数日前、夫が日本でお世話になった故先生の奥様から電話があり、中京大学の中国人留学生でオウさんという方がアメリカの学会に行くから、その時都合がよければ会ってあげてくれる、と頼まれた。

オウさんはニューヨークでの学会の後、ロサンゼルスに2-3日立ち寄ることになっていたが、彼と会えるのは最終日だけだったので、私達からロサンゼルスに出向くことにした。

彼のホテルに迎えに行き、まずは一緒にランチ。彼の 話によれば、アメリカ訪問は今回が初めて。ほかは何より、ニューヨークで自由の女神自由の女神と、ロサンゼルスでハリウッドのサインを一目見るのが彼の願望だった。ニューヨークではそれを果たし、ロサンゼルスでも同じくその予定だったのだがまだそれを果たせていないと。私達と会う前日に「ハリウッドツアー」という一日観光に参加したのだけど、(彼にとっては)肝心のあの「Hollywood」の文字を見せてもらうことができなくて、とてもがっかりした、と言っていたがく~

ということで、オウさんのその望みを叶えようと、ランチの後はまっすぐハリウッドへ。まずは、あの「Hollywood」の看板が見えるショッピングタウンに向かった。ここは新しいファッションビルだが、ここの渡り廊下からは(高所恐怖症の私にはちょっと怖いが)それが真っ直ぐ見えるということで、ちょっとした名所になっている。
着くと観光客らしき人達で賑わっていた。オウさんは大感激で何枚も写真を撮っていた。私はその端から見ていたが、なんと、側にいたカップルの男性が突然彼女にプロポーズを始めた!片ひざを着き、指輪の入ったボックスを開けて「Would you marry me?」と!!それを受けた彼女、最初は驚いていたが、やがて感動の涙を流し「Yes!」と答え、しばし二人はヒシと抱きしめあっていた♡

$えっ!?ダーリンはアメリカ人!! ー カリフォルニア便り
手前がそのカップル♡

その後、折角だからということで、私達にも初めての試みだったが、あの看板の間近まで行くことにした。この看板、そんなに有名なのに、なぜかそこに行く方法とか道順とかはあまり知られていない。なので私達もかなり回り道をし、高級住宅の立ち並ぶ山道坂道をいくつもクネクネと回り登って、ついにそのサインの一番近くまで到着!そこからはあのサイン一文字ずつの支えまで見えた。と、突然オウさん、「なんか泣きくなってきた」と言ったと思うと、ほんとに号泣を始めた泣き3!! こんな風に泣くのはもう何十年ぶりだったそうだ。子供の頃から映画を観るときいつも出てきたあの看板、いつかは見たいと抱いていた夢がついに実現したと、心から感動したのだそうだ。

そこからは、自力で登っていくしかない(たぶん1km弱の山道)。私はサンダル履きだったので車で待っていることにして、王さんとウィリーとで登っていった。感無量のオウさんだった(^^)v

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オウさんとハリウッドサイン

豆知識:このハリウッドサイン、実は1920年代にこの土地開発を始めた会社がその販売のために建てた看板だったそうな。もとはHollywoodland (ハリウッドランド) という名称だった。その後映画界の人達が住み着くようになり、映画の街としてのシンボルになったとのこと。最近この看板が取り壊されることになる危機に陥ったが、俳優その他のサポートでそのままキープされることになった。

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元祖ハリウッドランドの門とそのフラッグ
今年のマスターズ全米競技会は7/22-7/25までカリフォルニア州都、サクラメントで行われた。

ウィリー(夫)は今年も出場した。現在54歳。マスターズは30歳以上から5歳刻みでカテゴリー分けされているので、今年は50歳から54歳の部で年長。 私自身は陸上には縁がなかったのでよくわからないが、特に40歳を超えた辺りからは運動能力と年齢がかなり比例しているらしい。したがって、このカテゴリーの中でも若年者が有利で年を追うごとに厳しくなるそうな。従って、ウィリーには今回の競技会は楽勝とはいえない。

今回出場したのは棒高跳び以外の跳躍競技、つまり、走り高跳び、走り幅跳び、そして三段跳び。 この競技の中、初日に行われたのは走り高跳びだった。殆どの選手が長い助走をして背面とびをしている中、ウィリーは3歩の助走でベリーロール。やる気あるの?と疑ってしまうような跳び方だが、彼にはこの方法の方が跳びやすいらしい。

