№34

日付:1981/9/2

タイトル:マイ・フェア・レディ | MY FAIR LADY

監督:George Cukor

劇場名:ニュー大洋(現中洲大洋2)  同時上映は「9時から5時まで」

パンフレット:あり(\250)

評価:-

 

たしかインターミッションも入る173分もの長尺作品なのに、2本立とは恐れ入る。今ならとてもじゃないけど観るガッツないだろうな・・・「9時から5時まで」を二番館上映する際にカップリングされたのだろうか。パンフもあるけれど、allcinemaにはリバイバル上映は1974年と記されている。

 

印象に残っているのは花売り娘イライザのひどい訛りと「踊り明かそう("I Could Have Danced All Night")」のシーン。そしてブロードウェイではジュリー・アンドリュースだったのにヘプバーンが起用され、あの歌声が吹替えだというのも、やっぱりどこかガッカリしちゃった記憶があります。

 

2014年5月6日

NHK BSプレミアム「プレミアム シネマ」放映(2014/3/6)分を鑑賞。

"With A Little Bit of Luck"や"On the Street Where You Live"と、他にも素敵なナンバーが散りばめられていた。後者は竹内まりやさんも歌っていたけれど、この作品の挿入歌なのをまるで覚えていなかった。ヘプバーンの生の声からマーニ・ニクソンの歌声に切り替わる瞬間に違和感、感じます。本作品以上に彼女が特別な存在である事の証か。

 

下流階級の花売り娘が素敵なレディへと変身するシンデレラ・ストーリー・・・というこの作品へのイメージや紹介文は、改めて観返すとかなり不適切な気がしてならない。イライザ(オードリー)を"調教"するヒギンズ教授は女嫌いのマザコン風だし、舞踏会でハンガリーの王族出身と間違えられた元花売り娘もそれがハッピーエンドでも何でもない事を判っている。「サウンド・オブ・ミュージック」や「ウエスト・サイド物語」と並んでミュージカル映画の傑作と称されているけれど、バーナード・ショウの原作及び英語と英国特有の問題に立脚している分、日本人が観れば他の2作品に比べて作品のモチーフ自体が普遍性の面で劣っている気がする。下流階級の娘を散々侮蔑してきたヒギンズが最後に白旗を揚げ陥落する様は、シンデレラ・ストーリーというよりもシンデレラ・ストーリーへのアンチテーゼのようなオチでもある。

 

今回の放映はレストレーション版で、画質はとても良かった。エンドロールでその旨ちゃんとクレジットされるのも好感持てる。

 

MY FAIR LADY

 

MY FAIR LADY

パンフレットはこの年印刷されていた
MY FAIR LADY

前売り半券

カップリングは「9時から5時まで」の方だった

 

"My Fair Lady"って、"Mayfair lady"のコックニー訛りをもじったのね(Wikipediaより)。