【旅行記】9/ 2:ナイロビからドバイへ | churob

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ちゅろぶ

【最後のN家】

ケニア最終日です。

今までNからお借りしていた、
ケータイと家の鍵を返しました。

フライトは14:30ですが、
平日なのでNは朝から仕事です。

「午前中どうする?
 そういえばウエストゲートはまだ行ってなかったな。
 あそこならよっぽど大丈夫やとおもうけど。」
ウエストゲートとは、ショッピングモールのこと。
一昨日のTさん(女性)も一人で買い物していました。

「でもこの大荷物持っては、うろうろできんな。
 タクシーに多めに払って、荷物入れたままにさせてもらうか?」

「いや、ええよ。
 ショッピングモール行くと、
 お金ないくせにまた買い物してしまいそうやし。
 空港にあるカフェとかで時間つぶしてるわ。」
「たいしたカフェないで。高いし。
 しかもこの前の火事でほとんどなんもないんちゃうか。」
この前の火事とは、2013/8/7にナイロビ空港で起きた火事のことです。
 http://www.cnn.co.jp/world/35035828.html
「いや、来たときに空港でカフェあるの見たよ。
 大丈夫、大丈夫。」
正直なところ、すでに今朝の朝イチの仕事の予定を
ずらしてくれているNに、これ以上、手間を
かけさせるのが申し訳なかったのです。

「分かった、じゃあそうしよか。」
そういって、私が空港に乗っていくタクシーを手配するため、
チャーリーに電話をかけてくれました。

タクシーが来るまでの間、
私はここ数日の行動のメモをとり、
スーツ姿のNは、PCに向かって忙しそうに
なにかの作業をしていました。
なんとなく、話しかけられませんでした。

会話がないこの十数分間、
 Nにほんとにお世話になったなあ
 私が気づいてないところでもいろいろ気を使ってくれたんだろうなあ
 こんなに数日間べったりくっつかれて、うっとうしかっただろうなあ
と思い返していました。

そういえば、こんな感じ、前にも味わったことありました。
去年、10日間別の国に旅行に行ったときでした。
あのときも、始めの方は私のアホさ加減を
おもしろがってくれていた同行者でしたが、
最後の方は明らかに苛立っていました。

あー、またやってしまった。
私ぜんぜん成長してない。

手元のメモ帳の、白いページをちぎって、
昨日、Nの持ち金から換金してもらったケニアシリングのうち、
明らかに空港で使い切れない分を包んで
テーブルの端っこに置いておきました。

 Asante!!! (スワヒリ語でありがとう)

メモ紙の上にそう書いておきました。
そういう問題じゃないっていうのは分かってるんだけど。

タクシーから、Nのマンションの前に着いたと電話がありました。
数日間お世話になったN家にバイバイ!
30kg近くあるかばんを5階分、運んでくれました。

「おまえのことなんか女と思てへんし」
とは散々言われてきてるし、
私自身も納得してるし気にしてないけど、
やっぱりこういうところは気を遣ってくれるので、
いつも難しい気持ちです。
churob-バイバイ


【タクシー】

ドライバーは、初日に空港からN家へ送ってくれたのとケビンでした。
Nが行き先を伝えてくれました。

「やっぱり空港行くルートでは、
 ウエストゲート付近は渋滞するから通りたくないらしいわ。」
まだ気にしてくれてたみたい。

「じゃ、またね! ほんまにありがとう! がんばってな!」
私には難しくて分からないけど、将来に大志を抱いているNにそう言うと、
「おまえの方ががんばらんとあかんやろ。」
と苦笑いされてしまいました。

車の中から手を振って、Nと別れました。

帰りの車では、またケビンとおしゃべり。
「You are my air port driver!」
と言ったら笑っていました。
 ケニアはどうだった?
 ニャマチョマやウガリは食べた?
なんか、行きの車の中よりも、ちょっとだけ
英語が話せるようになった気がしてうれしかった。


【カフェ】

渋滞も全くなく、9時半頃に空港に着きました。
フライトが14時半だから、チェックインは12時半くらいにしようかな。
この前の火事で、空港の中にはカフェがないような気がしたので、
外のオープンカフェに入って時間を潰すことにしました。
今日は、N家で朝ご飯を食べてきませんでしたので
ホットサンドとスープとコーヒーを注文しました。