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この距離から助走

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高飛び後半は52歳のブルースとの一騎打ち。二人とも186cmを一度目のジャンプで失敗したものの、二度目でクリア。 次の189cm、ウィリーは3度とも失敗、ブルースは最後の跳躍で跳び越えた。ということで、ウィリーは惜しくも2位。しかし、186cmは本人のPRだった(この年齢のカテゴリーで)。「もしかしたら、昨日のエチオピア料理で下痢して体重がちょっと減ったのが良かったのかな(笑)」 と、冗談を言っていた (このエチオピア料理のエピソードはこちら→ http://ameblo.jp/cindybanks11/entry-10602439897.html)。

翌日は走り幅跳び。この競技では勝つ気満々だった。ところが、2度目の跳躍で右脚のハムストリングを痛めてしまい、この後のジャンプはキャンセル。結果5.67m。またしても今度は1cm差で2位になってしまった。

最終日はウィリーの競技である三段跳び。しかし、昨日からのハムストリングの痛みが取れていない。しかも、なぜか競技時間に変更があり、10時半からの予定が11時45分からになってしまった。10時半だと思っていたから朝8時からのメディアの取材にも応じていたし、その時間に合わせて食事もワームアップもしていたため、これにはちょっとガッカリしたようだった。

正午になってやっと競技スタート。ウィリーが助走に付くと、皆があの手拍子とともに声援を送ってくれた。が・・・最初のホップの段階で肉離れを起こし、一回のジャンプもできなくなってしまった。。。無念。。ということで肝心の三段跳びは棄権。 http://www.sacbee.com/2010/07/26/2914318/masters-meet-banks-now-competes.html

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三段跳び助走。この直後肉離れが・・・


帰り道(この競技の後、ランチを食べてサンディエゴに車で戻った。計9時間半!)、しばしは元気のないウィリーだったが、また来年を目指して頑張ることにして元気回復(^^)v 来年はちょうど今回と同じサクラメントで世界大会が行われる。次は55歳―59歳のカテゴリーで最年少!この部門でのアメリカ記録、世界記録を狙うのだと本人はワクワクしている!きらきら

三段跳び選手には現役時代から怪我が付きものだが、年を取ってくるとさらに要注意のようだ。何しろお腹に辺りに付いたお肉とかが体に重みを増し、腰にも負担をかけている (^^ゞ まずは体調を整えて怪我を治すことから再スタートかな。

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サクラメント2日目の夜、旧友アンドレ・フィリップ夫妻とディナー (アンドレはソウル五輪で当時不敵のエドウィン・モーゼスを破り400mハードル優勝!現在は高校の副校長さん)
先週末、カリフォルニア州都のサクラメントで行われたマスターズ陸上、選手年長者は96歳のレランド・マックフィー氏だった。彼はサンディエゴ在住で、カリフォルニア州立大サンディエゴ校のグランドで毎日欠かさずトレーニングを続けている。

ウィリー(夫)もそのグランドで時々練習をすることがあり、時にマックフィー氏が跳躍の練習などで転んでしばらく起き上がらないと、心配になって彼の様子を見に行ったことも少なくないひゃ~・・・。しかし、彼は今も元気に各地で行われる試合に出場。周りの心配をよそに、自分で飛行機に乗り、車の運転も現役。姿勢もピンとしていて、後姿はまさに60代かそれ以下。

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ウィリーの50歳のバースデイパーティに来てくれたときのマックフィー氏 当時92歳


マスターズ陸上は30歳から5歳刻みでグループ分けされているが、彼は現在一番上の95-99歳の部。当然このグループの現役は少ないので、出場者もわずかだが、とはいえ、彼は多種競技でアメリカ記録、世界記録などを築いた。

今回の彼の出場種目と記録:
砲丸投げ:10.03m
槍投げ: 7.63m
100m走: 37.16秒
走り幅跳び:1.03m
三段跳び: 2.59m
走り高跳び:0.76m


ただただ脱帽<(_ _)>
これからも、お元気で走り、跳び、投げ続けてもらいたい!!

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氏は数々のメディアに登場!これはサンディエゴの新聞に掲載されたもの。