№4
日付:1996/1/27
タイトル:シコふんじゃった。
監督・脚本:周防正行
劇場名:ランドマークホール(ランドマークプラザ5F)
パンフレット:あり(\400)
評価:-
横浜ランドマークタワーにて「ランドマークシネスタ」と題し、当時はフィルム・フェスティバルを開催していた模様。この月は周防監督と竹中直人特集となっていた。
今調べると劇場タイプの施設は見当たらないのだけれど、まさかパイプ椅子に座って観たなんてことはないよな・・・
この年「Shall we ダンス?」も公開されるのだけれど、その前にこちらの作品を観る事が出来て幸いだった。周防監督初体験でしたが、とっても面白かった覚えあります。
2015年9月12日
WOWOWシネマ放送(2015/9/10)分を鑑賞。
タイトルの最後に「。」が付くんですね・・・今頃気付いた^^;。モーニング娘。(1997年デビュー)より全然こっちの方が先じゃないか!
「Shall we ダンス?」同様に周防監督の手腕が遺憾なく発揮された1本。アマチュア・スポーツとしてマイナーな世界に図らずも飛び込んだ主人公が、その魅力に感化され奮闘する姿は少年漫画の世界ではよく見る光景なのだけれど、この実写版も漫画チックで個性的なキャラクターを揃えた上で廃部寸前の弱小相撲部の下剋上を小気味よく描いてみせた。マドンナ役の清水美砂さんもカワイイのう。
改めてそのカメラワークや台詞のやり取りに小津さんの影響が強く出ている事を認識。それ自体は恣意的でもなくむしろ自然で、また作品の面白さはちゃんと別のところに存在している。日本映画でこういうエンタテインメント作品を撮れる監督って、当時はとても稀有な存在だったようにも思えます。
とはいえ個人的な思い入れを持つような作品でもなく、結局観ているのはこれと次回作の2本のみ。「それでもボクはやってない」を見逃したのは今でも後悔している。
これ以降の作品の評判はあまり芳しくないようだけれど、かといって相撲や社交ダンスで成功したモデルを再び試みて通用するほど甘くもない。今の日本映画は当時よりも全然面白いのである。
パンフには亡き伊丹十三氏との対談記事が掲載されていて、先輩監督の上から目線で忌憚のない意見が面白かった。