2006年 アメリカ 〔サスペンス〕 130分
○監督・脚本 : クリストファー・ノーラン
○脚本 : ジョナサン・ノーラン
○出演 : ヒュー・ジャックマン、クリスチャン・ベイル、マイケル・ケイン、スカーレット・ヨハンソン、パイパー・ペラーボ ほか
≪あらすじ≫
19世紀末のロンドン。
若き奇術師アンジャーとボーデンは、
中堅どころの奇術師ミルトンの元で修行をしていた。
しかしある日、アンジャーの妻で助手のジュリアが
水中脱出に失敗し死亡。
事故の原因はボーデンの結んだロープが外れなかったことだった。
これを機にアンジャーは復讐鬼へと変貌し、
2人は血を流す争いを繰り返すことになる。
その後、結婚し幸せな日々を送るボーデンは、
新しいマジック「瞬間移動」を披露するのだが…。
(quotation from goo映画)
≪レビュー≫★★☆☆☆
イギリスの小説『奇術師』を映画化したもの。
タイトルは、マジックを行う際の3段階、
「確認」(プレッジ)→「展開」(ターン)→「偉業」(プレステージ)より。
冒頭、マジック失敗によるアンジャー(H・ジャックマン)の死亡から始まり、
殺人罪で収監されているボーデン(C・ベイル)の現在を追いながら、
その事件に至るまでのアンジャーの行動や
2人の確執という過去を織り込んでいます。
現在と過去という2つの時間軸がありますが、
わかりやすい構成なので
混乱することはなかったです。
メインとなるアンジャーとボーデンの復讐劇は
マジックの中で行われるため、
映画を観つつマジックショーを見ているような
不思議な感覚がありました。
ただ、通常のマジックショーとは異なり
マジックの裏側(トリック)もしっかり描かれているので、
興味深いけれど見たくなかった残酷な側面も
見ることになります。
「観客は何も見ていない、何も知りたくない。
騙されていたいのだ」
というナレーションが、まさに言い得て妙でした。
それぞれ違った手法のトリック(≒生き方)で
騙し合う2人が行き着く結末は二転三転し、
最後まで目が離せない展開です。
また、2人の間で揺れるスカーレット・ヨハンソンの美しさと
セクシーな衣装なども見どころです。
とはいえ、マジック(奇術)という幻想にとりつかれた
若者2人の憎しみ合いというテーマがもの悲しく、
あたたかいヒューマンドラマ好きの私としては、
あまり好きにはなれないストーリーでした。
★2つです。
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