眼下の敵 １９５７年
第2次世界大戦下の南大西洋。マレル艦長率いるアメリカ駆逐艦ヘインズ号は、ドイツ軍Uボートを発見。一方、そのUボート艦長フォン・ストルバーグは、敵の暗号書を本国へ持ち帰るという重大な使命を持っていた。かくして米駆逐艦と独Uボート、男と男の意地を懸けた壮絶な戦いの幕が開ける！
海を舞台に描いた戦争映画では、たぶん最高傑作ではないでしょうか！タイトル「眼下の敵」とはアメリカ軍から見た敵の事で、海上のアメリカ軍駆逐艦と海底のドイツ軍Ｕボート。お互い見えない敵艦長と戦術の限りを尽くして戦い、やがて、その戦いの中でお互い尊敬し合っていきます。
この両艦長を演じたのは、駆逐艦艦長にスリーピング・アイ（眠たそうな目）のロバート・ミッチャム、Ｕボート艦長にはドイツの名優クルト・ユルゲンス（００７私を愛したスパイ）。
クライマックスで、浮上してきたＵボートから出てきた艦長と駆逐艦艦長は始めて顔を合わせる。そして、二人は無言で敬礼し合い、さらに沈没寸前のＵボートから艦長を助ける。この後、二人は駆逐艦のデッキで煙草を吸いながら少ない言葉を交わし映画は終わります。
男の意地と友情を、戦争の中で描きあげたこの作品は、戦争映画全体でみても上位に入る傑作だと思います。
