ボレックスH8用の特殊Cマウント | 「8ミリ宣言」オオノ隊員のブログ

ボレックスH8用の特殊Cマウント

ボレックスH8には様々なバージョンがあり,一眼レフでない当初のものは,Dマウントであったが,一眼レフのH8Reflex(以下単に「H8」と言う。)になってから,Cマウントとなった。


しかし通常のCマウントのフランジバックが17.526mmなのに対しH8のCマウントは,15.305mmであり,互換性がない。通常のCマウントレンズは問題なくH8に装着できるが,人間で言えば極端な遠視状態になってしまい,ピントが合わない。


Cマウントを採用するなら,フランジバックも同じにして16ミリ用のレンズも使用できるようにしてくれたらと思うのであるが,どうしてこのようにややこしいことをしたのであろう。


しかしボレックスL8のレンズマウントもDマウントであるが,通常のDマウントのフランジバックが12.29mmなのに対して7.8mmとこれも互換性がないのである。ボレックスは性能優先なのであろう。


8ミリ映画のように短い焦点距離のレンズが主体となる撮影機では,フランジバックが短い方が設計が有利であるとの考えであろう。短い焦点距離のレンズは当然バックフォーカスも短くなる。フランジバックが長くとも,マウントから後玉を突出させればバックフォーカスの短いレンズを作ることはできるが,安全面やターレットの回転のことを考慮すれば,マウントから後玉が飛び出さない方が良いであろう。


 ボレックスH8のCマウントレンズとして用意されたのは,


 スイターF1.6 5.5mm F1.3 12.5mm マクロスイターF1.4 36mmである。


 当然,プリズムによる収差補正を考慮したRXレンズである。


 ズームレンズも用意されている。


 バリオスイターF1.9 8~36mmとパンシナーF1.9 8~40mmである。


 バリオスイターには,自動絞り機構を組み込んだ,バリオスイターEEなるものも存在する。