№18
日付:1979/8/30
タイトル:エイリアン | ALIEN
監督:Ridley Scott
劇場名:スカラ座 (閉館)
パンフレット:あり(\300)
評価:-
1970年代以降の映画ファンである我々の世代にとって、リドリー・スコット監督はリアルタイムで記憶に残る作品を提供してくれた監督の一人。「エイリアン」「ブレードランナー」と続いた初期のSF物はその斬新で退廃的な映像美と共にある種衝撃的でもあった。
今でもクリーチャーの代表格に君臨しているエイリアンですが、この作品では最後までその全容が良く判らなかった。家に帰ってパンフレットに載っていたイラストを見て、「こんな生き物だったのか」とどこか拍子抜けした覚えがあります。
この頃の作品から滲み出ていた映画監督としての"業"みたいなものが、中期以降の作品から感じられなくなってしまったのが寂しい。
2014年9月23日
WOWOWシネマで放送(2014/9/15)された「ディレクターズ・カット版」を鑑賞。
こちらはリドリー・スコット監督が製作25周年を記念して特別編集したバージョンとの事だけど、また随分と時を経てからちょこちょことイジくるもんだ。公開当時よりも1分短いこちらのバージョンにも、何故今更そんなシーンを付け加える?と言いたくなる場面が存在する。
徐々にタイトルが浮かび上がる印象的なオープニング。まだ20代だったリプリー(シガーニー・ウィーバー)が若い!
今観返すと結末も判ってるんでハラハラドキドキとはいかないけれど、もはや古典的名作の貫録が漂う。宇宙貨物船のクルー達が遭遇する謎の生命体の恐怖は、変態を遂げるその成長振りやこの航海の本当の目的とクルーの秘密が交錯しながら最後の最後まで緊張感を失わない。B級映画的要素満載の本作品を重量感のある映像美とたたみかける演出で、第1級のSF映画に仕立て上げた監督の手腕。
ちなみに、パンフを見返すとエイリアンのイラストなんてどこにもなかった。劇場内に「ここを覗くとエイリアンの姿が拝めます」みたいな装置があったような・・・記憶が修正されました。
パンフレット