血が噴き出すが、抑制された色調で統一されているので、それほどの残虐さは感じず、一種の爽快感さえ感じられるように演出されている。
 スプラッター・ホラー映画のような気持ち悪さがないのが世界的大ヒットの要因かもしれない。
3002
 ペルシア王クセルクセス(ロドリゴ・サントロ)。それなりに見せ場はあったが、もうちょっとキャラクターに深みを与えるようなエピソードがあったら、物語に面白さが増したような気もする。
3004
 王妃ゴルゴ(レナ・へディ)。どこかで見た顔だと思ったら、いまいちだった洞窟ホラー映画、『地獄の変異』の探検隊の一員だった。
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 ジェラルド・バトラーに演技指導するザック・スナイダー監督。次回は青空の見える、風通しのよいホラー映画を期待したい。
と思ったら、次回作は、再びジェラルド・バトラー主演による、『Vフォー・ヴェンデッタ』の原作者による、またもや劇画の映画化らしい。
 ジェラルド・バトラーは、ヒラリー・スワンクと共演の、『Dear フランキー』路線のヒューマン・ドラマっぽい、"P.S, I LOVE YOU"に期待が高まる。IMDBでスケジュールを見ると、休むひまがないほどの忙しさのようだが。
ワーナー・ホーム・ビデオ
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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
スパルタ総攻撃
 
History Channel: Last Stand of the 300
フランク ミラー, 関川 哲夫
300(スリーハンドレッド)
 
サントラ
300 スリー・ハンドレッド
Allen Walley, Christopher Laurence, Dominic Black, Leon Enrique Bosch, Mary Scully, Paddy Lannigan, Simon Benson, Stacey Watton, Tyler Bates, Chris Chaney
300 [Original Motion Picture Soundtrack] [Deluxe Edition]