ホットサンド
churob-ホットサンド

スープ。甘辛かった。
ホットサンドとスープを同時に頼んだら、
ホットサンドの方が先に出てきた。
たぶん日本ならそういうことはない気がすると思うと、
日本のサービスってすごいんだと思った。
churob-甘辛いスープ

食べ終わってもまだまだ時間があったので、PCをつけました。
残念ながらwifiは飛んでいませんでした。
写真の整理をしながら、ケニア滞在を振り返っていました。
churob-mac

12時を回り、チェックインに行く前にケーキを頼みました。
ショーケースに入っていたケーキがおいしそうだったのと、
サファリツアー中に食べたケーキがイマイチだったので
リベンジしたくて。

うわ、でかい。
そして甘い、重い…リベンジ失敗でした。
お腹いっぱいになって、残してしまいました。
ごめんなさいい。
churob-ケーキ

長い時間、居座ったことのお礼を言って店を出ました。


【ナイロビ空港】

Etihad航空のチェックインカウンターの人たちは
みんな親切でした。
ケニア楽しかった?と聞いてくれました。
大きい荷物の重量は28kg。
制限の30kg以下に収まってて良かった。

チェックインを済ませて、搭乗口の方へ。
あれ、テントじゃなくて建物の中だ。
ケニアに着いたら飛行機→テントで入国審査だったけど
乗るときは建物の中からなんだ。

ベンチに座ってる人がPCを操作していました。
なんだ、中はwifi飛んでるんだ。
搭乗口の方はお土産やさんや、カフェもたくさんありました。
火事でなくなってないじゃん!
さっさとチェックインしてしまえば良かった~。

搭乗口で、私のパスポートと、チケットをチェック。
「アラブのビザは?」
「取ってないよ。え、必要?」
「うん」
というやり取りをしました。
確か、日本人がアラブにいくのは、
ビザが必要なかったはずなんだけど??
指摘してきたおっちゃんが、隣のスタッフと
ごにょごにょ話している間に
私はするっと抜けてきてしまいました。

普通はここでチケットをちぎり、座席番号が書かれた
半券だけ返されるのですが、私のはちぎらないまま通ってきちゃった。
道案内のために途中にいたスタッフにチケットを見せると、
「え、なんでちぎってないの?」
と言われてしまいました。あれ、私なんかおかしい??
でも飛行機は絶対あってるし。まあ、いっか。

乗りまーす★
churob-etihad


【アラブでの予定】

実は、異国の地で完全に一人、というのは
ちゅろう史上、初めてです。
にも関わらず、日本で旅行の準備をしているときは
ケニアのことで頭がいっぱい。
アラブによく来る友達にちょっと聞いて見たら、
アラブは治安がかなりいいので、よっぽど大丈夫と聞いていたため、
下調べをまったくしていませんでした。
そういえば、地図もガイド本も何にも持っていません。
この先の数日間の準備を全くしていないことに
このとき気づきました。
あら大丈夫かしら。

このあとのスケジュールを確認しました。
私が到着するのはアラブ首長国連邦のアブダビ空港だけど、
アブダビより、ドバイの方が大きな街なので、
Etihad航空がアブダビからドバイまでの
無料シャトルバスを出してくれているそうです。
そのシャトルバスでドバイまで移動することにし、
今夜9/2と明日9/3にドバイで2泊して、
9/4の夕方に日本に帰ります。

往復の空港シャトルバスと、ホテル2泊分、
あと明日の9/3だけ、観光ツアーを入れておきました。

今日の最大の山場は、
アブダビ空港からホテルまで無事にたどり着くことです。
飛行機を降りて、シャトルバスに乗る。
シャトルバスを降りるところは
きっとバスターミナル的なところ?=タクシーがいるはず。
タクシーにホテルの名前を伝えて、
そこまで連れて行ってもらえば何とかなるだろう。
そんな算段です。

飛行機の到着時間は20時半。
シャトルバスの出発時間は21時半。
1時間あれば、余裕を持ってバスに乗れると思っていました。


【アブダビ空港】

飛行機が空港に着いたら21時でした。
予定より30分到着が遅くなってしまったようです。

やばい、バスの時間まであと30分しかない。
ちょっと迷子になったり、ビザのことでゲートで止められたら、
間に合わない気がする。やばーい!

