日本人はコンサルティングに対する
価値評価が低いという話をきいた。

実際、ここ数年
コンサルティング業界の
経営は悪化を辿っている。

長引く不況による企業の経営悪化にも関わらず
専門のプロに相談することもなく
何らかの問題を抱えたまま
日本の企業は行き惑っている
ということだろうか。

欧米などでは
コンサルティングに対する価値評価は高く
有名なコンサルタントは
多くの功績と高い報酬を得ている。

ではなぜ日本では受け入れられていないのか?

それは「形のないものにお金を払う」
という事に漠然とした不安を持つ傾向があるからだ。

病院に行って症状を先生に相談しても
何も薬を処方されなかったら
なんとなく
「自分は本当にちゃんと診てもらえたのだろうか」と
不安になるのではないだろうか。

「この薬を持って帰って飲み続ければ
必ず良くなりますよ」
と言われる事で
初めて安心を覚えるのではないだろうか。

具体的な何かを手にしたい
その為になら人は安心して
お金を払う事が出来る。

これは資本主義社会によって
植え付けられた
物質的な価値が
物事の判断を左右する
社会に成り下がっていることを
指し示している。

これは心の豊かさの問題だ。

お金にならないことは意味がない、
物を受け取らなければ心が届かない、
それが人の心を、
社会をどんどん悲しくさせている。

その事に気づいている人は
一体どれほどいるのだろうか。

人はなぜ、そのことに気づかないほど
鈍くなってしまったのだろうか。