心配だった入国審査はすんなり終了。
やっぱりビザ要らないんじゃんもうー

迷子にならないように、看板をみながら、
そこらへんにいるスタッフに聞きまくりながら、
シャトルバスが出るところめがけて、ずんずん歩きました。

churob-出口

バス乗り場まで迷わず到着。
バス乗り場には3台ほどバスが停まっています。
聞くと、どうやらそれぞれ行き先が違うようです。
スタッフに、印刷しておいたホテル予約表の住所を見せると、
ホテルの一番近くに停まるバスを教えてくれました。
ホテルの予約表、印刷しておいてよかった。


【空港バス】

大きな荷物をバスの下に入れて、乗り込みました。
ふ~~、間に合った。
中の乗客は10人ほど。
ナイロビのバスのギュウギュウ感とは随分違います。

1時間半ほどのバスに乗っている間に、
高速道路脇で降りる人とかもいて、
「私、こんなとこで降ろされたらどうしよう」と
ちょっと不安になりながらとりあえず、終点まで我慢。

やがて終点らしきところに到着し、降りると、
10車線もあるのではと思うほど大きな道路ぞいにある、
ショッピングモールの横のロータリーでした。
思ったよりもターミナル感がない。「ここどこ・・・」

一緒に乗っていた乗客は、家族らしき人とハグをして、
自家用車に乗り込んで去っていきました。


【アラブのタクシー】

少し離れたところに、3台ほどタクシーが停まっていたので
そちらに向かいます。
さっきバスに乗るときに見せたホテルの予約表にある住所を
運転手に見せると、そんなに大きなホテルじゃないので
ドライバー仲間同士で
「おい、このホテル知ってる?」
「いや、知らねー」
みたいな会話をわいわいし始めました。
「なんとかするから、俺のに乗ってかない?」
と言ってくれたタクシーに乗ることに。
予約表に書いてあった電話番号に電話をかけ、
ホテルに場所を確認してくれました。
「OK、大丈夫。場所分かったよ。」
よかった~。

ケニアで身につけたクセで、つい
「How mach dose it take? maybe, maybe.」
だいたいでいいから、と値段を聞いてしまいました。

アラブの通貨:ディルハムを持っていないことを伝えると、
ドルでいいよ、と言ってくれました。
そういえば空港でばたばたしたため、まだ換金してないのでした。
ちなみに、クレジットカードは使えないそうです。

「だいたい10ドルくらい」
1000円くらいね。おっけーおっけー。

いざ出発です。例のごとくドライバーが、
 どこからきたの?
 初めて?旅行?
 どれくらい滞在するの?
なんていろいろ聞いてくれました。

帰りにまたさっきのロータリーに戻ってくるなら、ドライバーに
「エティハド ジュメイラ オフィス」
と伝えろ、と教えてくれました。

タクシーに乗ってから道に迷うと、
メーターが回って高くなっちゃうから、だって。親切!
「あなたはいいドライバーだね、ありがとう」
と言いました。

手持ちの紙に、
 エティハド ジュメイラ オフィス
とカタカナでメモしておきました。
churob-タクシー

15分ほどで、ホテルに着きました。
外に出てトランクから荷物をだし、
料金は10ドルだよね、と思って渡すと
「チップとして2ドルもらってもいいですか?」と言われました。
え? そういうもの? そういうものなのね?
「OK」と言ってチップを渡しました。

そうか、アラブもチップ文化なんだ?
サファリツアーでは所々でチップを渡しましたが、
それが終わってナイロビにいる間はしばらくチップから
遠ざかっていたので、すっかり忘れていました。
でも、チップを自分から要求するのは変って、
サファリのガイドさんは言ってたんだけどなあ。

とはいえ親切にしてくれたドライバーにお礼を言って、別れました。


【ホテル】

ホテルに入ってフロントでチェックイン。
「100ドル必要」と言われ
なんのことやら?と思ったら、デポジットだそうです。
そういえば昔に別の国に言ったときも
デポジットっていうのがあったな。

そのときは「????」だったけど
チェックアウトのときに返すからと言われて
ちゃんと返ってきていたので、
このときも安心して100ドル渡しました。

★まめ知識:デポジット
  ※たぶん、海外旅行に行く人からしたら常識なんだと思いますが
 ホテルは、宿泊中に部屋の飲み物を飲んだりするので
 料金が確定するのはチェックアウトのときです。
 そのチェックアウトの手続きをせずに
 そのまま泊まり逃げしてしまうのを防ぐために、
 「デポジット」としてお金を預けるそうです。

 また、これは諸説あるようですが、
 クレジットカードのランク(?)が低いとか、
 身なりがボロっとしているとか、
 そういうところで判断してデポジットを要求する場合もあるそうです。
 2ちゃん情報ですが。


私はこのとき、もちろんボロっとした服装だったし
何のためらいもなく楽天カードを出していましたので
デポジットを要求されたのはそのせいもあるのかも?

どっちでもよいです。
まさに「知らぬが仏」でした(^q^)

明日は市内観光です。
現地通貨のディルハムに換金しなきゃ、と思って
このホテルで換金できるか、フロントのおねえさんに聞いたら
「できるけど、ここで換金するより近くの銀行で換金した方がレートが良いよ。
 今日は遅いからもう閉まってるけど、明日の10時頃開店するよ。」
と教えてくれました。めっちゃ親切!

きっと、ホテルはレートが高いんだ。
明日の市内観光は朝7時半に出発だから
どうしても今換金しておきたいし。
足りない分は明日,空港や街中でで換金しよ。
そういうことで、ここでは少なめに換金しておくことにしました。

でもこの後、空港やショッピングモールで換金しましたが
どこもホテルよりレートが悪かったです。
このときに、ホテルでたくさん換金しておくのが正解でした。

チェックインと換金を終え、ボーイさんが部屋まで案内してくれました。
空調とかお風呂の説明をしてくれ、
部屋を立ち去ろうとしたときに、チップを渡しました。
今度は忘れなかったぞ、よしよし。

はーーーやっと着いたー!
今日のミッションはこれで完了です。
何とかなるもんやね!
churob-ホテル

そういえば、アラブはコンセントの口が3つ又でした。
ケニアもそうだったのですが、NやTさんから3つ又にする
変換装置を借りていたので不自由なかったですが
もう頼る人がいない。
アラブでは、もしや何も充電できない?とちょっと焦りましたが、
こんな便利な物がベッドの脇にありました。

iPhone充電スタンド! たすかった~
ドバイすごいっす。ありがとうドバイ!
churob-スタンド

このとき深夜12時頃でした。
ナイロビでこんな時間に外で一人なんて言ったら
死ぬほど不安ていうか死ぬ可能性もありそう。
明日からの2日間、よろしくドバイ。

翌日は早いのでシャワーを浴びて寝ました。
9/2はそんな感じでした。


【後日談と余談】

ケニアの首都ナイロビのショッピングモールに武装集団襲撃、死傷者多数
ソマリアのイスラム過激派が犯行声明


 ケニアの首都ナイロビで、欧米人にも人気のある
 高級ショッピングモール「ウエストゲートモール」に
 武装集団が襲撃し、少なくとも30人が死亡、50人以上が
 負傷した。武装集団はショッピングモールに人質をとって
 立てこもっており、「非イスラム教徒」は殺害すると脅迫している。

 最新情報:今回の襲撃で少なくとも39人が死亡、150人以上が負傷と、
      ケニアのケニヤッタ大統領が国営テレビで発表した。



2013年09月22日の記事です。
もうタイムリーさに欠けますが・・・
私がこの日の午前中に行っていたかもしれない
ショッピングモールがここでした。
ほんとに、何が起きるか分からない街なんだと思いました。
亡くなった方、ご冥福をお祈りします。


また自分の話になってしまいますが、
遠くでこういう事件が起きたとき、
私は知人のことをあまり心配しません。
心配しないと言うか、
元々テレビやニュースをほとんど見ないし、
見ても自分のみに置き換えて真剣に考えない
事件の大きさに気づかない。
そこに知人がいて、もしかして巻き込まれているかも、
というふうに、思考が繋がらないのです。

自分の回りの人がそのニュースを話題にしているのを聞いて、
ぞれぞれがそれぞれの知人を心配しているのを見て、
そのとき初めて「あ!」と気づくです。
東日本大震災の時がそうでした。
そして今回の上の事件のときもそうでした。

Nの安否は、N自身が流したFacebookの投稿で知りました。
他の人からたくさん心配のメッセージが来たようで
「私は無事です。ありがとう。」とお知らせしていたのです。
私も一応、ナイロビで何か事件があったらしいことは知っていました。
でも、Nに何にも連絡してなかったや。

こういうことがあるたび、私は
「人が好き、人に興味がある」とか散々言ってるけど
心の底では、人のことなんかどうでもいいと思ってるんじゃないかと
自分のことがよくわからなります。
このブログだって、自分のことばっかりだし。変なの。